天国のチッパー/地獄のアンドリュー
今シーズン、長く苦楽を共にし別れた2人の男の運命が奇しくも正反対に向かっている。
現時点で今シーズン最も輝きを放っている選手は誰かという問いに、
何人も候補はいるがチッパー・ジョーンズ(ブレーブス)を推す人は多いだろう。
現在メジャー唯一の打率4割台をキープしており、
本塁打もトップと4本差の12本(リーグ8位タイ)、打点は同9位の35打点だ。
ここ最近はテッド・ウィリアムス以来の4割打者誕生かと騒がれている。
さすがにそこまで行かなくとも、このままの調子ならMVP候補に挙がってもおかしくない。
そんなチッパーは今年だけの選手ではなく、実績も申し分ない。
全く力みの無い構えから美しいスイングを描くその打撃は、確実性、長打力共に文句無し。
通算打率は.310というかなり高い数字で、
同時にスイッチヒッター歴代3位の本塁打数(398本)をマークしており、99年にはMVP。
そして強打の選手が揃う歴代三塁手の中で、最高のOPS(出塁率+長打率)。
まだ先の話だが、殿堂入りも射程圏内だ。
現在36歳のチッパーだが、故障に苦しんでいた2年前には契約を見直してまでブレーブスに残留。
減俸も受け入れる姿勢を見れば、このままブレーブスでキャリアを終える可能性は高い。
引退するまであと何年出来るか分からないが、怪我の再発さえ最低限に抑えられればまだまだ打撃は一流。
残り52本の450本塁打は十分射程圏内であり、来期にも達成出来るかもしれない。
長くやれればミッキー・マントルが持つスイッチヒッターの本塁打記録(536本)にも迫れる可能性も。
あと800本近いノルマがある3000本安打は厳しいところだが、実績を見れば殿堂入りもあり得るし、
名門ブレーブスの殿堂入り、永久欠番はほぼ間違いないところだろう。
こんな輝かしいチッパーだが、ブレーブスには昨年までもう1人のジョーンズがいた。
そしてそのジョーンズも、チッパーに負けないくらいの実力の持ち主だった。
MLBファンならすぐに名前が出るだろう、そうアンドリュー・ジョーンズ(ドジャース)だ。
デビュー以来12年間過ごしたブレーブスで残した実績はチッパーにも劣らない。
荒いが長打力のある打撃と、野性味溢れる天才的な守備。
31歳という若さながら歴代64位の通算370本塁打、そして10年連続のゴールドグラブ賞。
チッパーとの「ダブル・ジョーンズ」でブレーブスの野手陣を長い間支えた。
しかし2007年オフ、残留したチッパーとは逆にFAでブレーブス退団が決定。
その年不振だったため移籍先決定は難航したが、結局2年37億円でドジャースへ。
それは同時に12年続いたチッパーとのコンビが解消されたことも意味した。
長打力の無さが指摘されており、更に広い外野を守れる選手が必要だったドジャースは
アンドリューの復活に大きく期待していた。
しかしシーズンが始まってみると44試合で打率.165、2本塁打、7打点。
2005年に本塁打と打点の2冠王に輝いた強打は鳴りを潜め、キャリア最大の大不振。
だが打撃は不調だとしても、彼には最高の守備と故障者リスト経験の無い丈夫さがまだ残っている。
確かにここまでノーエラーの守備は期待通りで、何度もドジャース投手陣を救った。
しかし24日、アンドリューがヒザの手術のためキャリア初の故障者リストに入ることが決まった。
医師の診断によると最低1ヶ月の休場、長ければ2ヶ月近くになるということ。
これにより自慢の守備で貢献することも出来なくなり、最悪の場合その守備も満足に出来なくなるかもしれない。
そうなればカルロス・ベルトラン(メッツ)、ジェフ・フランコアー(ブレーブス)など
ライバルの多いゴールドグラブ賞の連続受賞もストップする可能性すらある。
しかし現在苦しんでいるものの、未だにアンドリューもチッパーと同じく有望な将来の殿堂入り候補生だ。
19歳でメジャーデビューし、以降3年目から10年連続26本塁打以上という安定した長打力は、
最多本塁打記録更新の1番手であるアレックス・ロドリゲス(ヤンキース)のライバルと言われているし、
守備面では外野手として既に歴代3位となる10度のゴールドグラブ賞で、
歴代トップのウィリー・メイズとロベルト・クレメンテ(共に12度)と超える可能性もある。
復活できれば500本塁打に外野手歴代最多のゴールドグラブ賞受賞で、殿堂入りとなるかもしれない。
チッパーと違いまだ若いのだから、地獄から這い上がる可能性も高い。
現在最も輝いているチッパーと、最も苦しんでいるアンドリュー。
道を分かれた2人だが、両者共に最高の光を見るためには
チッパーは健康を維持し続け、アンドリューはケガから復活する必要がある。
