劇11 コメディユニット磯川家 【ベリーベターストーリー】~それはチョコレートのように~ | 日々幸進(ひびこうしん)

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1月25日(日) 


コメディユニット磯川家 【ベリーベターストーリー】~それはチョコレートのように~
http://isokawake.com/



コメディユニット磯川家『ベリー・ベター・ストーリー~それはチョコレートのように~』
■作・演出
保木本真也

■出演
菊池祐太・斉藤コータ・島岡亮丞・二宮瑠美・物部結・横山太郎・福井優介・村上研太・山口紗貴・川面千晶・山川勇気・マツイカヅアキ・信原久美子・木畑望美・前田友里子・野倉良太

■舞台監督
新井和幸
■舞台美術
久太郎(鉄人王者)
■音響
杉井香奈
■制作
村松優香

あらすじ
何故、人はこうもベタな話に惹かれるのだろうか。

本日は2月14日。バレンタインデー。
場所はとある会社の休憩室。
そこに冴えない男が一人いる。
男が朝、出勤してみればロッカーに何かが入っている。
チョコだっ!!!
冴えない男は言う。「俺お母さん以外からチョコ貰ったの初めてなんだ」
「俺にチョコをくれるのはジャイ子ぐらいだと思ってた」と。
しかもそのチョコをくれたのはなんと!!ジャイ子!!ではなく、会社一の美人だった!!

今回、コメディユニット磯川家がお届けするコメディは面白さお墨付きの
とびっきり甘いミルクチョコレートなベタでBetterなラブコメディ。
見れば必ずあなたも恋がしたくなる。




【満身創痍】
という言葉がある。

今回公演、僕は初演を観劇しているからだろうか?
その舞台の上に展開されるその作品そのものに鬼気迫るものを感じていた。
セリフが、どん!と来る感じ。
ただ千秋楽だからだろうか?セリフが飛ぶ。かすれてしまっている所があった。
いやしかし、セリフを丁寧にして勢いを殺すくらいなら、セリフがかすれても走るべきだ。
だから今日の舞台は、あれで正解だと、この観劇後の放心が伝えている。
この舞台は、まっすぐにストレートにラストシーンへ向かっている。
その快感を感じたいからこそ、観劇したいと思った舞台だった!

そして、やはり!
ラストの辺りは圧巻だった!
正直、自分がそこで涙を流すとは思ってもみなかったのだ。
本当に驚いた。
言葉は悪いが射精のように気持ちよかった!
その言葉が聞きたいから僕はココへ来たのだ!と強く思った。
それもこれも、作・演出の保木本真也の真摯な思いの奔流なのだ。

幹松 役の 【斉藤コータ】さん。
真摯な方だ。
そのモテたい衝動の塊を演じる顔に浮かぶエロ周波数が絶妙!
ギラギラしているのに、くさみがないのだ。
そういった術に長けている。
最初のヘルメットの如き、ポマード テカテカさは凄い衝撃。
僕は今まであんなに気持ちの悪い頭を見たことがない。(注:誉め言葉です)
僕の永遠の鼻メガネ!

中平 役の 【菊池祐太】さん。
可愛い方。
客席目線を崩すことなく、僕らを誘導してくれる灯台の役割を完璧に演じられた。
しかし滲み出るシャープな動きに僕はニヤリ♪
激しいツッコミと、その勘のよさに、こちらも嬉しくなる。
嗚呼!
まだまだずっと舞台で観ていたい方だ!!

種杉 役の 【二宮瑠美】さん。
ああ、こりゃ男の憧れだな・・・・・と思った。
可愛さ爆発!
その可憐さに驚く。
初演の上野淑子さんも素敵だが、二宮瑠美さんもなかなかのもの!
その仕種、発声から、どうにもうこうにも弩ツボ!
めちゃめちゃ可愛い!
またそれが自然なコトがヤバす。

坪崎 役の 【物延結】さん。
その純情可憐な容姿でありながら、蜂のような針を持つ饒舌の女王!
そして頼れる兄貴的な姉貴な存在を、ビシッと演じられ感動!
初演の時よりも動きがシャープな気がする。
僕の気のせいか?
いや、それにしてもお話しさせて貰っても上品なものを感じる。
上手いですねぇ♪

市倉 役の 【山口紗貴】さん。
究極の2枚舌!
恐ろしいまでの表裏を使い分ける美貌!
初演の時も感じたが、この役柄をこうまで自由に演じられたら気持ちいいだろうな。
表と裏を使い分ける、という事はそのこと自体を理解していなければ無理だ。
ならば山口さんは、酸いも甘いもを経験した聖女ということになる!
なるのか?なる!
素敵だなぁ♪

安東 役の 【福井優介】さん。
平成のおどおどファイター、ここに参上!
自分に自信のないというプライドの塊。(なにそれ?)
その淡い自立心の表現が抜群。
福井さんだからこその好演なのだろう。
その究極のブレが、いい感じで抽出されてあるように感じた。

