『お・も・て・な・し』…
最近巷では、この言葉が流行っているようですな…
大事なことですよね。
相手に喜んでもらうために心を尽くす… そんな心を持ち続けたいモノです。
日本人は元来、そんな心を大切にし、そしてそれが尊いモノだと教えられてきました。
おもてなしの心、そして気遣いの心… 日本人にはとっても大事なことなのですね。
日本人は元来、そんな心を大切にし、そしてそれが尊いモノだと教えられてきました。
おもてなしの心、そして気遣いの心… 日本人にはとっても大事なことなのですね。
江戸時代、世界で一番の人口を誇った江戸での庶民の生活の中で必然的なこととして、『おもてなし』や『心遣い』という習慣が生まれたそうです。超過密な中で人々が互いに気持ちよく暮らしていくための知恵とでもいうのでしょうか。実に日本人的な心配りの習慣が生まれたのは前述の通り、江戸期だそうな…。
そしてそれは『江戸しぐさ』とも言われておりますな。
『江戸しぐさ』の中にもこういうのがあります…
■七三の道…
道の中央を歩くのではなく、自分が歩くのは道の3割にして、残りの7割は他の人のためにあけておく。
■傘かしげ…
雨の日に傘を互いに外側に向けて、人が濡れないようにすれ違うこと。
道の中央を歩くのではなく、自分が歩くのは道の3割にして、残りの7割は他の人のためにあけておく。
■傘かしげ…
雨の日に傘を互いに外側に向けて、人が濡れないようにすれ違うこと。
■横切りしぐさ…
人の前を横切るときに手刀を振って歩くこと。お相撲での手刀から来ているそうです。
人の前を横切るときに手刀を振って歩くこと。お相撲での手刀から来ているそうです。
如何でしょうか、こういう『心遣い』は日本人らしい心配りですね。
とにかく、気づかいとは『心をもって正しいことを行う』ことであり、おもてなしとは、『大切な人をお迎えするときの気持ち』ですよね。
そんな気持ちを大切にしていきたいモノです。
ということで、お・も・て・な・し…
昨夜は、オーストラリアより来られた3名のお客様のおもてなし…
で、食は万国共通の大切なおもてなし。
いつもオーストラリアに行けば必ずワタシが大好きなレストランに連れて行ってくれる方々達です。今回はそのお返しも込めて、『京料理』などを楽しんでいただくことにいたしました。
では、お食事のご紹介…
先ずは、先付。
口取り、八寸ですね。
口取り、八寸ですね。

少し大きくしてみましょうか…
八寸…

秋ですねぇ、紅葉した葉が添えられております。
イカ、海老の焼いたもの、練り物2種、クラゲの梅肉和え、小芋、ホタテ…
ホタテの上に玉子の黄身を乗せて『月』を表現しています。
そうですよね、もうすぐお月見です…。
小芋をあしらって『月見』気分を小皿の中に…
こういうしつらえも日本料理ならではのこと。
外国の方にも説明しますと、『ほほぉ~』と唸っておられます!?
もう一品…

野菜の和え物。マツタケ、水菜、菊の花。
色合いがステキですね。
お次は『向付』、お造りです。

車エビ、アワビ、ウニ、イカ、鯛…
ワサビは大丈夫ですか?
外国の方には少々キツイかもしれませんが、
本わさびは辛みが少なく、甘みさえもあるので大丈夫な様子でした。
でも、お一人の方は『ウニ』のニオイがダメだそうな…
もったいないかも!?
さて、お次は…
『蓋物』(炊き合わせ)

