ロワール古城巡り アゼ・ル・リドー城 の次に訪れたのは
今回の1泊旅行のラストを飾るアンボワーズ城です。
もとは中世の城砦でしたが、15~16世紀にシャルル8世、
フランソワ1世らにより華麗な城に改装され、最盛期を迎えました。
車を駐車場にとめて、お城の見学に向かいます。
後方にそびえるのはウルトー塔。
サン・チュベール礼拝堂を前に、城壁の階段を上り、
さらに坂を上ります。
高台に建つ城からはアンボワーズの町並みが見渡せます。
アンボワーズ城を語るうえで、かの天才
レオナルド・ダ・ヴィンチの足跡もはずせません。
1516年にフランソワ1世に招かれたダ・ヴィンチは
城の近くに邸宅を与えられ、最晩年の3年間を
このアンボワーズの地で過ごし、亡くなりました。
墓碑は城の敷地内に建つ、このサン・チュベール礼拝堂
にありますが、亡くなった当初に埋葬された同じく城の
敷地内にあった聖フロランタン教会は宗教戦争時に荒らされ、
遺骨は行方不明になってしまいました。
正面入口のレリーフは聖母マリアに祈りを捧げる
シャルル8世と王妃アンヌ・ド・ブルターニュ
ダ・ヴィンチが最期まで手元に持ち続けた作品は彼の死後、
フランソワ1世の所有物となり、後にルーヴル美術館に
所蔵されることとなります。
サン・チュベール礼拝堂の「サン・チュベール」は狩人の守護聖人の名。
尖塔に鹿の角が見えます。
サン・チュベール礼拝堂内部
向かって、左がシャルル8世の棟、右がフランソワ1世の棟です。
イタリア遠征でイタリア芸術に魅せられたシャルル8世は
建築家、彫刻家、造園家をアンボワーズに連れて帰り、
改築中の城にイタリアの風を吹き込みました。
雨桶の機能をもつ怪物をかたどった gargouille(ガルグイユ)
会議の間
アンリ2世の寝室
直径21mのミニームの塔の屋上は見晴らしの良い展望台になっています。
奥に見えるのはフランソワ1世の棟です。
悠久の時を経ても変わらないロワール川の流れ
右手の並木の辺りがナポリ庭園
反対側はシャルル8世の棟
ミニームの塔は馬に乗ったまま登城できるように緩やかな
傾斜になっていて、駐車場の原型になったそうです。
右端の円塔がミニームの塔
庭園の展望台からの眺め
右側の円塔はウルトー塔
アンボワーズ城から徒歩10分ほどのダ・ヴィンチが
最晩年を過ごした邸宅「クロ・リュセ」に向かいます。
クロ・リュセの入口
ダ・ヴィンチが1519年5月2日に息を引き取ったのもこの邸宅でした。
臨終時、フランソワ1世の腕の中で息を引き取ったとされる
絵画も存在しますが、どうやら伝説のようです。
フランソワ1世とダ・ヴィンチが良好な信頼関係を築いたのは
確かなようですが、ダ・ヴィンチの臨終時、フランソワ1世は
パリ郊外のサンジェルマン・オン・レイにいたようです。
1泊2日で、ロワールの4つの古城を見学し、この後、帰路につきました。
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