（2009.9.22 14:32:15の記事を修正＆再投稿いたしました。）
ギュスターブ・モロー。
フランス19世紀末、象徴派の画家。
国立アカデミーの教授を務め、マチス、ルオーを育てた。
J.k.ユイスマンスの奇書「さかしま」のなかで、ディレッタント（好事家）の
デ・ゼッサントに、最高の画家として讃えられる。
しかし初期には「ギリシア神話のイラストレーター」との誹り（そしり）を受ける。
その描く主なテーマは、歴史画、宗教画、ギリシア神話などがありますが、
一貫して「男女の恋と対立」が描かれています。
生涯を独身で過ごしたモローは、ギリシア神話に傾倒し、また、
その代表作は
処女でありながら聖人のヨハネを激しく求め、
彼女の父親に7枚のヴェールの踊りで妖しくせまり、
彼女を受け入れないヨカナーン（ヨハネ）をついには斬首させてしまうという、
ファム・ファタール（運命の女）、サロメを描いたシリーズである。
モローの生きた19世紀末という時代は、キリスト千年紀の終焉という終末思想に覆われた、
魔術とオカルトの跋扈した時代でもある。
男色家であり、バンベリストでもある イギリスのオスカー・ワイルドが
ペン画のビアズリーのイラスト装丁を得て、
そのサロメのストーリーを戯曲にして出版もしている。
いわる「世紀末」という時代であった。
その時代を超えて、ギュスターブ・モローは自らの絵を描きながら、
アカデミーの教授として、彼の生徒、マチスやルオーを育て、
・・・・彼は、画家たちの「個性を尊重する」ということに主眼をおいて、教育した・・・・
そうしてアーティストたちの近代への扉を開き、
自身は「朦朧体」と今では呼ばれる、抽象画の先駆となるようなエスキースを何点も残している。
まさに、時代を越える才能！
私とモローの出会いは、在学の高校の図書館に遡る。
「【完璧な美しい女性】を描く画家」を探して、
画集を漁り、
ラファエルロの甘さに落胆し、ボッテッチェルリのキツイ個性に躊躇し、
唯一たどり着いたのが、レオナルド・ダ・ヴィンチとモローだった。
モローに心酔した私は、
大学時代に知恩院の山篭りの修行のバイトで大金を手にすると、
分厚いフランス語版の（日本語版は在庫がなかったのです）画集を洋書店で入手し、
大学の図書館でその日本語版を1冊丸ごと膨大なページ数コピー屋で複写した。
あまりのインク臭さにクラクラするほどでした。
そうして当時描いた絵「Lilies for・・・」(マリアに捧げる百合） は、モローのコピーと呼ばれる程であったが、
その絵は後に今井俊満氏の審査で、上坂部ハヘホ村ベニヤ板コンテストで入選する、という、
アンフォルメルの大家との出会いを齎してくれることになるのです。
↓私の座右の書「世紀末の夢」
参考サイト
＋Gustave Moreau 美術館wiki
日本で、モローの作品は、大原美術館に「雅歌」、国立西洋美術館にサロメのシリーズの2作、「出現」「牢獄のサロメ」があります。
どちらも直に観ましたが、素晴らしい（*´▽｀）！
フランスのギュスターブ・モロー美術館に行くのが、私の夢の１つです。
＋
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画家で詩人
ゆり呼こと渡邉裕美拝
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＊★泥の中で咲くスイレンのように【ＣＧ＊傷ついた天使＊ゆり呼の絵
＊過去からの薔薇の馨り
ゆり呼の絵画作品を一覧にして動画にまとめました♪ どうぞご覧ください(*´▽｀*)
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