三遊亭円楽 独演会 年末落語の第九 芝浜の会 | のんびり まったり やんごとなき みやびなまいにち

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つれづれなるまゝに、日ぐらし硯に向かひて、心にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書き付くれば、あやしうこそ物狂ほしけれ。

六代目三遊亭円楽独演会 年末落語の第九 芝浜の会を聴いてきました。
 
2019年12月18日(水)19時開演 文京シビックホール小ホール
【出演】三遊亭円楽 【ゲスト】柳亭小痴楽
 
芝浜は、先代の五代目三遊亭圓楽の十八番。亡くなる前の最後の高座でも芝浜をやったそうです。腕の立つ魚屋が堕落した生活をして貧乏になり、女房に苦労させていたが、一念発起して立ち直る。実はその裏に女房の機転があり、それが最後に明かされる人情話。芝浜の描写が美しく文学的。あまり落語らしくはないかな。でも、私のとても大好きな演目です。

前日の夜、この先代三遊亭圓楽を聴きました。先代はなんて優しくて温かい声なんでしょうかね。

   
前半まずは円楽さんが「随談〜この一年を振り返って」と題して、ご自分の肺がん、脳腫瘍という病気を桂歌丸さんや先代、実母を絡めながら話され、会場は爆笑爆笑 健康、早めの健康診断は大切です。

次は柳亭小痴楽さん。まだ若くてとても元気のいい『湯屋番』でした。

休憩後は円楽さんの『芝浜』。芝浜を六代目でも聴けるのは幸せなことです。しかも、これは大晦日の話なので、ちょうどいい時季です。大晦日は、オペレッタなら『こうもり』、落語なら『芝浜』です。20時頃から始まり、病気であることを全く感じさせない1時間を超えるすごい熱演。心の底から猛烈に感動しました笑い泣き 最後の妻の告白の場面の20分程はずっと涙が溢れていた笑い泣き これまで落語をいろいろ聴いてきましたが、これほどまでに感動したことはない。表情、声の抑揚、調子、テンポ、間合い、どれもこれも最高の名人芸。素晴らしい。もしまた圓楽さんの芝浜があれば絶対聴きたい。

直筆サイン入りの本『流されて円楽に 流れつくか圓生に』を会場で買ったので、読んでみよう。