2008年タイトル展望(アリーグMVP、サイヤング賞、新人王編)
打者ならMVP、投手ならサイヤング賞、新人なら新人王。
どんな選手であれ、これらの賞を貰って嬉しくない選手はいないだろう。
この3つのタイトルの特徴は、「成績の数字ではなく、投票で選ばれる」ということだ。
これはある意味、投票資格のある記者達にどれだけ高く評価されるかに懸かってくる。
恐らく本塁打王や最多勝よりも名誉のある賞であろう。
そんな3タイトルの2008年シーズン展望です。
<アリーグMVP>
MVPは「どれだけチームの勝利に貢献したか」という評価を反映するので、
基本的にはプレーオフに進出したチームの中から選ばれることが多い。
弱小チームであれば、相当圧倒的な個人成績を残さなければ厳しい。
そんな中でアリーグMVPレースは
過去5年で3度のMVPのアレックス・ロドリゲス(ヤンキース)が大本命。
成績だけなら毎年MVPを獲ってもおかしくないほどの実力の持ち主である。
広いヤンキースタジアムでも3割40本110打点は期待できる。
大きなケガさえなければ今年も順調に数字を積み重ねそうだが、
問題はヤンキースがプレーオフに出られるかどうかだ。
はっきり言って東地区は昨年王者のレッドソックスがかなり強いし、
他地区のチームにワイルドカードも持っていかれる可能性がある。
それでもヤンキースがプレーオフに出られれば、
A-RODが歴代2位となる4度目のMVPの可能性は高い。
対抗はマニー・ラミレス(レッドソックス)とミゲル・カブレラ(タイガース)だ。
両者共に各地区の優勝候補チームに所属しており、
個人の実力も申し分ない。
スランプの少ない天才打者だけに、3割30本100打点は堅い。
正直なところレッドソックスやタイガースのほうが、
ヤンキースよりもプレーオフに出られる可能性は高く、
逆にヤンキースがプレーオフを逃せば、MVPはこの2人の戦いになるだろう。
大穴はグレイディ・サイズモア(インディアンズ)とブラディミール・ゲレーロ(エンゼルス)。
ここ数年の打撃安定感はもちろん、守備や走塁などでも貢献できるので、
全米記者の評価も高く、チームが優勝すれば面白い。
また現在のアリーグにはプレーオフを逃してもMVPが狙えるほどの選手は見当たらない。
<アリーグサイヤング賞>
この賞の場合はチームがプレーオフに出られなくても可能性は十分にある。
むしろ重視されるのは勝利数などの個人成績だろう。
またいくらプレーオフで好投しても、投票はプレーオフ前に終わっているので意味が無い。(MVPも同じ)
絶対的本命不在に加え、候補も不調が続いているアリーグのサイヤング賞は予想するのが難しい。
しかし現時点での成績も踏まえると本命は王建民(ヤンキース)。
いつもはスロースターターなのだが、今年は既にリーグトップの5勝目。
過去2年も19勝と実績はあるだけに、20勝に届く可能性も高い。
絶対的ライバルもいないため、3点台前半の防御率をマークできれば有力だろう。
ライバルは昨年サイヤング賞を逃したジョシュ・ベケット(レッドソックス)と
2003年サイヤング賞のロイ・ハラディ(ブルージェイズ)。
ベケットは勝利数さえイマイチだが、内容は今年も素晴らしく、
打線の援護が増えれば昨年並の成績を残せるはず。
実績のあるハラディは防御率などの面では問題なし。
不安は打線の援護だ。比較的弱い打線のため、勝利数が伸びなければ厳しいか。
2人とも王建民と同地区のため、エース対決の勝敗が大きく影響してくるだろう。
他に考えられるのはエリック・ベダードとフェリックス・ヘルナンデスのマリナーズ陣と
昨年19勝と大ブレイクしたファウスト・カーモナ(インディアンズ)。
シーズン前は有力候補だった昨年のサイヤング賞CC・サバシア(インディアンズ)、
ジャスティン・バーランダー(タイガース)、ジョン・ラッキー(エンゼルス)はケガと不調を理由に候補から外した。
<アリーグ新人王>
ここはジャコビー・エルズバリー(レッドソックス)とエバン・ロンゴリア(レイズ)の一騎打ちか。
両者攻守ともにトップレベルの有望株で、ケガさえなければフルシーズン起用されるだろう。
しかしここではロンゴリアを本命に推したい。
現在までの働きを見ていると、大ブレイクとまでは行かなそうだが、
打率.280、20本塁打、80打点くらいは残しそうだ。
既にいくつか好プレーも見せているように守備も一流。
オールラウンドプレーヤーだけにあとは印象を残したい。
対抗のエルズバリーも安定した成績を残しそうだ。
もしかしたら3割も打てるかもしれないし、
守備走塁の面ではロンゴリアよりもアピールポイントは高め。
しかしロンゴリアを本命、エルズバリーを対抗にした理由は、
ロンゴリアのほうが自由でプレッシャーの少ない環境でプレーできると言うこと。
優勝候補ではないレイズに対し、エルズバリーのレッドソックスは連覇が目標。
そんな強豪の1番打者なのだから、色々な球団からマークされて当たり前。
だからシーズン終盤になってくると、他球団のマークからエルズバリーの打撃成績が少し下降すると予想。
そうなればマークもそれほど少ない環境でプレーできるロンゴリアのほうが可能性が高い。
他に考えられる候補はジョバ・チェンバーレイン(ヤンキース)とデリック・バートン(アスレチックス)。
実力はあるものの、上の2人以上のインパクトを与えられるかと言えば疑問だ。
