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中村むねひら 「孤独社会」を超えて

孤独な日々ですが、前を向いて生きていきたいと考えています。元東京ディズニーランドスーパーバイザーとして、元ホームレスとして、そして、精神障害1級(PTSD)、身体障害1級(四肢麻痺)の傷害者として、社会に貢献できる忌憚なき記事を残していきたいと思います。

 

 

ホームレスの私は孤独でした。

目の前に多くの数の人が通り過ぎていく。

しかし、私は誰ともつながっていない。

1週間に誰一人とも会話をしない。

これが孤独というものだと知らされました。

 

人はつながりの中で生きていくものです。公共による支援は言うまでもなく重要だと思います。しかし、それ以上に人と人との「つながり」、協力しあう社会が重要だと、私は考えています。

 

「つながる社会」への小さなタブ あなたがいなければ

 

『7つの習慣』の著者スティーブン・R・コヴィー博士は、「トリム・タブ」にたとえて、個人の力がとてつもなく大きな力になることを説明しています。

 

トリム・タブとは、船の舵についた仕組みの1つで、大型船の進路を変えていくときは、小さなタブを操作し、テコの原理を応用して小さなタブのわずかな力で、船尾の大きな舵の角度を大きく変えることができるものです。

 

わずかな力で大きな変化をもたらすための仕組みですが、人間社会も同じように小さな力が大きなものを動かすことは可能であり、トリム・タブのような一人ひとりの小さな力が何よりも大切であり、「あなたがいなければ」孤独社会は変えることはできません。

 

私たち人間は前の世代から「バトン」を受け取り、その「バトン」を次の世代へと継承してきました。

 

自分の親からだけではなく周囲の人たち、あるいは地域や社会からの心のこもった「バトン」を次の世代につないでいく、その壮大な心のこもった「バトン」をつないでいくこと、それを当たり前にできる社会、「希望のまち」が身近にある日本が、孤独社会を超えた「あるべき社会」であると考えます。

 

希望のまちプロジェクトは、多くの日が普通の幸せになる夢をみる、多くの人が普通の喜びに満ち溢れる、つながるまちづくりプロジェクトです。

 

ひとりにしない支援の集大成「希望のまちプロジェクト」クラウドファンディング開始 | 認定NPO法人 抱樸(ほうぼく) (houboku.net)

 

 

 なぜ、文字数5200のロンドンからの有料記事の約4分の1を引用紹介しなくてはならないのでしょうか、その答えは「ryuchell(りゅうちぇる)さん自殺問題同様に日本のメディアは、すべきである報道を行えないから」です。

 

 ロンドン発のデジタル版とはいえ、この記事を掲載した朝日新聞には敬意を表したいと思います。

 

 厚生労働省の報道規制 001120417.pdf (mhlw.go.jp) とメディアの「忖度」に、官邸主導の恐さを抱いてしまいます。有名人の自殺に関する報道について以下の一文があります。

 

・自殺と自殺対策についての正しい情報を報道すること

 

 以下の引用文とは状況は違いますが、英国BBCのジャニーズ事務所性加害問題報道からも分かるように、「同様なことが起きないようにするための姿勢」が日本の大手メディアには欠けているといるとしか言いようがありません。

 

14歳の娘はなぜ亡くなったのか スマホとSNSに残された手がかり:朝日新聞デジタル (asahi.com)

2023年9月24日 ロンドン 藤原学思

※中略は入れていません。

 

 2017年11月、英ロンドン近郊に住むイアン・ラッセルさん(60)の三女、モリーさんは14歳で自ら命を絶った。

 それから1年以上が経った19年1月、ラッセルさんは初めて、娘の死を公にすることにした。

 

 なぜ、14歳の娘は死ななくてはならなかったのか。防ぐことはできなかったのか。どうしたら、同じような子どもたちを少なくできるのか。

 

 ロンドン近郊に住む映像ディレクター、イアン・ラッセルさん(60)は、答えを探し続けている。娘の死から6年近くの努力は、ひとつの法律として、まもなく実を結ぶ。

 

 英国で、ネット上の有害コンテンツから子どもたちを守る「オンライン安全法」が成立します。法制化を大きく後押ししたのは、14歳で亡くなった少女の父親です。

 

「いいね」を押した2100件の投稿

 死後2週間が経ち、警察から手書きのメモを渡された。そこでは、愛情深い家庭で育ったことがつづられる一方、「時々、すべてが手に負えなくなる」「なんで落ち込むのか、自分でもわからない」といった苦悩や、自傷行為をやめられないつらさが記されていた。

 

