平昌オリンピック観戦雑感③:最後は珍道中レポート | 覚え書きあれこれ

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記憶力が低下する今日この頃、覚え書きみたいなものを綴っておかないと...

あらら、三月になっちゃいましたね。

 

しかも私、すでにカナダに戻っています。

 

平昌観戦記、って、もうジュニアワールドも終わりかけ、そして次はミラノ・ワールドが迫っているじゃありませんか。

 

ということですでに記憶も薄れかけているので、急いで2月16日から18日にかけての思い出を記しておきます。

 

(申し訳ありませんが、スケート観戦的内容は非常に薄く、友人と私との珍道中が中心の記事です。)

 

 

男子ショートの日に見た羽生選手の演技についてはすでに書いたので、この記事では私がその日、朝イチに出くわした事態についてまずレポートしますね。

 

16日は韓国でのお正月にあたる日。朝からタクシーはほとんど走っておらず、宿のお嬢さんに呼んでもらっても来そうにありません。どうしようかと思っていると、お嬢さんがいきなり

 

「父に頼みます!」

 

と宿のご主人を呼んできちゃいました。ご主人、自家用車でオリンピック・パークまで送ってくださると言うのです。恐縮しながらもありがたく乗せて頂き、タクシーやシャトルバス以外は通行禁止の場所までとにかくたどり着けました。そこからは徒歩、なのがちょっと不安でしたが、幸いお天気は快晴だし、普段、これくらいの気温の中を5キロくらいならしょっちゅう歩いているアタクシ。アッと言う間にゲート近くまで着いちゃいました。

 

アリーナに入り、二階席でお向かいの美女軍団に見入りつつ、お隣りのアメリカ人の若い女性たちとおしゃべりをして過ごしました。

 

しかし数いる選手の中で、私が一番ハラハラしながら見たのはパトリック・チャン選手の演技でした。

 

というかもう、演技が始まった時点ですでにウルウルとなって、ずーっと涙ぐみながら彼の滑りを見守っていました。もうこのスケーティングは現役のものとしては観るのが最後(から二番目)なのだと思ったら、本当に感慨深かった。

 

ソチ後の休養のあと、2015‐2016年のシーズンに戻って来た時に彼自身が思い描いていた筋書きではなかっただろうけど、引退せずに帰ってきてくれて本当に良かった。

 

GPスケートカナダで合計4度、彼の演技を観ることが出来たけれど、改めてあの氷の上にネットリと、途切れることなく次々と弧を描いていくような滑り、自由自在に緩急を付けて方向転換を難なく成し遂げてしまう技は誰にも真似が出来ないと実感しました。

 

さて、16日の夕方、日本から弾丸日程で親友のNちゃんがやって来ました。カンヌン駅まで迎えに行き、一緒にタクシーを待っている間に彼女の話を聞いているとびっくりすることばかり。仁川空港では待ち時間の間に一人でレストランに入って定食を取り、その後は空港内のスパで過ごそうかと思ったけれどまだオープン前だったと不満そう。

 

ホテルに無事お連れして、Nちゃんも仲の良いS先生たちとまた落ち合って夕食に出かけます。初日と同じところで同じメニュー(サムギョプサル)でしたが、またまた美味しく頂きました。

 

そこからは翌朝、早くから練習を観るためにホテルに戻る組(S先生たち)と近所散策組(Nちゃんと私)に分かれ、我々は「ホームプラス」というスーパーに行ってみました。本当にNちゃんは慣れたもので、「バナナ牛乳を買いたい」と一目散に食品売り場に直行。彼女はお気に入りのバンドのコンサートのために何度か韓国を訪れているものの、特段、韓国語が喋れるわけではない。なのに醸し出されるこの「地元感」はなんだ。

 

化粧品を物色した後、ホテルに戻る途中で「あそこの小洒落たカフェに入ろう」とNちゃんが提案。私にはそれまで「家具屋かなあ」としか思えなかった店を、彼女は来てまだ数時間しか経っていないのにしっかりと見極めていたのでした。

 

 

 

 

 

22時には私たちも翌日の男子フリー観戦に備えて就寝。

 

次の朝は例の「カフェ・エルザ」で朝食を取り、

 

 

 

 

タクシーでアリーナに向かいました。

 

すると会場の外ですでにミーハーの嗅覚が働いたNちゃんがこんな方を見つけ、そそくさと一緒に写真に納まる。

 

 

 

 

そして次は会場内で席を探している途中、こんな人とも遭遇。

 

 

アシュリー、めっちゃ小柄で綺麗!

