マリナーズが城島と契約延長した理由
現地時間4月25日金曜日
シアトル・マリナーズは今年が2006年に結んでいた3年契約の契約最終年だった城島健司捕手と
3年の契約延長に合意したと発表した。
詳しい年俸は明らかににされていないが、
AP通信によると、年平均800万ドル(約8億円)の3年総額2400万ドル(約25億円)だということ。
城島自身も更新を望んでいたらしく、
「チームが必要としてくれるなら、出来るだけ早く決めたかった」と発言した。
厳しい競争の中で生き残っていかなければならないメジャーリーグでは、
少しでも自分が安定した地位にいることが非常に大事なのである。
精神面での不安定さはプレーにも影響してくるからだ。
多くの選手がオフにFAになるにも関わらず、
シーズン中の再契約を優先するのもそれが理由だ。
そして球団側もこの契約更新を必要だと感じていたようだ。
マリナーズGMのビル・バベシは
「現在メジャーリーグでは優秀な捕手が不足している」とコメントしたし、
ジョン・マクラーレン監督は
「城島はタフだし、なおかつ頭もいい優秀なキャッチャーだ。それに日々進化し続けている」と語っている。
実際にその評価は成績にも現れている。
現在31歳の城島は攻守に優れ、リーグでも有数のキャッチャーだ。
昨年はレギュラーキャッチャーの中ではメジャートップとなる守備率(.998)、盗塁阻止率(.465)を記録、
さらに打撃面でも激務のキャッチャーを続けながら、非常にいい数字を残し続けている。
昨年の安打数139はアリーグの捕手としては3位で、打率(.287)は4位だ。
このような素晴らしい成績を残した城島とは契約を更新して当然だと思うかもしれない。
しかし表面上のものだけではなく、もっと深いところに再契約の理由が隠されている。
1つ目の理由は「マリナーズがプレーオフ進出を狙っている」からだ。
マリナーズはイチローが入団した2001年にプレーオフに進出して以来、7年間もプレーオフに出ていない。
よって現在マリナーズに所属している選手の多くはプレーオフの経験がほとんど無いのだ。
ヘルナンデスやロペス、ベタンコートなどの若手はもちろんのこと、
弱小球団から移籍してきたエリック・ベダードやホセ・ビドロも経験が無い。
プレーオフでの経験不足は過度な興奮や緊張を引き起こし、選手達が能力を100%発揮できなくなる恐れがある。
そうなると日本時代にプレーオフやオリンピックなどの大舞台を経験している城島の存在は大きくなる。
今年のマリナーズはアダム・ジョーンズら有望株を出してまで課題だった先発投手陣を補強し、
エンゼルスを倒し、本気でプレーオフを狙っている。
よって攻守の要である城島を契約問題で精神不安定にさせるわけにはいかないのだ。
そしてもう1つの理由が、若手有望株ジェフ・クレメント捕手の存在である。
クレメントは当たり年と言われた2005年ドラフトで、昨年ナリーグ新人王のライアン・ブラウン(ブリュワーズ)や
ロッキーズのプレーオフ進出に貢献したトロイ・トゥロウィツキーよりも上の全体3位指名でマリナーズに入団した。
クレメントのアマチュア実績はすさまじく、高校在学中には全米記録となる通算75本塁打を記録し、
多くのメジャーリーガーを輩出した強豪南カリフォルニア大学時代にも同校歴代2位となる46本塁打を打った。
(ちなみに1位はマーク・マグワイアの54本)
このようにクレメントはメジャー最高の捕手となれる素質を持っている。
マリナーズはそんなクレメントを城島の下で大切に育てたいのだ。
2006年にマリナーズが城島と契約したとき、マリナーズ側は
「3年経てばクレメントが育ち、城島との契約が終わったときにキャッチャーを入れ替える」予定だったはず。
だがクレメントはこの年左ヒジをケガし、球団が思ったような成長を遂げることが出来なかった。
学生時代の実績に違わず、DHやファーストで時々起用されるほど打撃は既にメジャーレベルだ。
しかし守備ではまだプレーオフを狙うチームの正捕手になれるほどではない。
そんなクレメントにとって、メジャートップの守備率や盗塁阻止率を誇る城島は最高の先生と言える。
だからマリナーズは少なくともあと3年は(早ければ2年か)城島先生が必要なようだ。
このように現在のマリナーズにとって、城島は”プレーオフ進出を狙うチームの扇の要”でもあり、
”メジャー最高の捕手を育てるための指南役”でもある。
近年のプレーオフを見ても、ヤーディヤー・モリーナ(カージナルス)やジェイソン・バリテック(レッドソックス)など
守備やインサイドワークに優れたキャッチャーがいるチームが世界一になることが多い。
果たして城島はチームを7年ぶりのプレーオフに導くことが出来るのか。
日本人としてもイチローと城島がワールドシリーズに出場しているところを見てみたいものだ。