そうすれば「ダブル・ジョーンズ」が栄誉の殿堂で再結成されるのだから。
現時点で今シーズン最も輝きを放っている選手は誰かという問いに、
何人も候補はいるがチッパー・ジョーンズ(ブレーブス)を推す人は多いだろう。
現在メジャー唯一の打率4割台をキープしており、
本塁打もトップと4本差の12本(リーグ8位タイ)、打点は同9位の35打点だ。
ここ最近はテッド・ウィリアムス以来の4割打者誕生かと騒がれている。
さすがにそこまで行かなくとも、このままの調子ならMVP候補に挙がってもおかしくない。
そんなチッパーは今年だけの選手ではなく、実績も申し分ない。
全く力みの無い構えから美しいスイングを描くその打撃は、確実性、長打力共に文句無し。
通算打率は.310というかなり高い数字で、
同時にスイッチヒッター歴代3位の本塁打数(398本)をマークしており、99年にはMVP。
そして強打の選手が揃う歴代三塁手の中で、最高のOPS(出塁率+長打率)。
まだ先の話だが、殿堂入りも射程圏内だ。
現在36歳のチッパーだが、故障に苦しんでいた2年前には契約を見直してまでブレーブスに残留。
減俸も受け入れる姿勢を見れば、このままブレーブスでキャリアを終える可能性は高い。
引退するまであと何年出来るか分からないが、怪我の再発さえ最低限に抑えられればまだまだ打撃は一流。
残り52本の450本塁打は十分射程圏内であり、来期にも達成出来るかもしれない。
長くやれればミッキー・マントルが持つスイッチヒッターの本塁打記録(536本)にも迫れる可能性も。
あと800本近いノルマがある3000本安打は厳しいところだが、実績を見れば殿堂入りもあり得るし、
名門ブレーブスの殿堂入り、永久欠番はほぼ間違いないところだろう。
こんな輝かしいチッパーだが、ブレーブスには昨年までもう1人のジョーンズがいた。
そしてそのジョーンズも、チッパーに負けないくらいの実力の持ち主だった。
MLBファンならすぐに名前が出るだろう、そうアンドリュー・ジョーンズ(ドジャース)だ。
デビュー以来12年間過ごしたブレーブスで残した実績はチッパーにも劣らない。
荒いが長打力のある打撃と、野性味溢れる天才的な守備。
31歳という若さながら歴代64位の通算370本塁打、そして10年連続のゴールドグラブ賞。
チッパーとの「ダブル・ジョーンズ」でブレーブスの野手陣を長い間支えた。
しかし2007年オフ、残留したチッパーとは逆にFAでブレーブス退団が決定。
その年不振だったため移籍先決定は難航したが、結局2年37億円でドジャースへ。
それは同時に12年続いたチッパーとのコンビが解消されたことも意味した。
長打力の無さが指摘されており、更に広い外野を守れる選手が必要だったドジャースは
アンドリューの復活に大きく期待していた。
しかしシーズンが始まってみると44試合で打率.165、2本塁打、7打点。
2005年に本塁打と打点の2冠王に輝いた強打は鳴りを潜め、キャリア最大の大不振。
だが打撃は不調だとしても、彼には最高の守備と故障者リスト経験の無い丈夫さがまだ残っている。
確かにここまでノーエラーの守備は期待通りで、何度もドジャース投手陣を救った。
しかし24日、アンドリューがヒザの手術のためキャリア初の故障者リストに入ることが決まった。
医師の診断によると最低1ヶ月の休場、長ければ2ヶ月近くになるということ。
これにより自慢の守備で貢献することも出来なくなり、最悪の場合その守備も満足に出来なくなるかもしれない。
そうなればカルロス・ベルトラン(メッツ)、ジェフ・フランコアー(ブレーブス)など
ライバルの多いゴールドグラブ賞の連続受賞もストップする可能性すらある。
しかし現在苦しんでいるものの、未だにアンドリューもチッパーと同じく有望な将来の殿堂入り候補生だ。
19歳でメジャーデビューし、以降3年目から10年連続26本塁打以上という安定した長打力は、
最多本塁打記録更新の1番手であるアレックス・ロドリゲス(ヤンキース)のライバルと言われているし、
守備面では外野手として既に歴代3位となる10度のゴールドグラブ賞で、
歴代トップのウィリー・メイズとロベルト・クレメンテ(共に12度)と超える可能性もある。
復活できれば500本塁打に外野手歴代最多のゴールドグラブ賞受賞で、殿堂入りとなるかもしれない。
チッパーと違いまだ若いのだから、地獄から這い上がる可能性も高い。
現在最も輝いているチッパーと、最も苦しんでいるアンドリュー。
道を分かれた2人だが、両者共に最高の光を見るためには
チッパーは健康を維持し続け、アンドリューはケガから復活する必要がある。
そうすれば「ダブル・ジョーンズ」が栄誉の殿堂で再結成されるのだから。


