日曜日
手術翌日はまるまる一日排泄しなかった長輔、二日目の朝、トイレに連れていって「ワン・ツー」と排泄の掛け声をかけたらおしっこを大量に、続いて大きいほうも出た。良かった。もうふんばれるのね。私も手術の直後のトイレは怖かったのを思い出す。何も問題なかったけど。食事をあげても調子が良さそうなので朝の散歩に連れていったらぐんぐん歩き、また大きいほうを何度かした。全部出し切ってスッキリした感じ。もうすっかり元通り。
アトピーの本と一緒に図書館から借りてきた「女王陛下のお気に入り」という本も面白かった。イギリスで販売されている雑貨・食品で王室御用達のものが写真つきで紹介されているんだけど、値段が全部安い。本当に毎日気軽に使えるものばかりで、全然気取ってない。文章もすごく分かりやすいし、2001年に出た本だけど内容があまり古くなっていない感じがする(イギリスのトラッドを考えれば7年って3秒前くらいの感覚?)。しょっぱなから「イギリスに行くなら絶対この本持って行ってお土産買いまくる」と思った。そうしたらやっぱり文末のあとがきにこれをお土産の手引きに、とすすめてあった。でも本当は、お土産にするよりこういうものを使って一ヶ月でもいいから向こうのアパートで暮らしてみたいんだがね。
土曜日
すんごく久しぶりに大学時代ルームメイトだったアメリカ人の子と連絡が取れた。学生時代から付き合って結婚した男性とは離婚して今はメキシコで単身頑張っているらしい。この5,6年でかなりの辛いことがあった、でも今は自分の絵のギャラリーを持って犬3匹に囲まれた生活をしているとのこと、読んでいて嬉し涙が出た。うんと辛かったと思うけど、今、お互いこうやって健康で近況が知り合えるのはどれだけありがたいことなんだろう。インターネット万歳。どうやって彼女を見つけたかというと、そういえば彼女のお母さんは画家で、私たちの部屋にはいつもお母さんの絵が飾ってあった。お母さんならネットにサイトとかあるかも、と思って、引き出しの奥に仕舞っておいたお母さんの作品のカードを探した。裏面を見たら彼女のフルネームがあったので検索したらすぐにヒットした。サンクスギビングのときに実家に招待してもらい一度だけお母さんとは会ったきりだけど、私のことを覚えていてくれてすぐに娘にメールを転送してくれた。ていうかこんな単純なことをどうして今まで思いつかなかったのか、私。外国に留学してると、ルームメイト同士でもめる問題って結構頻繁に起こる。私はこの点ものすごく恵まれていて、2年半の留学中何人かのルームメイトと部屋をシェアしたけどみんないい人たちだった。特にこの彼女はもんのすごーく良い子で、私は大好きだった。
長輔さん、手術から帰ってきました。帰宅してすぐはぼけっとしていたけど、段々麻酔が切れてきて、辛そうになってきた。分かるよ…麻酔が切れる辛さ。夜9時過ぎ、それまで横になっていた長輔がむくっと起き上がったかと思ったら、キャンキャンキャンと甲高い金切り声を出して逃げるかのように部屋を一周した。私はびっくりしてしまってすぐに獣医さんに電話。多分手術跡がつれて痛いんだろうとのこと。うう、痛そう。夜遅くに少しなら食事させても良いと言われていたので10時半過ぎにドッグフードをいつもの半分あげた。すごい勢いでバクバク食べた。私の枕元にいつもの寝床を移動させて、少しの声でも聞こえるようにして眠った。夜の間、2,3回同じようにキャンキャンと痛そうに鳴いて小屋で暴れた。朝方、寝床の中がおしっこで濡れていた。長輔は一回も寝床で失敗したことはなかったから、よっぽど辛かったんだな。彼にとっては人生ではじめての試練だもんな~。今日も相変わらず立ったり座ったりと落ち着かない長輔。熟睡は出来ないみたいだ。気の毒。しかし朝食もお薬もおやつもバクバク食べた。食欲があるなら大丈夫。
まんじりとするしかないチョーちゃん。不憫。ごめんよ。シーザーはここまでぐったりしなかったので、やっぱり犬によって全然違うなあ。
水曜日
