ニュースレターで売れなかった商品が売れる
ドラッグストア業界では、低価格化が激化し、どこの店も
安売りチラシを打っています。
この店も、同様で毎月末にチラシを打っていました。
この安売り競争から抜け出そうと試行錯誤しましたが、
上手く行かず、途方に暮れていたところ、ニュースレターの
存在を知り始めてみることにしました。
その中で、店主が自信を持っている商品を2点に絞って
丁寧に説明しました。
その結果、一方は前年同月比521%、
もう一方は250%を達成しました。
先の商品は1000円以上の健康ドリンク、
後者は5000円の保健薬でした。
これらの商品は、サンプルを渡して、何回か来店
していただいて初めて一個売れるような商品だったのが、
お客様から「これください」と言ってくるので、
戸惑いがあったそうです。
このようなことが起きたので「これでいける」と判断し、
思い切って月末の安売りチラシを止めることにしました。
それでも、売上はさほど変わりませんでした。
今後は、ニュースレターを発行できるように、送れる
お客様の数を増やすことに力を入れていきたいということです。
ニュースレターが店内の会話を弾ませる
この店は、最近、自己紹介を書いたレターを
お客様の家に送り始めました。
そのレターには、店のスタッフの似顔絵付き
自己紹介が書かれています。
これが、お客様に評判がよく、レターを出して以降、
店頭でスタッフと会話が弾むようになり、店内が
にわかに活気付いています。
お客様は、スタッフが何者か知らないわけだから、
自己紹介することによって、お客様との気持ちの
距離をグッと縮めます。
これが、お客さんと商人の関係を人と人の付き合いに
変わらせていく入り口になります。
この場合の自己紹介は、自分とはこのような人間
なんですよ、と語ることが大切です。
レターを出して以来、お客様との会話が弾むように
なった結果、スタッフがより仕事を楽しく感じるよう
になり、一層、意欲的に仕事に取り組むようになりました。
このことは、スタッフが働く喜びにもつながっていきます。
ニュースレターで前年比1600%アップ
この酒店は、ある酒の売上を、前年比3200%にしました。
通常は、DMがうまくできていたとか、何かの策が一発
当たったと考えます。
ところが、この店の店主は特になにもしていません。
彼がしたことは、既存客にニュースレターを送り続けた
ことだけです。
その中で、自分の近況や所感を語り続け、頻繁に店に来て
会話をすることがないお客様とも、人間関係を切らさない
ようにしています。
人間関係をつなげているお客様とそうでないお客様では、
セールスの反応はまったく違います。
彼は、年末に、この酒を300本(前年比1600%)を売ろうと
決めた夏の自時点から、ニュースレターで、この酒について
語り始めました。
そして、販売時期の12月に、上得意だけにお手紙風のDMを
ニュースレターと同封しました。
その内容は、普段のご愛顧へのお礼とこの酒がいかに年末の
ひとときを豊かにしてくれるかを、熱く語ったものでした。
発送数は、わずか37件。
しかし、100本強の注文が入りました。
その後、他の関係のあるお客様にも送ったところ、目標の
300本以上を売ることができました。
商品を売ることに懸命になるのは、もっともなことであると
思いますが、お客様との関係を保ち、育てることをしないと
お客様は動いてくれないということです。