編集長の富田志乃です。
子どもたちに向けて、
コミュニケーションを教える
お仕事をされている方がいます。
「私は教員免許もないですし、
子育て経験もないのですが、
その分俯瞰して、子どもたちの様子を
見ることができています」
とおっしゃったので、
著者を目指すならばが
前提ですが、
私は2点、
ご指摘をさせていただきました。
注目は赤字の部分
「私は教員免許もないですし、
子育て経験もないのですが、
その分俯瞰して、子どもたちの様子を
見ることができています」
ほかの著者との
差別化を図る目的かもしれませんが、
「ない」という言葉が並ぶと
「ない」という印象を受けてしまいます。
まして、耳から「ない」
が2回入ってくると、
この人は、
著者として自信が「ない」のかな?
実績が「ない」のかな?
と聞いている側が
不安になってきます。
普通に、
「中高生に向けて
コミュニケーションの大切さを
30年伝えてきました」
の方が、ずっと
すごさが伝わってきます。
また
「俯瞰」という言葉も、
どこか、
教師でも親でもないから
他人事として・・・
という印象を受けてしまいます。
ここで使うに相応しい言葉は
たとえば
「寄り添って」などは
いかがでしょうか?
こんな風に、
何気なく使っている言葉を
目的に合わせてチェンジするだけで
印象は変わってきます。
神社に関連する企画を
ご提案された方もそうでした。
「スピリチュアルが好きな人がターゲット」
「神社は神様だからスピリチュアル的に」
と、再三、
「スピリチュアル」という言葉を
使うのです。
では、
本のジャンルは
精神世界でよいのですね?
と伺うと
それは違うと言う。
よくよくお話を聞くと
「スピリチュアル」ではなく、
神社にまつわる、
「神秘的な」
神話や逸話などを取り上げて・・
ということだったのです。
スピリチュアルとは、
目に見えない世界のこと。
精神や魂、神や霊、そして心など。
神秘的とは、
現実世界の中に存在しながらも、
理解できないような、
ふつうの理論・認識を超越したことがら。
厳密には違いますが、
似ている言葉なので、
どちらを使っても
よいのかもしれませが、
一般的に
スピリチュアルと聞くと
どうしても精神世界を
イメージしてしまいます。
そのジャンルでの
本の企画を意図していない
のに、
「スピリチュアル」の
たった1ワードで
世界観を決めつけらえて
しまうわけです。
こんな風に
何気ない言葉選びで
印象が変わったり、
自分の思いが
ストレートに
伝わらないことがあります。
本当にちょっとしたことなんです。
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