母が半日病院へ行っていて事務所を留守にしていた。その間作とソウタはいつもどおりケージの中でお留守番。母が帰ってきたときに作だけ出してあげたら、ふらふらとして床に耳をこすりつけて足がそれぞれの方向へしびれていて、その場をぐるぐる回っている。いつもならいの一番に人間のところへ寄ってくるのに。それを見ていた母、Aさん、私はびっくりしてしまって「どうしたんだろう」「ちょっとだけシーザーのけいれんと似てる」「やばい」「病院へ行こう!」と私と母で作を抱っこして車に乗り込んだ。なんで?なんでまた作まで…しかしシーザーの時ほどぐったりはしていない。けど、名前を呼んでもこっちを見ない。作は名前を呼んだら目を合わせるのに。病院へ飛び込んで診察台に乗っける。あら、もう自分の四肢できっちり立っている。先生が慎重に聴診器で色々な場所を測る。そしてだんだん本犬はけろっとした顔をしてきた。先生は「大丈夫ですねえ、もう平気そうですし」と言う。ああヤダおほほ、なんかおかしかったものでねこの子、と診察料840円を支払いついでに長輔の去勢手術を予約してすたこら親子で帰ってきた。ああ良かった。何もなくて良かったで。でもなんだったんだろ?シーザーがバタンと倒れて本当に死んじゃった犬だったから、私たちにとっては「ま、様子みよか」ってことにはならないのだ。
Aさんとは最近話し合って、やっぱり長輔は去勢手術を受けることに決めた。長輔の子ども…欲しいけど、血を繋げたいけど、わんさか交配させてやるわけにもいかないし、飼いきれないし、睾丸の病気になっても困るし。シーザーが死んだとき、「シーザーの子どもがいれば良かった」とも思ったけど、長輔はまったく何の血の繋がりもないが私たちの中ではザッ子の弟ということになっている。ソウタも作も兄ちゃんだし、広島のズズは姉ちゃんってことにもなっている。きっとまたそれこそ別の犬種を飼ったとしても、うんと可愛い犬になるだろうし。ただ、自分たちが子ども欲しいなーと思っているからこそ、何も言えない長輔の子宝のチャンスを奪ってしまうことは心苦しい。長輔も遺伝子を繋いでいきたいだろな。ごめんよ。
先日長輔に狂犬病注射を受けさせて、自分でその証書を持って保健所へ飼い犬登録をしに行った。そのついでに隣接している図書館にも寄ってきた。登録をして何冊か借りてきた中で、「アトピー性皮膚炎完全克服マニュアル」という漫画を全3巻がものすごく面白かった。何の気なしに、居並ぶアトピー関連の本の中で「漫画だからこれにしよう」と思って手に取ったのだが、きっと一番良かった。これは某会社の温泉療法に基づいた考えのアトピー治療のストーリーなのだが、漫画がものすごくちゃんとしている。アトピー博士(よぼよぼのおじいちゃんではなく、20代の頭ボサボサヒゲ男。きっとヒゲを剃ったらイケメンになる感じ)と助手の犬が色々なパターンのアトピーの治し方を説明する。この犬の名前がジョシュア。無駄に凝ってんな~、と思ったら、「助手のジョシュア」で洒落だった。温泉の効能は置いといて、この中で言われていることがものすごく真っ当で本当にこの本に高校生くらいの時に出会えばよかったと思った。今までこんな気持ちになった本はかつて一冊もない。そうしたら今こんなステロイド性皮膚炎で悩んでないがな。漫画の絵柄は古いんだけど、太刀掛秀子似の可愛い感じ。とにもかくにも、アトピーっつーのの正体がはっきり分かった。そしてステロイドに対して「でもさ~どうしてそんなに悪いのさ。ま、やめられなくなるってことは分かってるけどさブツブツ」といまだに悶々と思っていたこともすっきり。そして今後どうしたら良いのかまで。いやあいい本だった。早速この本を読んだ後、散歩に出かけて、ナチュラルフードのお店で無添加のおせんべいときなこ黒糖をおやつに買ってきた。無添加の食品の意味がやっと分かっただ、あたい。そしてこの本は漫画としてもかなり私の好きな感じでさらっと、しかしものすごく重大な感じで終わっていて、超好みだった。
脱ステロイドの症状はかなり良くなってきている。おとといくらいにはじめて気がついてびっくりしたが、右手の小指を曲げると鈍い痛みが走る。まだ皮膚がひきつるような、麻痺してるような。それで思ったのが、この半年、この指が一番ひどく荒れていて、常に切れたりただれていたので、この指は伸ばしっぱなしで力を入れずに全く曲げていなかったってことだ。だからその鈍い痛みに気がつかなかった。まだペンを握っても小指だけは伸ばしたまま。もっとただれが良くなれば、小指も自由自在に曲げられるようになるのかな。
写真は台所。私たちのごはんも長輔のごはんも同じように瓶詰め。