シアトル・マリナーズは今年が2006年に結んでいた3年契約の契約最終年だった城島健司捕手と
3年の契約延長に合意したと発表した。
詳しい年俸は明らかににされていないが、
AP通信によると、年平均800万ドル(約8億円)の3年総額2400万ドル(約25億円)だということ。
城島自身も更新を望んでいたらしく、
「チームが必要としてくれるなら、出来るだけ早く決めたかった」と発言した。
厳しい競争の中で生き残っていかなければならないメジャーリーグでは、
少しでも自分が安定した地位にいることが非常に大事なのである。
精神面での不安定さはプレーにも影響してくるからだ。
多くの選手がオフにFAになるにも関わらず、
シーズン中の再契約を優先するのもそれが理由だ。
そして球団側もこの契約更新を必要だと感じていたようだ。
マリナーズGMのビル・バベシは
「現在メジャーリーグでは優秀な捕手が不足している」とコメントしたし、
ジョン・マクラーレン監督は
「城島はタフだし、なおかつ頭もいい優秀なキャッチャーだ。それに日々進化し続けている」と語っている。
実際にその評価は成績にも現れている。
現在31歳の城島は攻守に優れ、リーグでも有数のキャッチャーだ。
昨年はレギュラーキャッチャーの中ではメジャートップとなる守備率(.998)、盗塁阻止率(.465)を記録、
さらに打撃面でも激務のキャッチャーを続けながら、非常にいい数字を残し続けている。
昨年の安打数139はアリーグの捕手としては3位で、打率(.287)は4位だ。
このような素晴らしい成績を残した城島とは契約を更新して当然だと思うかもしれない。
しかし表面上のものだけではなく、もっと深いところに再契約の理由が隠されている。
1つ目の理由は「マリナーズがプレーオフ進出を狙っている」からだ。
マリナーズはイチローが入団した2001年にプレーオフに進出して以来、7年間もプレーオフに出ていない。
よって現在マリナーズに所属している選手の多くはプレーオフの経験がほとんど無いのだ。
ヘルナンデスやロペス、ベタンコートなどの若手はもちろんのこと、
弱小球団から移籍してきたエリック・ベダードやホセ・ビドロも経験が無い。
プレーオフでの経験不足は過度な興奮や緊張を引き起こし、選手達が能力を100%発揮できなくなる恐れがある。
そうなると日本時代にプレーオフやオリンピックなどの大舞台を経験している城島の存在は大きくなる。
今年のマリナーズはアダム・ジョーンズら有望株を出してまで課題だった先発投手陣を補強し、
エンゼルスを倒し、本気でプレーオフを狙っている。
よって攻守の要である城島を契約問題で精神不安定にさせるわけにはいかないのだ。
そしてもう1つの理由が、若手有望株ジェフ・クレメント捕手の存在である。
クレメントは当たり年と言われた2005年ドラフトで、昨年ナリーグ新人王のライアン・ブラウン(ブリュワーズ)や
ロッキーズのプレーオフ進出に貢献したトロイ・トゥロウィツキーよりも上の全体3位指名でマリナーズに入団した。
クレメントのアマチュア実績はすさまじく、高校在学中には全米記録となる通算75本塁打を記録し、
多くのメジャーリーガーを輩出した強豪南カリフォルニア大学時代にも同校歴代2位となる46本塁打を打った。
(ちなみに1位はマーク・マグワイアの54本)
このようにクレメントはメジャー最高の捕手となれる素質を持っている。
マリナーズはそんなクレメントを城島の下で大切に育てたいのだ。
2006年にマリナーズが城島と契約したとき、マリナーズ側は
「3年経てばクレメントが育ち、城島との契約が終わったときにキャッチャーを入れ替える」予定だったはず。
だがクレメントはこの年左ヒジをケガし、球団が思ったような成長を遂げることが出来なかった。
学生時代の実績に違わず、DHやファーストで時々起用されるほど打撃は既にメジャーレベルだ。
しかし守備ではまだプレーオフを狙うチームの正捕手になれるほどではない。
そんなクレメントにとって、メジャートップの守備率や盗塁阻止率を誇る城島は最高の先生と言える。
だからマリナーズは少なくともあと3年は(早ければ2年か)城島先生が必要なようだ。
このように現在のマリナーズにとって、城島は”プレーオフ進出を狙うチームの扇の要”でもあり、
”メジャー最高の捕手を育てるための指南役”でもある。
近年のプレーオフを見ても、ヤーディヤー・モリーナ(カージナルス)やジェイソン・バリテック(レッドソックス)など
守備やインサイドワークに優れたキャッチャーがいるチームが世界一になることが多い。
果たして城島はチームを7年ぶりのプレーオフに導くことが出来るのか。
日本人としてもイチローと城島がワールドシリーズに出場しているところを見てみたいものだ。
