閉鎖病棟ーそれぞれの朝ー(まあまあネタバレ) | これ観た

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基本アマプラ、ネトフリから観た映画やドラマの感想。9割邦画。作品より役者寄り。なるべくネタバレ避。演者名は認識できる人のみ、制作側名は気になる時のみ記載。★は5段階評価。たまに書籍音楽役者舞台についても。

『閉鎖病棟ーそれぞれの朝ー』(2019)

原作は帚木蓬生の小説。

 

監督脚本 平山秀幸(『しゃべれどもしゃべれども』他)

 

笑福亭鶴瓶、綾野剛、小松菜奈、小林聡美、渋川清彦、平岩紙、木野花、他。

 

小松菜奈の演技が素晴らしくて涙腺が崩壊する。良かった。

 

自分の母親と妻とその間男を殺害した死刑囚梶木は死刑執行されたものの蘇生してしまった。2度やるわけにはいかず、後遺症で車椅子生活になった梶木は精神病院で暮らすことになる。

一度は死んだ身、特に生きる気力も目的もなく、なんとなく流れるように生かされているだけだが、病院では陶芸をやっており、患者からは慕われる存在だった。中でもチュウさんと、義父に性虐待を受けて妊娠までさせられたユキは患者の中でも話の通じる軽い入院患者で、それと写真好きの昭八は特に梶木と仲良くしていた。

ある日、ユキは暴力的な重宗から強姦され、病院を去る。たまたま見かけた昭八が写真を撮っており、チュウさんに訴え、チュウさんは梶木に話す。2人だけの秘密だとして、梶木は重宗を刺し、再び殺人罪で逮捕される。梶木はもはや死を切望するだけになり、弁護士にも何も語らなかった。しかし、姿を消していたユキが裁判で証人台に立った。

ユキは梶木の優しさや生きる希望をくれたことなど、今自分が生きていられるのは梶木のおかげだと証言する。また、チュウさんも自分の意思で退院して新しい生活を構築しつつあることを梶木に伝える。それらによって梶木も今一度生きようと思うようになる…。

 

★★★★(★)

 

 

原作読んでないし、精神病院のシステムもわからないのでなんとも言えないのだけど、意外に自由で放任なんだなと思った。症状の重さにもよるというのは見て取れるけど。現実問題として今なら、人権やら尊厳やらの問題も絡むだろうし、実際職員も足りないのかな。であれば忠実に再現してるってことなのかな、ってとこまで考えた。

 

 

 

患者がけっこうリアル。実際は知らないけど、おそらくそうであろう線はいけている。患者らの家族は描かれていないのだけど、どんな気持ちだろうかと想像してしまった。そこだけでも見応えがある。