テレビでニュースを見てたら、
ロシアのプーチン大統領が出てきた。
プーチン政権長いなぁ。ああ、これ、ロシアはこの人が消えないと何も始まらんな、とか、ふと感じたときの会話。
母:ロシアはプーチンが消えないと何も変わらないね、きっと。
娘:あー。でも、今のは何人目のプーチン?(娘は「プーチン影武者説」推し)
母:確かに、全然年取らないよね。どうする? もう少ししたら、若干 若返ったプーチンが出てきたりして。
娘:えー、プーチンが代々続くの? やだな、プーチンの概念化。ヤバい。
親ばかですがね。
「プーチンの概念化」って!
なんておもしろいこと言う子なんだろ、と。
我が娘ながら、心の中で称賛
「概念化」とは、文字通り、今までになかった新しい「概念」を作ること。辞書を引くと「事物の本質的な特徴をとらえて表現すること。」などとありますが、要は、個別のものの「いかにも」な特徴を抜き出して「こんな感じのやつ」ってふわっと示す感じです。
プーチンは唯一無二の個人なんだけど、際立った特徴があるじゃないですか。
見た目は地味なのに静かに圧をかけてくる感じとか。喜怒哀楽が薄そうでアンドロイド的な冷たさを醸し、何にも執着ないですよ的な空気をまといながら、自分のために平然と法律を変え、このご時世に半永久的権力を手にして、好き放題やってるとか。
その冷血で寿命とかなさそうな印象が影武者説を生んでるんだと思うんですけどね。
(あくまで、テレビ越しの個人的な印象です)
これらはプーチン個人の性質なんだけど、それを概念化するということは、プーチンっぽいものは、全部「プーチン」と呼びましょう、ということになるわけです。
だから、
「いや、ウチの息子、ほんっっとにプーチンでさぁ。参ったよ。」
みたいに使えるようになる。
概念化と似た言葉に、「抽象化」「一般化」「普遍化」などいろいろあって、訳わからなくなることは多いと思います。同じ言葉も、分野が変わるとちょっと違う意味合いで使われてたりして、私もいまだに戸惑うことがよくあります。その度に辞書引きまくります。
で、そういうのをきっちり覚えるのが苦手な私が行き着いた結論。
用語の厳密な意味を知ることは大事だけれど、だいたいこんなイメージ、って自分なりのイメージで言葉を心にとめておくほうが、実際には応用がきく。
だから、日常で「わ、おもろ」って思った表現を自分の心の辞書に書き留めておくのがおすすめです。こんなバカな例文でつかんだ言葉のイメージが、難解な論説文を読むときにけっこう役立ったりするので。
私は、しばらく「概念化」という言葉を見聞きするたびに、プーチンを思い出しそうです。
娘よ、ありがとう。
ちなみに、この娘、
中2から学校行ってません。
国語教育は学校だけじゃない