7月5日(土)
突撃金魚 【しまうまの毛】
シアトリカル應典院
15:00
作・演出 サリngROCK
★出演★
上田展壽
サリngROCK
服部まひろ
重田恵(コレクトエリット)
一瀬尚代(baghdad cafe)
西原希蓉美(shunshun's)
花田綾衣子
高島奈々
山田将之
河口仁(シアターシンクタンク万化)
★スタッフ★
舞台監督 今井康平 河村都(CQ)
舞台美術 高島奈々
照明 大塚雅史(DASH COMPANY)
音響 中野千弘(悪い芝居)
衣装 植田昇明
小道具 石川智子
協 力 コレクトエリット baghdad cafe shunshun's シアターシンクタンク万化
CQ DASH COMPANY 悪い芝居 他
★音楽★
ガラスヤ
企画・製作 突劇金魚

世界を作れるものは、神である。
歌であったり、絵であったり、それは演劇であろうと例外ではない。
前回、初 突撃金魚体験をした僕は、中毒症状に浮かされるように劇場へ赴いた。
そう、前回はトラウマに残るほどの衝撃を僕に与えた。
果たして今回は・・・・・・・?
物語はいつものように架空でありながらも身近に在る展開。
それは・・・・・・イメージで物を語って申し訳ないが、精神病棟・・・・の中で行われたレボリューション。
そして相変わらず・・・・・・・・・・痛い。
物語が痛いのではない。
登場人物が持つ背景と性格と行動が切ないのだ。
どれほどの闇が登場人物の心を占めているのか?
一人一人が持つ背景の重さがあまりにも過酷すぎて辛いのだ。
作、演出である サリngROCK さんの持つ黒の部分の苛烈さに火傷をするのだ。
あの外交的で社交的で、あんなに愛想のいい サリngROCK さんに大怪我を負わされる快感。
前回(トランスパンダ)でもそうだったが、主演の茅子役である 【服部まひろ】 さんがどの劇団さんに出ていても、彼女にテーマを託しているように見えるのは僕の気のせいだろうか?
まひろさんが行う行動ひとつひとつに深い意味があり、それが演出者の意図を拾っているように見えるのだ。
その仕種があまりにも自然で、あまりにも自然で目を追ってしまうのだ。
素敵すぎる。
自然体なのだ。
だから栄えるのだろうと凄く感じる。
アイ 役の 【西原希蓉美】 さんは、変わらぬテンションを惜しげもなく放出している。
ビアンとして傾倒する背景を細かく描かれていないが、アイの言葉がいちいち重くその理由に足るものを提示しており納得の域。しかもあの発声のニュアンスには脱帽。誰も真似のできない舌足らずの必死さ。だからこそ今作品中、最も愛しいのだ。人間味を感じるのだ。嫉妬という炎に身を焦がす役だが愛しい。西原さんの演技から派生するのだろうが、本当に素晴らしい。生きている。
葉月 役の 【花田綾衣子】 さんは、やはり素敵。朴訥とした役柄であるのに易々と深みを与えている。
粛々と生徒をしつけていかねばならない職務にありながら、恋をして暴走モードにはまる健気さを、はかなくて壊れそうな棒読みで見事に体現している。前回の【闇の猫】とは真逆の性格を粛々と演じられているのに嬉しくて仕方がない。あの喋り方があまりにも可愛い。流石だ。
ゆきね役の 【重田恵】 さん。その仕種がとてつもなく可愛い。あの「むにゃむにゃむにゃ」と云いながらドアを閉めたりする発想に、ずどん!とやられる。な・・・・なんという愛らしさ。言い方は悪いのだが、愛玩動物が何かとじゃれていて、それを見ていると微笑ましくて自分の身体に流れるムツゴロウ・ブラッドが一瞬の内に蘇り、飛んでいっていい子いい子したくなる・・・・・・・そんな衝動(笑)。(書いていて気持ち悪いな、すみません)
とにかく重田さんの演技は、またーり感が満載で気持ちがいい。自然なのだ。聞けば重田さんはバンドをやっておられるとか。その類まれなる響きに一度触れたいものだと思いました。
