介護の前に | 八ヶ岳原村のヒプノセラピスト

八ヶ岳原村のヒプノセラピスト

八ヶ岳の麓標高1400m自然の中でヒプノセラピー&知的障害の娘と農業をしながら暮らしています。移住4年目

八ヶ岳原村のヒプノセラピスト水月です。




親子関係で悩まれる方が多くいらっしゃいます。


私と母の間にも絡んだ感情の糸がありました


ヒプノセラピーで癒し始め


暴力を振るった父に対しての感情よりも


耐える事が美徳としていた母との関係性の方が拗れていたことに驚きました。


講座の中で様々な技法を学び練習をすると

毎回出てくるのです


インナーチャイルドの部屋にいたのは

私ではなく母で、

臓器のお部屋から入った時にいたのも母でした。


その母が脳梗塞で倒れたときに

何の疑問も感じる事なく

世話ができたのは

ヒプノセラピーで

何度も何度も向き合ってきた後だったからです。


実家の近くに住んでいる妹は

手術の日に一度きただけであとは

全く顔を出しませんでした。


彼女は私にはっきりと、今まで母にされてきたことを考えてしまうとお世話はできない。

子育てをしなければならない今、自分が壊れるわけにはいかないと言ってきました。


十分すぎるほど分かることでした。


私はこの数年自分を癒すという事をし、母を許す事ができました。もしあなたが必要であればセラピストを紹介しますとだけ伝えました。




理性の部分にダメージを受けた母は

入院中に感情のコントロールがきかず

溜めていたものを全てはきだしました。


夫から散々な暴力を振るわれていた母

あんた達がいたから別れられなかったのよ

あんな人の子を産んだ事を人生で一番後悔してる


聞いているのが私でよかった。

癒しておいて良かった。心底おもいました。

この人は50年以上苦しんでいた。

逃げ出すこともできず誰かに頼ることもできず。

言えてよかったね。

こんな感情を持ったまま上がることはできないと、神は出し切る時間を与えてくれたんだね。



約2ヶ月毎日通い続け

歯止めの効かない母の感情を聞き続けました。


産まなければよかった。

助けられなくてごめんなさい。のループ


せん妄の内容に叔父と二人で爆笑したこともありました。真っ赤なスポーツカーで母を迎えにきているイケメン俳優のはなしや兄が看護師に手を出して子供が生まれてしまうどうしたらいいか?などなど次から次と



一つだけ感情が乱されどうにもならないものがありました。母の性的な感情を見たときの嫌悪感。その気持ち悪さに帰宅後初めて号泣したのです。


一人で世話をするのも暴言も大丈夫だけどコレだけは耐えられない。もう行きたくない。気持ちわるいと

旦那さんに泣きながら話した記憶があります。


ありがたいことに

セラピストの師匠がいて

仲間がいる。


すぐにセッションをしてもらいました。


私がお腹にいる時の母の感情をダイレクトに受け取っていた事がわかりました。

この嫌悪感は私の感情ではないと手放すことができすぐに母のお世話に戻る事ができました。


相変わらず男性看護師に対して決して気持ちの良い接し方ではない母をみても感情の揺さぶりは穏やかになっていました。



リハビリ病院に移り


退院後の生活を考えていく段階で


以前ならば


無理は承知で私が面倒を見る一択でした。


東京に連れてくるか


湘南の実家に入るか。


でも、その選択をしませんでした。



違う。


ここから先は母と兄の課題だと思ったのです。


私と母はこの時間があった事で


思い残す事がないように過ごす事ができました。


人のプロセスを奪ってはいけない。


もちろん手伝えることはするけれど


意識の距離をしっかりととり


どんな選択にも後悔しない自分ができていたのです。




退院から数年後


母は


私の娘に対して


孫差別をしていた事を泣きながら謝罪しました。


この感情も持ちつづけていたら


おもたくておもたくて


上がる事は出来なかったでしょう。


手放す時間を頂けて良かったね。



今母は


妹に対するさまざまな感情を整理する時間を


過ごしています。




介護にあたり


どんな選択をしても


後悔しないように 


感情を整えておくことはとても大事な事です。



これは人間関係全てに言える事ですね。


誰に対してもいつ何があっても


失望や後悔を抱かずにいるために 


自分を整え続ける


ヒプノセラピーを学んだ後だから


母のお世話も迷いなくできた事です。


インナーチャイルドがあばれていたら


私はあの時助けてもらえなかった。


あなたの言葉で態度で傷つけられたと


責める気持ちとそれでも親を見捨てることはできない思いで葛藤をし苦しかったと思います。



全てにおいて


誰かや何かが悪いのではなく

経験を与えて頂いているという視点


それぞれの課題に取り組んでいるという視点から外れないようにありたいですね。


どうぞご自身の心を癒し労る時間を持って下さいね。