どうやら、こういうモノはあまりお口に召さなかったようです。
美味しいとは言ってくれましたがお箸の進み方でわかりますねぇ。
ここらで少し、趣向を変えて…

笹の葉に見立てた器に盛られた『箱寿司』。
お江戸の寿司文化は『にぎり』ですが、関西では『押し寿司』…
如何でしょうか、お客様!
チョットだけ…という分量が懐石の特徴。
色んなモノを少しずつ楽しむというのが日本の文化ですよ、と。
お客様いわく…
寿司とか天ぷら、ラーメン(ラーメンかいなっ!?)とかの日本食はよく知っているけれど、
寿司とか天ぷら、ラーメン(ラーメンかいなっ!?)とかの日本食はよく知っているけれど、
他のものは何を注文して良いかわからないし、どんなものかも見当がつかない。
ましてや、日本料理店は敷居が高くて入りにくい… のだそうです。
だから、このように色んなモノが少しずつ出てくる『会席料理』はすごく楽しいと。
あっ、そうだ…
目の前のビールはもうやめて『日本酒』は如何でしょうか?
ぬる燗にして頂きましょう。

八代亜紀も歌ってますよ…
♪ おさけは ぬるめの かんがよい~ ♪
http://www.youtube.com/watch?v=C1GATyFEcqQ
YouTubeでお楽しみ下さい。 八代亜紀『舟歌』
YouTubeでお楽しみ下さい。 八代亜紀『舟歌』
銘柄は『越乃寒梅』です。
冷やで飲むのも良いかもしれませんが、本当に美味しい日本酒の飲み方は『ぬる燗』だとワタシは思います。
ささ、どうぞ、どうぞ!
では、お次のお料理は…
『焼き物』

サワラに小キュウリにもろみ添え
キューカンバですよ、お客様!
えっ?
こんな小さいのを見たことが無いって?
そうですねぇ、向こうではでっかいのが多いみたいです。これは小さい品種ですよ。
がぶっとかじって下さい、もろみをつけて。
次は…
『椀もの』ですが、季節的にちょっとははやどりをいたしましょう…

そうです、日本の秋の味覚と言えば、これ…
『土瓶蒸し』ですね。
香りを楽しんで下さい。

マツタケの香りと、ハモの特上のお出汁をどうぞ。
お上品なお味ですよね。
スダチはついていますがお好みで…
ワタシは、スダチを入れない方が鱧とマツタケの香りを損なうことなく楽しめると思うのですが…
ワタシは、スダチを入れない方が鱧とマツタケの香りを損なうことなく楽しめると思うのですが…
まぁ、それは個人の嗜好ということで。
中身ももちろん食べるのですよ。
ハモはアッサリとして肉厚。骨切りという技術を使っているとの説明に驚きのご様子…
マツタケは多分外国産だろうけど、それは言わないでおこう…
そして、もう一つの『焼き物』…

なんだと思いますか、お客様…
ささ、どうぞ、紙の蓋をお取り下さい。
ささ、どうぞ、紙の蓋をお取り下さい。

石?
そうです、石を熱していますの熱いですよ。

こちらが丹波牛とホタテ…
これを石の上でお焼き下さいな。

ほら…
こうします。

お客様、喜んで写真をパチリパチリ…
お気に召したでしょうかねぇ…
和牛は最近向こうでも人気です。
でも、和牛は向こうではタイヘン高価で、驚いた覚えがあります。
でも、和牛は向こうではタイヘン高価で、驚いた覚えがあります。
そうですねぇ…
お肉ですし、『赤ワイン』は如何でしょうか…
国産ワインもかなりいけるかも!?

ささ、どうぞ、どうぞ!
チョット冷やした方がこのワインは良いかと…
そして、食事は…


マツタケご飯に赤だし…
香の物も添えて…
香の物も添えて…
デザートは…

フルーツですよ。
オーストラリアでは最後にいただくデザートはこってりあま~いアイスクリームたっぷりのようなモノですが、日本ではアッサリと…
いかがでしたか、日本の会席料理…
全部キレイに食べて頂いたと言うことは大丈夫だったようですね。
最近はローフィッシュでも大丈夫な方が多いですね。
これも寿司文化の影響かもしれません。
これも寿司文化の影響かもしれません。
とにかく、いっぱい食べて、イッパイ飲んで、そして楽しく語らった3時間あまり…
ささ、これからまだ10日間滞在する予定です。
日本を十分にご堪能下さい、…ね。
本日は『日本料理』でおもてなしの巻きでございました。
ではでは…