チェンバーレインはシーズン中にでも先発転向すれば、可能性が増えてくるが。
どんな選手であれ、これらの賞を貰って嬉しくない選手はいないだろう。
この3つのタイトルの特徴は、「成績の数字ではなく、投票で選ばれる」ということだ。
これはある意味、投票資格のある記者達にどれだけ高く評価されるかに懸かってくる。
恐らく本塁打王や最多勝よりも名誉のある賞であろう。
そんな3タイトルの2008年シーズン展望です。
<アリーグMVP>
MVPは「どれだけチームの勝利に貢献したか」という評価を反映するので、
基本的にはプレーオフに進出したチームの中から選ばれることが多い。
弱小チームであれば、相当圧倒的な個人成績を残さなければ厳しい。
そんな中でアリーグMVPレースは
過去5年で3度のMVPのアレックス・ロドリゲス(ヤンキース)が大本命。
成績だけなら毎年MVPを獲ってもおかしくないほどの実力の持ち主である。
広いヤンキースタジアムでも3割40本110打点は期待できる。
大きなケガさえなければ今年も順調に数字を積み重ねそうだが、
問題はヤンキースがプレーオフに出られるかどうかだ。
はっきり言って東地区は昨年王者のレッドソックスがかなり強いし、
他地区のチームにワイルドカードも持っていかれる可能性がある。
それでもヤンキースがプレーオフに出られれば、
A-RODが歴代2位となる4度目のMVPの可能性は高い。
対抗はマニー・ラミレス(レッドソックス)とミゲル・カブレラ(タイガース)だ。
両者共に各地区の優勝候補チームに所属しており、
個人の実力も申し分ない。
スランプの少ない天才打者だけに、3割30本100打点は堅い。
正直なところレッドソックスやタイガースのほうが、
ヤンキースよりもプレーオフに出られる可能性は高く、
逆にヤンキースがプレーオフを逃せば、MVPはこの2人の戦いになるだろう。
大穴はグレイディ・サイズモア(インディアンズ)とブラディミール・ゲレーロ(エンゼルス)。
ここ数年の打撃安定感はもちろん、守備や走塁などでも貢献できるので、
全米記者の評価も高く、チームが優勝すれば面白い。
また現在のアリーグにはプレーオフを逃してもMVPが狙えるほどの選手は見当たらない。
<アリーグサイヤング賞>
この賞の場合はチームがプレーオフに出られなくても可能性は十分にある。
むしろ重視されるのは勝利数などの個人成績だろう。
またいくらプレーオフで好投しても、投票はプレーオフ前に終わっているので意味が無い。(MVPも同じ)
絶対的本命不在に加え、候補も不調が続いているアリーグのサイヤング賞は予想するのが難しい。
しかし現時点での成績も踏まえると本命は王建民(ヤンキース)。
いつもはスロースターターなのだが、今年は既にリーグトップの5勝目。
過去2年も19勝と実績はあるだけに、20勝に届く可能性も高い。
絶対的ライバルもいないため、3点台前半の防御率をマークできれば有力だろう。
ライバルは昨年サイヤング賞を逃したジョシュ・ベケット(レッドソックス)と
2003年サイヤング賞のロイ・ハラディ(ブルージェイズ)。
ベケットは勝利数さえイマイチだが、内容は今年も素晴らしく、
打線の援護が増えれば昨年並の成績を残せるはず。
実績のあるハラディは防御率などの面では問題なし。
不安は打線の援護だ。比較的弱い打線のため、勝利数が伸びなければ厳しいか。
2人とも王建民と同地区のため、エース対決の勝敗が大きく影響してくるだろう。
他に考えられるのはエリック・ベダードとフェリックス・ヘルナンデスのマリナーズ陣と
昨年19勝と大ブレイクしたファウスト・カーモナ(インディアンズ)。
シーズン前は有力候補だった昨年のサイヤング賞CC・サバシア(インディアンズ)、
ジャスティン・バーランダー(タイガース)、ジョン・ラッキー(エンゼルス)はケガと不調を理由に候補から外した。
<アリーグ新人王>
ここはジャコビー・エルズバリー(レッドソックス)とエバン・ロンゴリア(レイズ)の一騎打ちか。
両者攻守ともにトップレベルの有望株で、ケガさえなければフルシーズン起用されるだろう。
しかしここではロンゴリアを本命に推したい。
現在までの働きを見ていると、大ブレイクとまでは行かなそうだが、
打率.280、20本塁打、80打点くらいは残しそうだ。
既にいくつか好プレーも見せているように守備も一流。
オールラウンドプレーヤーだけにあとは印象を残したい。
対抗のエルズバリーも安定した成績を残しそうだ。
もしかしたら3割も打てるかもしれないし、
守備走塁の面ではロンゴリアよりもアピールポイントは高め。
しかしロンゴリアを本命、エルズバリーを対抗にした理由は、
ロンゴリアのほうが自由でプレッシャーの少ない環境でプレーできると言うこと。
優勝候補ではないレイズに対し、エルズバリーのレッドソックスは連覇が目標。
そんな強豪の1番打者なのだから、色々な球団からマークされて当たり前。
だからシーズン終盤になってくると、他球団のマークからエルズバリーの打撃成績が少し下降すると予想。
そうなればマークもそれほど少ない環境でプレーできるロンゴリアのほうが可能性が高い。
他に考えられる候補はジョバ・チェンバーレイン(ヤンキース)とデリック・バートン(アスレチックス)。
実力はあるものの、上の2人以上のインパクトを与えられるかと言えば疑問だ。
チェンバーレインはシーズン中にでも先発転向すれば、可能性が増えてくるが。


