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10月1日
会場 インディペンデントシアター セカンド
自主映画、演劇などの製作チームである 『パノラマ党』 の第1回演劇公演である。
今回チラシには 【有栖川有栖】 と 【綾辻行人】 のメッセージコメントがある。
どうしようかとも思っていたが、意を決して観に行く事に決めた。
当日券を買いに一時間前に会場へ着いたのだが、キャンセル待ち(11番)しかないという。
既に入口には20人強の人が待っている。
これは・・・・・・
無理かも知れない・・・・と思った。
会場キャパシティは200人弱。
これに前売りの人達が来るのと、今日が千秋楽というのを考えると無理に近いものと考えられた。
果たして・・・・・
ギリのラインではあったが、入れた!良かった!!
入れないかもしれないと思うと、余計に入りたいと考えるのが人情というものである。はは
舞台はチェックとトランプのマークをなぞらえた綺麗な舞台であった。
見渡すと客層は、耽美な趣味の方達や、一目でビアンの方達がおられる。
むう、いいな。この渾然一体な感じ・・・・
舞台はスカパーでの予告編から始まり、圧倒される。
映像をやっている製作チームだけあって、奇抜で面白い映像。
そして、
その予告編が終わって、しばらくして舞台が始まるのだが、そこで奇妙なギターのアルペイジオを聞く。
聞いた事のあるメロデイはスグに僕の脳内であるモノと直結するが、いや待て、そんな訳がないと一人ごちる。
が、そのメロデイは、僕の想像通りの歌へと続いた。
聞こえるか、聞こえるだろう、はるかな~とどろきーーーー♪
(伝説巨神イデオンじゃん!?)
果たしてこのお耽美な空間で、この原曲の正体を知っている人間が何人居るのであろうか?
僕の不安をよそに1番が終わると同時に舞台が幕を開く。(凄い・・・・・・・・)
舞台のイントロが始まってのオープニングが、これまた映像のコミカルなドラマのオープニング!
期待が高まる。
この舞台は一見、騙し絵のようにも見えるパラドックスの世界を縦横無尽に行き来し、僕らをメビウスの輪に誘い込む。
ハイスピードで舞台を走り回る荒唐無稽なキャラクター達は、各々の価値基準を構築しては砕き、構築しては砕き、観客を異常ともいえるスピードで振り回す。正しいと思ったものが悪で、悪だと思ったものが善で・・・・などというレベルではない。物語の後半までその真意すらがボヤケたまま突っ走るストーリー展開は凄かった。ぐいぐいと僕らの脳内をかき回しながらあらかじめ定められた到達地点へと降り立つ。が、それすらも物語の安住の地ではないとその地点をぶっ壊す。
もう何が何だかわからない。
しかし、キャラクターの意思だけは最後まで真っ直ぐであるが故、観客達は物語に引き込まれる。
その手法としてミュージカルを使ったのは正解だった。
物販で、たったひとつサウンドトラックが売られていたのも頷ける完成度である。
物語の全体で踊り狂うメイド4人は艶やかで、愛らしさ爆発。
僕は 『SMITH』 で、赤星マサノリさんの他の舞台が観たくて今回の観劇に結びついたのだが、さすがに今回は前回ほどの遊びは出来ない舞台であった。それは世界観を壊してしまう危惧があったからこそだと思う。俳優の本能だ。
しかし、随所にその遊びが小爆発するのを小気味よく感じる僕は、またしても赤星さんのマジックにかかる。
愛犬ワトソン 演じるタイソン大屋さんの爆発ぶりも素晴らしかった!
やはり舞台はいい。
目の前で見ると感動は、伝え聞くものの何十倍、何百倍もの衝撃がある。
物を作り出す人間達の本能こそが、我ら凡人を新たなる地平へと導く道標となるのだ。
そんな奇跡に出会えた舞台に、僕は感謝したい。
スタッフ、キャストの皆さん、どうもお疲れ様でした!!