花鋏  | 酔いどれ大雑記 または砥石の断面図

酔いどれ大雑記 または砥石の断面図

砥石、研ぎ、刃物を中心にした戯れ言


知り合いの園芸店の奥さんがお花をやられています。
講師?の資格を持っていて、生徒に教えていたりもしています。

その知り合いから連絡が来ました。

お花仲間の方から花鋏を研いで欲しいとの依頼で、話しを良く聞いてみると自分の実家のお向かいさんでした(歩いて3分)


30年ほどお花をされているそうで、教わっていた先生が高齢で亡くなってしまい、代わりに教えられる人が不在となり、仕方なく師範代をされているそうです…色々あるものですね(*^^*)



ちゃんと鋏ケースを使われていて流石だと思います…多少錆びが出てますが…。

切刃を汚れを落としながら磨きつつ、刃先を研ぎ試し切りすると、硬い枝は切れますが柔らかい茎や葉が切り憎いまたは一部切れずに繋がったまま…。

裏を金盤に軽くあてて研ぎ、もう一度試し切りしましたがまだ駄目だったので、かしめてある軸を少しずつ叩いて試し切りを何回も繰り返してようやく何とか大丈夫かなぁ?レベルまで持って行けました。


で、歩いて返しに行きました。

話しをしつつ、試し切りをして頂き合格を貰えました。

切れ味を気に入って貰えた様で、菜切包丁二本、小さい花鋏、裁ち鋏をまた預かる事に…。



一部刃こぼれ、刃身に食材の灰汁汚れ、柄の塗装が大分剥げて白っちゃけてしまっています。

汚れを落とし、ダイヤで刃引きしつつ刃こぼれが無くなるまで研いでから順に研ぎ上げ、柄にワトコオイルを塗って乾燥後蜜蝋を塗って終了となりました。