本を「書く」って本当に大変です。 | 編集長富田志乃の部屋 ~人生が変わる出版のお話~

編集長富田志乃の部屋 ~人生が変わる出版のお話~

出版業界33年。
営業(広告、書店、取次)から編集に至るまで、まるっと制覇!
出版業界を知り尽くした現役編集長が、出版のあれやこれをお伝えします。
元宝塚花組トップスター柚香光さんと上カルビをこよなく愛する肉食系編集長

編集長の富田志乃です。

 

著者になるからには、

ライターを入れず、自分で書きたい

 

そう思われる方も多いとは

思うのですが、

 

残念ながら

 

文章も、

生まれ持ったセンスなので、

 

数か月、文章講座に

通ったくらいでは、

 

劇的に文章術が向上することは

ありません。

まして、

商業出版としての

書籍を出すレベルの

文章術とは、

かなりのハイレベルが

求められます。

 

ただ、これも矛盾していますが、

 

では、上手い文章ならば

よいのか、

 

と言えばまたそれも違っていて、

 

クセというか、

ザラ付き感のあって、

味のある文章の方が

 

読みやすかったり、

心に残ったりもします。

 

ちなみに、

「いいライター」というのも、

 

単純に文章が上手い人を

指すのではなく、

 

まず、取材が上手で

著者の内面を引き出し、

 

色気のある文章を

書いてくれる人です。

 

まあ、

そんなスゴイライターさん、

めったにいませんが・・・。

たしかに、

著者が書いた方が、

世界観や言いたいことは

まっすぐに伝わります。

 

ただ・・

ご自分の頭の中ではまとまっていても

イザ、文章にすると、

 

何を言いたいのか、

何の本なのか、

わからない、

というケースが多いのです。

 

慣れていないと、

説明がくどくどと長くなったり、

同じことを繰り返したりと

 

そういう原稿を読むのは、

 

なかなかどうして

苦行のような時間なのです。

 

一方で、

はじめて書きました

 

というのに、

ものすごくスラスラと原稿を書いて

送ってきてくださる方もいます。

 

ここをこんな風に直してくださいと

アバウトな指定をしても、

 

サクサクと加筆修正されます。

 

文章の書き方、どこかで習った?と

お聞きしても、

 

自己流だとおっしゃる。

 

もちろん、書いていく中で

慣れていく、というのはあります。

 

書けば書くだけ、上達もします。

 

ただ、本を書くというのは

本当に大変なこと。

 

私は、これだけブログを書いていても、

取材はできたとしても、

 

「ブックライターはできない」

と思っていますから。

 

 

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