瑠璃 役の 【一瀬尚代】 さん。長身でスレンダー。真っ直ぐに透明なキャラクター。刺激に飢えながら異性の黒船を待ち焦がれるプチビアン。その純粋な性格があまりにも眩しい。そうした下地をかくも優雅に、かくも自然に振る舞える一瀬さんに羨望。あのような状況下に何故かセレブな香りを感じるのだ。それは一瀬さん自身から放たれるものか、キャラクター自身から放たれるものか?とにもかくにもその仕種に目が行ってしまうのである。
利花 役の 【サリngROCK】 さん。キュート!出来るならば感嘆符(ビックリマーク【!】)を500個つけたいくらいのキュートさである。さる事情で心を閉ざした利花に男の影が。しかもそれが残留思念の申し子で原因でもあった弟の影を追うという間の悪いパラレル。そんな男への媚の売り方から、甘え方が異常に可愛いのである。(個人的にストライクゾーンなのが恥ずかしくなるほど・・・・)とにかく芯がブレずに一貫しているし、それが揺らいでいないのが素晴らしい。だからこそ安心して視点を委ねる事が出来る。素敵だ。
桃 役の 【高島奈々】 さん。登場するのが後半な為、活躍のシーンはさほどない。しかしだからこそ時々目をむく仕種に 『怖さ』 を感じたのは演出者の意図だろうか?怖かった。追い詰められているはずの役であるのに、何かを追い詰めているような錯覚を生むキャラクター。いや・・・・・・高島さんの持つエッセンスかも知れない。
透 役の 【上田展壽】 さん。いつ見てもエキセントリックでアンティークでありながらゴージャス。どの言葉が冠になるのか判断が付きかねるほど美麗である。ナルシストという言葉は自分を飾るすべを心得ている業物の事を指す。その意味で上田さんは究極と言っていいほど男前である。舞台でも男前だが、舞台を降りても優しく男前さんである。前(金色カノジョに桃の虫)の時もナルシストの最終形だったが、今回はひ弱で片目が黄色しか写さない隻眼で、誰かに守られないと生きていけない軟弱男を完璧に演じられている。惚れ惚れするほどの母性本能をくすぐる姿に羨望と憎悪を交互に感じた。凄い。
草太 役の 【山田将之】 さん。何て自己チューを易々と自然体で演じられるのか?キャラクターありきで物語が核心に触れる瞬間に僕も切り替わった気がした。しかし草太にあるのは姉、利花への思いだけ。だからこそ葉月の純粋な思慕を踏みにじる事ができる。思いが強ければ強いほど、他人を虫けらのように扱うことが出来る手本のような役だった。実に自然で颯爽としている。そうした焦がれる心で僕ら観客の気持ちも大きく揺れる。
青山 役の 【河口仁】 さん。しゃあしゃあと、うん・・・・しか言えなかった当初のショボ男から急激に変身した所も面白かったが、その うん・・・・・男の所がかなりのツボに入る。様々な「うん・・・・」の方法論のパンフレットだった。こんなにも方法があったのか!技のデパート(笑)アドシバで赤星さんと相まみえた力は伊達ではない!更に好きになった瞬間でもあった!
それと音楽。
今回の楽曲は全て 【ガラスヤ】 というバンドらしいのだが、その哀愁のギターから放たれるアルペイジオはかなりツボ。即座に購入して無理を言って サリngROCK、上田展壽 さんに無理を言ってサインしてもらう。快くして頂きありがたい事です!どうもありがとうございました♪
これから聞き込んでいくつもりだが、『エレファントマン』 はかなり気に入っている。
とにかく色んなことを考えさせられ、忘れかけていた引き出しを無理矢理引っ張り出されるような感覚。
痛いところなのに、切なさにキュン!となる。
突撃金魚!
既に中毒症状に陥ってしまった感が否めない。
次回公演も是非に参戦したいと思います。
ヨロシクお願い致します。