絵本はレッドオーシャン | 編集長富田志乃の部屋 ~人生が変わる出版のお話~

編集長富田志乃の部屋 ~人生が変わる出版のお話~

出版業界33年。
営業(広告、書店、取次)から編集に至るまで、まるっと制覇!
出版業界を知り尽くした現役編集長が、出版のあれやこれをお伝えします。
元宝塚花組トップスター柚香光さんと上カルビをこよなく愛する肉食系編集長

編集長の富田志乃です

 

さて、これまでビジネス書で

ヒットを飛ばしてきた

編集者が、

 

「絵本をつくりたい」と

転職するケースが

近年増えています。

 

ビジネス書は一定の

頭打ち感がある中で、

 

絵本にはまだまだ可能性が

あるからだと聞きます。

 

たしかに出版社も

これまで人文を専門にしていた出版社や

実用がメインだった出版社が

 

こぞって「絵本」ジャンルに

手を広げています。

 

少子化だからこそ、

子どものためにはお金を使う。

だから子ども向けの本はまだ売れる。

という理由や

 

本離れは、子どもの頃の

読者習慣なのだから、

将来を担う子どもたちに向けて

絵本をつくりたい

 

と言っていた

出版社の社長もいました。

 

全国出版オーディションの

協賛をしていても

 

「絵本を出したい」という人は

毎回増えてきていますし、

 

密かに絵本ブームなのかもしれません。

 

ただ、そうなると、

絵本ジャンルは

レッドオーシャン

 

競争が激しい既存市場

 

まして、

新規参入した出版社の絵本は

なかなか厳しいのだと聞きます。

理由はいろいろありますが、

 

一般的な絵本の場合、

 

どの本を買うのかを

選ぶのは、子ども本人ではなく

「大人」だからです。

 

大人は、

自分が子どもの頃に読んだ本を買おう。

自分の子どもが子どもの頃に読んでいた本を

孫に買い与えようとします。

 

その方が安全だからです。

 

そうすると、

昔から出ている絵本が

 

選ばれやすいということになります。

(*書店さんの児童書担当談)

 

いま、このブログの読者で

絵本企画を考えている方がいらしたら、

 

少し、切り口を変えてみては

いかがでしょうか?

 

一般的な絵本では戦えなくても

たとえば、

・子どもがぐっすり寝てくれる絵本

のような、

親が必要とする絵本にすると

ぐっとビックヒットの匂いがします。

大人向けの絵本企画も

ヒットの予感がします。

 

絵本ではありませんが、

「ざんねんないきもの辞典」

 

というものよく売れています。

 

こんな風に、

「絵本」と一口で言っても

いろいろあるので、

 

誰に向けた、

何をテーマにした企画にするのか

 

もう一度考えてみてると

ベストセラー作家になれるかもしれません!!

 

 

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