人生初登壇――放牧のススメ | ことのは徒然

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日々の徒然に思いついたことを書き留めてます。

友人の出版記念講演で、

登壇してきました。

 

20分ほどでしたが、お時間をいただき、

家庭における国語教育についてお話させていただきました。

 

人生初登壇。

前夜は、いろいろ考えちゃって

なかなか寝られなかったんですが、

本番は思ったより緊張しなかった。

 

ヨカッタ、ヨカッタ。

 

 

新生児から就学前のお子さんを持つママ向けに、子育てを考える人たちの集い。

ワンオペで孤立する母親。

ママががんばるあまり、親も子も苦しくなる悲劇。

母も子もHAPPYになるためには

どうしたらいいのか。

 

幼児期だけではなく、大学入試に至るまで。

親ががんばりすぎて、子供の才能をつぶし、

親子関係までダメになってしまう例を、

いくつも見てきました。

 

本当は子供もがんばりたかったのに。

がんばる余地が与えられず。

無気力になってしまう。

あるいは、

なんとか頑張り続けてたけど、

途中でポッキリ折れてしまう。

 

それが親の深い愛情のせいだなんて。

 

親御さんが真面目で熱心であればあるほど、起こりうることなんですよね。

 

例えば、ちょっと想像してみてください。

大好きなアイドルについて熱く語ってくる友人。

もう、尋常じゃないほどお金も時間もつぎ込んでて、会うといつもその話。

これね。

自分もそのアイドルが好きだったら、2人で延々盛り上がれるから問題ないんです。

 

でも、自分がもともとそれほど興味がなかった場合。

かえってしらけちゃうってこと、多いんですよ。

一応、友人の手前、話は合わせますけど、

あまりにいつもいつも同じ話が続くと、

めんどくさくなってその友人に会うのも億劫になったりします。

高っかいコンサートに誘われたりするとなおさら。

で、そのアイドルを見ると

「なんでコレがそんなにいいのかねえ?」

みたいになる。

あるいは、アイドルってばかばかしいよね、って全否定にもなりかねない。

 

すごく残念じゃないですか?

好きになるチャンスを奪われちゃった感じ。

 

そういうのは、なんとか避けたい。

親の愛情と努力を子供の幸せにつなげたい。

私のいちばんの思いです。

 

ということで、

自分(親)が熱くなるのではなく、

相手(子供)を熱くさせるにはどうしたらいいか。

 

今回は「放牧のススメ」というお話をしました。

 

放牧は、牛や馬などの家畜を草地に放し飼いにして、自由に草を食べさせながら飼育する方法。

親の役割は、

・最高に栄養価の高い草地を整えること。

・子供が目の届かない範囲に飛び出して行ってしまわないように見守ること。

あとは自由に草を食べさせましょう。

食べなくても放っておきましょう。

一生何にも食べないということはありません。

お腹が減ったら、自分から好きな草を探すもんです。

というお話。

 

あ、講演では言いませんでしたが、

もちろん、こちらで「食べさせたいなぁ」と思っている草があれば、それがめちゃめちゃおいしそうに見えるような演出はしますよ。っていうか、ほとんどそこに全力投球ですかね。

これは一般的なコツと、それぞれのお子さんの個性を掛け合わせて考えていかなくちゃならない真剣勝負なので、正解がないんですよ。なんというか、臨機応変というか、人生かけたゲームというか爆  笑

 

ロールプレイングゲームがあるじゃないですか。私はあまりゲームはやらないんですが、ン十年前の出始めのときはちょっとかじってました。(最初に買ったRPGはカセットテープだった。年齢がバレる笑い泣き

 

あのころは、クリアできるルートって1つだったんですよ。

でも、今のRPGはいろんなルートがあって、どのルートでも「クリア」の道がある。

 

子育てもそうなんですよね。

ン十年前は、正解のルートは1つと思われてたフシがある。

でも、今は違う。

 

いや、時代を反映していておもしろいな、と思いますね。

 

だから、現代に生きる私たちは、選んだルートの行き先をそれぞれ模索するしかない。

 

ウチの娘2人は、18年計画で、谷あり谷あり(誤字じゃないですよ。マジでほとんど谷だった爆  笑)。同じ環境で育ったのに、全く別のルートをたどってなんとか目的地に到達。あとはそれぞれ自分でやってね~、ってところまでやっとたどり着きましたグッド!

 

ちょっと脱線しましたが。

ということで。

子供の主体性が発揮されたときに

学びの効率は最高潮になります。

親がやるのは、

どうやって子供の主体性を発現させるか。

 

言うは易し行うは難し、なんですが。

でも、目指さなければ実現はしない。

信じて見守るしかないんです。

 

例えば「読み聞かせ」一つとっても、

やり方をちょっと工夫するだけで、

親もラクになり、

子供もHAPPYになり、

言葉の力も効率的に身につくようになったりするんです。

そんなお話もしました。

 

ただ、この「効率的」というのがクセモノで、

教育においては、「本当の効果」はすぐには出ないということ。

その子供に「ホンモノの力」がついているかどうかは、10年後、15年後に見えてくるものなのです。

ほんと、気の長い作業なんですよね。

 

で。

結果が見えない間はどうしたって不安になる。

(私なんか、不安どころか、七転八倒したからね爆  笑

 

本当にこれでいいのか。

本当にこれで大丈夫なのか。

迷って苦しんで不安になっているママたちの支えになりたい。

最近はそんなことも考えています。

 

今回の登壇は、その第一歩になったかも。

 

リアルでお話をし、質問などいただいたことでわかったのは、熱心な方ほど悩んでいるということ。

私の知識や経験を言葉にすることで、人の役に立てそうだと実感したこと。

 

普段は「文章」という間接的なコミュニケーションばかりの仕事なので、どうしても「ほんとうにこれ、役に立ってるのか?」「書いてて意味あるのか?」という一抹の不安がどこかに残る。(なのでブログの「いいね」はすごく励みになってるんです。)

 

今回はいつもと違う、音声出力&対面コミュニケーションで、けっこうモチベーション上がりました。

 

 

講演会後は、他の登壇の方たちと遅めのランチ。

子供の幸せのためにはママのケアだよね、とか。

ママの負担を物理的に減らすにはどうしたらいいか、とか。

話が盛り上がりました。

 

今回の講演内容は、

・まんまる抱っこ(姿勢)

・脳育と心育

・おウチde国語力

・口・体・心(口元から天才脳)

と、なかなかバリエーションがあったんですが、

みんな同じことを考えていて、

しかも全部つながっているね!という発見がうれしかった。

 

そして、とにかくみなさん、すごく勉強されてる!!

私もがんばらねば、と心を新たにしました。

 

貴重な機会をいただいたこと、

他の登壇者のすばらしい話がきけたこと、

感謝です。

 

今後の発信に活かしていきますメラメラメラメラメラメラ