メリー・ポピンズ シアターオーブ | これ観た

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基本アマプラ、ネトフリから観た映画やドラマの感想。9割邦画。作品より役者寄り。なるべくネタバレ避。演者名は認識できる人のみ、制作側名は気になる時のみ記載。★は5段階評価。たまに書籍音楽役者舞台についても。

『メリー・ポピンズ』(2022)シアターオーブ

原作 パメラ・リンドン・トラバース

脚本 ジュリアン・フェロウズ

翻訳 常田景子

歌詞訳 高橋亜子

 

メリー・ポピンズ=濱田めぐみ、笹本玲奈

バート=大貫勇輔、小野田龍之介

ジョージ・バンクス=駒田一、山路和弘

ウィニフレッド・バンクス=木村花代、知念里奈

バードウーマン/ミス・アンドリュー=島田歌穂、鈴木ほのか

ブーム提督/頭取=コング桑田、ブラザートム

ミセス・ブリル=浦嶋りんこ、久保田磨希

ロバートソン・アイ=内藤大希、石川新太

ジェーン・バンクス=大廣アンナ、西光里咲、弘山真菜、深町ようこ

マイケル・バンクス=井伊巧、高橋輝、田中誠人、中込佑協

…他。

 

メインはダブルキャスト。子役は4人すつ交互出演。私が見たのは以下のキャストの回。

 

 

銀行に勤める生真面目で仕事一筋のジョージ・バンクス。子育ては妻のウィニフレッドに任せてるけど、自信喪失ぎみのウィニフレッドは子守の役目にしてしまっている。娘のジェーンも息子のマイケルも手を焼くほどの悪戯っ子で、また子守が辞めてしまった…。そこへメリー・ポピンズという女性が子守の募集を見たとやってくる。でもまだ募集はかけてないはず…ところが子供たちが書いたものの捨てられてしまった募集要項をスラスラと暗唱する。子供たちの希望に添うので取り急ぎお願いすることになる。

さっそくメリーは子供たちに次々と必要なものが何でも出てくるバッグを示し驚かせ、忖度なしにストレートに意見を言い、そして外へ魔法を見せに出かける。動き出す彫刻、絵描きでえんとつ掃除のバートや、鳥の餌を売るおばあさん、ジョージの子供の頃を知るという不思議な雑貨屋さんと触れ合いながら、子供たちは今まで見ていた世界がガラッと変わるワクワク感に包まれる。でも、どこかメリーを信用しきれない様子でおもちゃのことで仲違いをしてしまう…そんなある日、風向きが変わったからとメリーは突然いなくなってしまう。同じ頃、ジョージは銀行の融資で失策をしてしまい、バンクス家は危機に立たされる。

メリーの代わりに来たのは、ジョージを厳しく躾けたミス・アンドリュー。子供たちはもちろん、ジョージにウィニフレッド、メイドのブリルやロバートソンも辟易…。そこへ、またメリーが戻ってきて、ミス・アンドリューは…。

メリーはバンクス家をどうしていくのか、ジョージの失策はどう片付くのか…。

 

大人も子供もひっくるめて暖かい空気で包み、なんでもできるんだと物事の見方や人を思いやる心を植え付けていく。子供たちにとっては成長物語であり、大人たちにとっては人生を見直し何が大切か今一度考えさせ人生の歩みに深みを持たせる物語。

 

 

不思議な雑貨屋でアルファベット文字を買い、組み合わせて魔法の言葉「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリダーシャス」を作り出す。振り付きで演者観客揃って合唱したのが初回公演だったそうだけど、さすがコロナ禍だからかそれはなく、でも演者のみでだんだんと速度を上げ合唱し踊るのは観てるだけでも楽しかった。

 

アクロバティックなダンスはもちろん、タップも見事だったし、ワイヤーで吊られ舞台の上下の袖、天地を歌いながら歩くとか、よほどの体幹がないと出来ないであろう凄技もあった。もちろん、メリー・ポピンズは空を飛ぶ。最後帰って行く時は、1階席の頭上を飛び、3階席の天井へ消えて行く。

口癖の「サッサッサーッ」も聞いてて楽しい。クスッと笑えるコミカルなシーンも多い。

歌は当たり前だが、舞台美術、演出がとても良くて、コンピューターグラフィックや照明が場面転換をナチュラルにしているし、不思議な世界観も出している。大道具もアイデア満載で、どうなってるんだろう、とか、知らぬ間に変わっていたりと目が追いつかない。

これぞエンターテイメント、といった感じで、本当にとても楽しかった。

(でもこの日は機材トラブルがあって数分ストップしてしまった。まあ、観たのがプレビューだったので…)

 

 

子供連れも多く、幼い頃こういう舞台を観たら、やっぱり自分もそこに立ってみたいとか、こういう世界を創ってみたいとか思うようになるんじゃないかなぁと思った。じゃんじゃん観せた方がいい。子役で出ている子供も素晴らしい歌と演技にダンス。きっと憧れる。

 

しかし…パンフレットの文字が小さくて弱る…。

 

 

日本初演は2018年で、それから4年ぶりの2回目の公演のようです。

 

 

観劇日20220325(プレビュー公演)

 

東京・シアターオーブ 0331〜0508

大阪・梅田芸術劇場メインホール 0520〜0606

 

ホリプロ、東宝