劇84 劇団オパンポン創造社・番外公演 【田中のババア】 | 日々幸進(ひびこうしん)

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6月28日(日)

劇団オパンポン創造社・番外公演 【田中のババア】
http://www.opanpon.com/
   
森之宮パブリックスペース
14:00

【 作・演 】 
野村 侑志 

【 出演 】
ババア・・・・小川十紀子(遊気舎)
サキ・・・・・宇仁菅 綾(ババロワーズ)
カナコ・・・・上田 蜜柑(ババロワーズ)
ゲンコ・・・・斎藤 友恵(May)
息子(義之)・ゴンダユウイチロー
ユキ先輩・・・池下 敦子
トオル・・・・野村 侑志


【感想】

初めに謝らせて下さい。

チラシのイメージで少し敬遠していました。

絵が嫌いというなわけではなく、純粋なストーリーに全くそぐわってないのである。

チラシの世界は、いわば脳内のイメージ風景。

幻想絵画のシャガールであり、だましえのダリであるのだ。

・・・・という訳で、

騙された!



泣いた!

泣きました!

久し振りの男泣きでございます!!


宇仁菅 綾(ババロワーズ)さんに誘われたものの食指が動かなかった。

まぁ・・・・もろもろの事情で忙しかったのもあるのだが、前回のババロワーズでアサダタイキさんとのツーショット写真を撮らせて頂いたのだが、その抜群の表情に、こりゃああ是が非でもという気持ちが沸き起こり会場に向った!するとそこには超人予備校の山名さんが!稽古前にババロワーズさん達を激励しに来たのだという!(8月14日→16日 超人予備校プレゼンツ 超人予備校とマイケルさんと・・・ 【ミュージカル 犬公方 踊る綱吉くん】 日本バージョンin→dependent theatre 2nd (TEL: 06-6635-1777))


さて・・・・会場は満員御礼!

熱気を感じる。その熱気には【May】で感じたコリアンなイメージがだぶった。

チラシからは想像もできない中学生のモノローグから始まり、宇仁菅 綾さんがババア(小川十紀子)さんの自転車の後ろにまたがって逃走したトコロで僕は既に虜になっていた!


ヤバイ。


物語はぐんぐんと加速し、【上田 蜜柑】さん演じるカナコがヴァージンを失いながらも大人になりきれない初々しさを切なくなるほどの空気を出す。その辺りのぐちゃぐちゃさが、もう胸をかきむしりたくなるほどの切なさ!

普段のおしゃべりでのオドオドがいい方向のベクトルへ向った好例だと思う。


またゲンコ役の 【斎藤 友恵】さんの思いっきりが非常に好感の持てる演技で、普通に癒される。

そして・・・・あ、生きてるな。ほんまもんや。と、思わせる。

血が通っているというか・・・・

とにかく息をするように演じてられるのが素敵!


ババア 役の 【小川十紀子】さん。

とにかくその存在感は見事。

はすっぱな喋りから人生を感じさせる仕種。

また3人の中学生に対する愛情の表現は比類ないほどの労わるような慈愛に満ちている。

しかもその慈愛に自分が含まれているという切なさまでが・・・・

たまらない!


そのババアの息子(義之)役の 【ゴンダユウイチロー】さん。

この作品唯一の普通の人を、普通に演じきられていた。

それがこの作品のキモだ!

この人物が一般的な常識を提示しきらなければ物語が成立しない。

そんな重鎮の役だ!

ギャグも何も挟み込めない。だから 『普通』 という大役を普通に演じきられたゴンダさんに拍手したい!!


ユキ先輩 役の 【池下 敦子】さん。

ビーバップでのステレオタイプのスケバンをここまで堂々と演じられるのに拍手!!

あのセリフのギャグは毎公演変えてられるのだろうか?

もしそうなら、かなりの策士だ。

そのセリフとは、

「ゴメンで済んだら・・・」であるのだが、

そのくだりはもっと欲しかったと観客に思わせているのだろうか?

その寸止めが・・・・・おいいいいい!となってしまう。

上手いな。


トオル 役の 【野村 侑志】さん。

この劇団の座長さんであり、今回の作、演出の方である。

・・・・・とは思わせないほどの威力!

驚きであると同時にショックでもある。

そのシャープな肢体を生かした全裸に象さんを付けた姿での乱舞!

あのうっとしい喋りの先輩。髪のいらい方から動きまで、全てが計算され尽くされている。

一体、なんというポテンシャル!一体、いくつ引き出しを持っておられるのか?

いっぺんにファンになってしまう。

今まで17回も公演を重ねられているというのだが、勿体ない気持ちが沸き起こる!


サキ 役の 【宇仁菅 綾】さん。

正直・・・・・宇仁菅さんの代表作な気がした。

メーターを振り切らせた演技をされていた。

ヤンキー魂に火をつける烈火の演技!

ハスっぱだけど純真を胸に、前へ進むしかないという切羽詰った青春のどんづまりを好演されていた!

爆発的だけど、どこかほうってはおけないような・・・・・

雨の中の子犬・・・的な役柄。(おまり表立っての事ではないけど、僕のイメージ)

色んなものを吸収して前へ向っている!頑張れサキ!頑張るんだ うに!

そんな情熱がもんどりうった役柄で、それを体現できている演技は尊敬に値する。

今しか出来ない役なのか、これからも出来る役柄なのか?それはうにさんの課題でもあると思うけれど、きっとまっしぐらに行ってくれるコトだろう!

それを楽しみにして、7月11日(土) MASTER:D#3  【plesse trust over 30~軒下から愛をこめて~】インディペンデントシアター1st に向いたいと思う。

それにしてもタイトなスケジュールだな!凄い!




とにもかくにも本当に観れてよかった!

無理をしてでも、もう一回観たかった!

その世界観は日本あんだーぐらうんどな『すたんど・ばい・みー』。

大傑作であった!

間違いなし。


皆様、お疲れ様でした!!!