荒牧 役の 【横山太郎】さん。
その表情は柔らかく、カッコいいと言っても差し支えはない。
そして、その立ち振る舞いから、喋り方まで二の線を、さらりとやってのけるのが凄い。
上手いなぁ・・・・・
ジョイフル24での演技とは違う側面。
エロい・・・・ではなく【艶】を感じる。

幸田 役の 【村上研太】さん。
間違いない。
今回の作品の中で一番未知数で、未確認で、未送信な役柄(笑)
その類稀なる身体能力で、僕の脳髄に忍び込んだ村上研太さん!
今回の役柄も最初に観た時、衝撃だった!
身体の線が綺麗なコトも特筆すべきだが、その役者としてのバネが素晴らしい。
他の方との間の取り方が絶妙なのだ。
是非、アドシバ参戦を要求したい!
次世代アドシバ・スーパーノヴァとして活躍される事間違いなし!
梶谷 役の 【川面千晶】さん。
あの、わちゃわちゃ感はなかなか出せない。
流れるようでありながらも、場の空気をつかむ事は演じる上で必要不可欠。
ならば、その事が出来るのは、自身が積み重ねたものと、つかんだものだ。
凄い。

池脇 役の 【山川勇気】さん。
前回の『ジョイフル24』での無能店長も似合うが、今回のエセハンサム系の仕種はヤバイ。
そのパフォーマンスで客席をドン引きさせる威力はハルマゲドンを思わせる。(注:誉め言葉です)
しかもウールウザさ100パーセントの純正ウールは、本当にうっとしい(注:誉め言葉です)
でも舞台を降りてしまうと好青年なのだ。
以前、一言、二言だがお話しさせて貰ったときの照れは、少しキュン!だった。

遠山 役の 【マツイカヅアキ】さん。
嗚呼、
やはり違う。
他の誰よりも『ダンスのリズム』が仕種に刻まれているのだ。
それにしてもあの身体に秘められているパワーは凄い。
その特異なリズムも凄いが、テンションMAXな化鳥のような雄叫びもツボ。
いつか全力のDANCEを目の当たりにしたいものです!

福原 役の 【信原久美子】さん。
切り替えの上手い方の演技は、観ていて本当に気持ちがいい。
それは間違いなく一刀両断だからだ!
潔いツッコミと、チャチャはコメディの子宮。
そこを担うことが出来れば、作品は今回のように更に進化を遂げる!
進化の手助けが出来る勇者!

亀野 役の 【木畑望美】さん。
今世紀、最強のゲラファイター!
あの『ゲラ』は職人芸に近い。
ひとたびその『ゲラ』が発生するや、その空間を捻じ曲げ、たるんだ曲線を更にねじれさすも、ピン!とシーンの筋を通してしまう不思議な癒し効果!
『ゲラ』
我々人類は、ここに新たなエネルギー問題を打開できたかも知れない!(笑)

青葉 役の 【前田友里子】さん。
冷静でありながらも、場をかき乱すでもなく、周りの複雑に絡まった情報を整地していきながらも、それを楽しむ不思議な役柄。
はっきり言って難しい。
この役を提示され、果たしてさらりと受け流すことが出来るだろうか?
さらり
前田さんはやってのけられる。
その不思議なテンションを飄々と楽しんでいるように見えた。
さらり・・・・・

佐藤 役の 【島岡亮丞】さん。
その、挙動不審具合が誠に絶妙!
魂の入った挙動不審!
こんなに挙動不審なら普段の生活に支障はないのか?(ある訳ないやーん!)
とにかく、ここまで完璧にされると息を呑んでしまう。
何ザイルだよ!と、突っ込まれても、何となく納得してしまうのだ。
そして何よりキュートなのだ。
役者として最大の魅力。
それを研ぎ澄ませる事が僕のこれからの楽しみ♪

竹本 役の 【野倉良太】さん。
初演の時にも思ったが、ラストのどんでん返しも納得の役柄だ。
漂う雰囲気がユニセックスで清らかに感じるのだ。
都会的なのに、清らか。
相反するものの中にある矛盾。
その存在で全てが許される特異な役柄。
よくも、ここまで当て嵌まるものを書けたものだと感じた!!




それにしても、
聞けば今回の公演は、ほとんどのものが色んな問題を抱えながら臨んだものであったという。
ある者は風邪をひき、
ある者は体調を崩し、
ある者は足をくじき、
ある者は足を折り、
・・・・と、
それでも彼らは走り抜けたのだ。

【満身創痍】

その言葉を地で行く彼らの 【スピリッツ(魂)】 は、とてつもなく熱い。
演劇に対して真摯なのだ。
千秋楽、という事もあってか、それぞれがやりきった感満載の舞台だった。

本当にスタッフ、キャストの皆様、お疲れ様でした!

終演後、色んな方とお話ができたのが本当に嬉しかったです!
またこの【熱さ】を頂きに、伺いたく思います!!

ありがとうございました!!!