 

もうこうなったら歯止めは効きません。これからもどんどんNちゃんはミーハー街道を突っ走るのですが、それまでにまず観戦。別々の席に座ったので、試合中はそれぞれ寂しく過ごすことになりました。

 

しかも私はよっぽど観戦マナーを分かっていないのか、お隣りに座ってらっしゃった方に

 

「少なくとも選手の演技中はスマホをいじらないでください」

 

と注意され、向こう端のボード際の演技が見えないのでちょっと乗り出すと、後ろの方に背中をけっこうきつく突かれて

 

「見えません!」

 

と叱られました。

 

えらく緊張して最後まで観ることになったのですが、そうは言ってもネイサン選手の驚異的なジャンプの連続には興奮し、またパトリックの演技で涙し、ハビちゃんが三つ目の四回転でミスした時は「ああどうしよう、これでメダルを逃すってことはないわよね」とドキドキし、もちろん、羽生選手の渾身のSEIMEIでは鳥肌が立ち、最終滑走の宇野選手が銀メダルに順位を上げた時には声援を送りましたよ。

 

 

試合が終わり、まだ興奮冷めやらぬNちゃんを伴って今日もカナダ・オリンピック・ハウスへとご案内。入り口でチェックインしてもらえるのを並んで待っていると、選手・関係者の列ではなく、私たちと同じ一般人の列にこんな方が立っていました。Nちゃんは大ファンなのですかさずにじり寄る。

 

とーっても快く写真撮影に応じてくれて、大感激。

 

 

 

 

しかし何といっても本日のメインは。。。

 

 

「オリンピック・ハウスに行ったらパトリックに会えないかなあ」

 

と願っていたNちゃん、入ったとたんにそこに立っていた本人に仰天。

 

たくさんのファンに囲まれて、写真撮影に忙しそうなパトリック選手でしたが、横にいた連盟のエマちゃんにお願いして、この時は私も一緒に撮ってもらいました。

 

 

 

 

 

これで終わると思ったら大間違い。Nちゃんはその後、なんとサインももらっちゃったのです!しかもカナダ・ミトンの白い部分に!(ここでマーカーを持っていた私も怖い)

 

「これ、絶対に綺麗に書けなさそう」

 

と言いながらも微笑み一杯で書いてくれたパトリック選手でした。

 

 

 

 

ここで忘れてはいけないのは、せっかく会えたパトリック選手に対して、どれだけ彼のスケートを尊敬しているのか、どれだけ感動を与えてもらったのか、をしっかり言葉に出来たこと、です。心から、ありったけの感謝を伝えたかったのでその機会が与えられたのは幸いでした。

 

 

パトリック選手は実はオリンピック・ハウス内にあるスタジオでインタビューを受けることになっていたんですね。

 

 

 

 

 

と、それを見守るコーチのラヴィ・ワリア氏がいて、またまたお写真。

 

 

 

 

もう一人の教え子であるケイトリン選手の健闘をラヴィさんに祈り、オリンピック・ハウスを後にしました。

 

お土産を買うためにギフトショップに寄って

 

 

 

 

息子の嫌がりそうな小物を見つけて入手。

 

 

ホッケースティックの形をしたペン

 

 

いったんホテルに戻って夜の街を散策することにしました。

 

意外にホテルの近くに大きな繁華街があるのを発見し、そこをブラブラして、気軽に入れそうな定食屋を見つけました。

 

Nちゃんはちょっと牛丼風のプルコギ、私は大好きなスンドゥブチゲを選んでご機嫌。

 

 

 

 

 

 

とどめに、夜は普通の喫茶店に戻っているカフェ・エルザに入ってこんな物を注文したNちゃんでした。いつもは食べるものに気を付けている彼女なのに、訳わからん。

 

 

 

 

韓国旅行から帰ったら体重がゆうに2キロは増えてましたが、こうやって振り返ってみて、当たり前かと反省。

 

でもね、これではまだNちゃんの行動力の凄さが伝わっていないと思うのです。

 

翌朝、ホテルをチェックアウトする前にスケートファンのお友達が訪ねて来てくださったのですが、Nちゃんはその間、一人でお買いものに出かけてくれました。市場で珍味を買ったりして二時間後に戻って来た彼女がこんな仰天発言を:

 

「駅に行くまでにまだ一時間半あるから、「垢すり」に行ってきて良い?場所はフロントのお兄さんに聞いたから大丈夫。」

 

さすがに腰が抜けました。

 

結果的には店との交渉が思うように行かずに施術は受けなかったのですが、この寸暇を惜しんでの満喫ぶりには脱帽しました。

 

最後にはカンヌン駅でKTXの改札が始まるまでの列に私を並ばせておいて、自分は駅構内の「特産物コーナー」を覗きに行ったNちゃん。

 

彼女のおかげで私の平昌オリンピック観戦の旅は150%忙しく、楽しいものとなりました。

 

彼女が来てくれていなかったら、私はおそらく(まあ、アリーナは別として)ホテルとお向かいのセブンイレブンとカフェ・エルザで構成される三角形を逸脱することはなかったと思います。

 

持つべきものは好奇心旺盛で旅慣れた友、です。ありがとう、Nちゃん。

 

最後は端折りまくりの観戦記となりましたが、最後まで読んでくださった方々に感謝しております。

 

次は「ミッション・インポシブル」(仮題)というテーマで、もう少し、この度の平昌観戦の成果を反映できる記事を書きたいと思っています。

 

いつ、書きあがるのか?そこが問題。