春たけて つづき | もとろーむの徒然歳時記

もとろーむの徒然歳時記

山が好き、花が好き、クラッシック音楽や絵画、演劇に歴史好き…気ままに書かせて頂いています。


 

ライラックは関東では珍しいと思います。

 

日本では主に北海道でみられますが、

 

こちらの公園に植えられていますので、

 

生育できないわけではなさそうです。

 

今年は花が早いです。と言いますか、天候不順によって今年の花は遅かったり、

 

早かったりと植物によって色々と違うようです。

 

 

ライラックの学名を

 

Syringa vulgaris (シリンガ・ウルガーリス)と言い、

 

ヨーロッパ原産の樹木です。

 

この花はよい香があるので有名です。

 

名前もライラックよりフランス名のリラと言った方が

 

よく知られているかもしれません。

 

幻に 巴里の匂ひ かぎませと 多摩のみ墓に リラ奉る

 

堀口大學は詩歌の父と仰いだ、

 

与謝野鉄幹の一周忌に際し、

 

鉄幹の訳詩集「リラの花」にちなみ、

 

パリから花束を取り寄せて鉄幹を偲び、こう詠んでいます。

 

 

エリナです。

 

学名をCamellia ‘Elina’と言ってツバキ科ツバキ属になります。

 

カメリア・エリナは、写真の様に日本のツバキ(Camellia japonica)とは、

 

樹形や花の形が大きく異なります。

 

 

これは中国原産のカメリア・ツァーサイ(C. tsaii)と

 

台湾、沖縄が原産のカメリア・ルチェエンシス(C. lutchuensis)の

 

交雑種と言われています。


淡いピンクの花が可愛らしい花です。

 

 

コデマリはその名の通り、

 

沢山の白色の花が枝先に集まって手毬状になります。

 

中国の産で日本には江戸時代初期に入ってきた植物です。

 

学名をSpiraea cantoniensis(スピラエア カントニエンシズ)といい

 

バラ科シモツケ属になります。

 

 

別名を鈴懸(すずかけ)と言いますが、

 

これは球形の花序が連続してならんでいるのが

 

ちょうど鈴を懸けたようであるところからきているそうです。

 

 

写真はオオデマリですが、

 

こちらの学名は

 

Viburnum tomentosum THUNB.var. plicatum MAXIM

 

(ビバーナム・トメントスム・プリカツム)

 

と言い、

 

スイカズラ科ガマズミ属ヤブデマリ種オオデマリ変種と言い、

 

ヤブデマリの変種になります。

 

 

 

コデマリとは全く別の品種になります。

 

紫陽花にもよく似ていて、紫陽花の様にボール状に、

 

ライムグリーンの花を集め沢山咲いています。

 

これからシロバナに変化していくのでしょう。

 

 

 

 

花をつけた月桂樹です。

 

花が咲いていなければ、見過ごすところでした。

 

高さは10mぐらいにもなる高木で、

 

クスノキ科になります。

 

葉を傷つけるとさわやかな香がします。

 

乾燥させた葉をローリエとして料理に使いますよね。

 

日本に入ってきたのは明治の後期で

 

雌雄異株で

 

日本の月桂樹はほとんどが雄株と言われています。

 

 

きゃらぼくです。

 

この植物は、園芸種できんきゃらと言って、

 

今の季節美しいイエローグリーンの新芽を出します。

 

この新芽の美しさは見ごたえがあり、

 

夏頃まで見ることが出来ます。

 

時々生垣として植えてあるのを目にします。

 

また、高山帯では、ハイマツとともに

 

このキャラボクはよく見かけます。

 

 

シジミバナです。

 

学名を

 

Spiraea prunifoliaといい、コデマリと同じシモツケ属になります。

 

ですのでコデマリにも似て茂っていますが、

 

コデマリと違いは、枝一面に八重咲の白色花をつけます。

 

中国原産で日本には古くに渡来し、観賞用の花として栽培されてきたようです。

 

よく切り花として売られています。

 

 

 

見上げると、ハンカチの木が揺れています。

 

冬の散歩道で出会った木です。

 

冬場は丸く茶色の堅果をいっぱいつけていました。

 

今の季節、花はハナミズキのような

 

頭状花序になり、

 

一見、白いハナミズキの様に見えますが、2枚の苞葉に囲まれています。

 

ハナミズキの苞葉4枚です。

 

こちらのハンカチの木は

 

一属一種の

 

ミズキ科ハンカチの木属の落葉高木です。

 

 

 

この木の学名は

 

 Davidia involucrata、と言い、

 

別名を”幽霊の木”とか、”ダビディア”と言います。

 

生きる化石と言われるメタセコイアと同様、

 

一時期は絶滅したと考えられていましたが、

 

19世紀後半、ジャイアントパンダの発見者としても知られる

 

神父アルマン・ダヴィッドによって

 

中国で発見されています。

 

別名のダヴィディアはこれを記念して名付けられています。

 

 

一日掛けて歩き回りました。

 

普段なかなか逢えない植物たちに、

 

前回、出逢った記憶をたどりながら歩きました。

 

天気にも恵まれた楽しい散歩でした。