新国立劇場バレエ2017/2018シーズンも開幕。『くるみ割り人形』(新制作)2日目を観てきました。
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2017年10月29日(日)14時開演 新国立劇場オペラパレス
『くるみ割り人形』The Nutcracker and the Mouse King 全2幕
前回いつ観たか思い出せないくらい(少なくともブログに感想を書いていないので、7年以上)久しぶり。とりあえずYoutubeに載せてあるマリインスキーの映像(Masha = クララ:Alina Somova、指揮:ゲルギエフ、2012年)(こちら)で予習。
最近ずっとオペラ(しかもワーグナー)が頭にこびりついていますが、バレエ、しかもこういう少女の夢物語は深刻に考えることなく純粋に気楽に観ることができるので、めちゃくちゃ楽しめた。今回新制作で前回のプロダクションを観ていないので(以前から何度も来ている人だと一言二言あるかもしれないですが…)、比較は出来ないですが、演出はとてもよかったと思う。振付はオーソドックスなものとはだいぶ違うのかなという気はしないでもないですが、これはこれと思って観たらとても楽しい演出だと思います。久しぶりに通して聴いたのですが、チャイコフスキーの音楽は楽しい。行進曲、葦笛、花のワルツ、金平糖などあちこちで使われる音楽が目白押し。バクランと東フィルもとても軽やかな演奏が気持ちよかった。バクランは今年5月の『眠れる森の美女』も素晴らしいと思ったけど、本公演も実にいい。これからもぜひ新国立劇場で多く指揮してほしい。
米沢唯さんと井澤王子。3役をこなして出ずっぱりの井澤さんはたいへん。唯さんの汗も光り、チャレンジングな振付だと分かる。しかし、二人の安定した技術によって、とても優雅な軽やかな踊りを見るとその困難さを感じさせない素晴らしい踊り。唯さんのピンと張ったような回転は見事。来月のムンタギロフとのコンビが楽しみです。
次回観る公演では出演しない渡邊ねずみと奥田さん。ねずみの王様のコミカルさがとても面白かった。踊りにくいだろうけれど、それを感じさせない動き。奥田蝶々もさすがの可憐な踊りでした。
本島さんにはいつも感心しているのですが、アラビアの踊りもキレていて、出番が少なくても存在感という点では群を抜いていた。また、第1幕最後の雪の結晶。合唱が入り、音楽的にも聴きごたえのある場面ですが、柴山紗帆さん、渡辺与布さんのコンビがよかった!この2人のスペインの踊りも舞台映えして、とても美しい。柴山さんの実力は折り紙つきですが、超綺麗だった渡辺与布さんも今後注目しよう。
【芸術監督】大原永子
【音楽】ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
【振付】ウエイン・イーグリング Wayne Eagling
【ドロッセルマイヤーの甥/くるみ割り人形/王子】井澤駿
【ドロッセルマイヤー】貝川鐵夫
【ねずみの王様】渡邊峻郁
【ルイーズ(クララの姉)】【蝶々(葦笛の踊り)】奥田花純
【雪の結晶】柴山紗帆、渡辺与布 etc.