 モリーさんは亡くなるまでの半年で、1万6300件のインスタ投稿に「いいね」を押し、そのうち2100件が自死や自傷行為、うつ病に関する投稿だった。

 

 「外に看板として掲げられたら、絶対的に許されず、大きな反発をうむようなコンテンツです。それがなぜ、デジタル空間なら許されるのでしょう」

 

 ソーシャルメディア各社は「アルゴリズム」という仕組みによって、利用者の傾向に合わせたコンテンツを次々に「おすすめ」する。利用者に長時間、サービスを使ってもらうことが利益につながるためだ。

 

 「モリーはそうやって、暗いラビットホール(ウサギの巣穴)に落ちてしまったんです。

 

 「インスタグラムが娘を殺す手助けをしたことに、私は何の疑問も抱いていません」

 

 英公共放送BBCでそう訴える様子が流されると、その衝撃は英国のみならず、国外にも広がった。しばらくは毎日のように、報道が続いた。

 

 「声を上げなければ、安全なデジタル空間をつくるための変化は起きないか、遅くなると思ったんです。同じように有害なコンテンツに苦しむ若者のうち、たった1人だけでも誰かに相談できるよう、社会の意識を高めたいと」

 

 モリーさんの死から約5年後の22年秋、検視当局は死因を調べる「死因尋問」を終えた。モリーさんが当時、うつ状態になっており、「オンラインコンテンツの悪影響」に苦しんで亡くなったと結論づけた。

 

 英政府はモリーさんの死後、ネット上の有害コンテンツから子どもたちを守る「オンライン安全法案」の議論を加速させてきた。

 

 法案は、ソーシャルメディアを含むウェブサイトの運営者に対し、児童の性的搾取や虐待、自殺やテロ、薬物の関連といった有害なコンテンツが子どもたちの目に触れないような取り組みを求める。

 

 「彼らは『ユーザーの安全を第一に考える』と言います。でも、我々が感銘を受けるようなことはほとんどしていません。権力と資金を持つ世界的企業として、責任を果たしてくれると思っていたのですが」

 

 「ネット上の安全の必要性は、英国だけの話ではない。ノー・ワン・イズ・セーフ(安全でいられるひとはいない)。モリーの死から、みながそれを学ぶべきだと思います」。ラッセルさんはそう力を込めた。

<引用終了>

 

 厚生労働省によると、日本では昨年、小中高校生の514人が自殺によって亡くなったそうです。日航ジャンボ機墜落事故の死者数に近い数字ですが、大事故と異なり報道されることはありません。

 

若者の死因のトップは自殺という統計結果もあります。もちろん514人の内の何人がSNSの影響によるものなのかは分かりませんが、ここ数年、SNSがきっかけになり若い女性が殺傷されるという報道を見聞きすることが多くなりました。

 

本記事で書きたいことは一つです。それは・・・

浜矩子同志社大学大学院ビジネス研究科専門職学位課程教授

二大政党制の発祥地である英国では、長期政権になると「日本みたいになってしまう」として政権担当者自身が不安になるという。

 

 

参考

SNS上で自殺志願者を集める行為の規制に関する質問主意書 (shugiin.go.jp)

 

衆議院議員逢坂誠二君提出SNS上で自殺志願者を集める行為の規制に関する質問に対する答弁書 (shugiin.go.jp)

 

「りゅうちぇるさん自殺の本当の理由 SNS社会を生きるあなたに」 中村むねひら

 

このテーマは多くの専門家がいろいろな所で問題にしていることです。

 

 SNS 孤独 - Google 検索 してみると、数えきれないほどの論文や意見、アンケート結果などが検索されますが、「これだけは言える」ということは、SNS社会と孤独社会は「表と裏」、つまり、良い面も悪い面もあるということです。これが、SNSが苦手である私が出したこのテーマの結論です。

 

「SNS疲れ」という言葉もあります。恐らくあなたも、SNSは「毒にも薬にもなる」ことに気づかれているでしょう。

 

 SNSの最大のメリットは、地域や国家などの空間を越えて、多くの人たちとつながることができることでしょうか。

 

  一方で、最大のデメリットは、ビジネスや犯罪に利用される可能性の高さと私は捉えていますが、「監視されている不安」を常に抱いている人も多いと思います。

 

いずれにしても、利用者の個人差が大きく、おおざっぱに言えばデメリットよりメリットの方が大きいと個人的には考えています。

 

「SNS社会を生きるあなたに気を付けて欲しいこと」というタイトルのこの記事で、メンタルヘルスの専門家ではない私が書ける「簡単に」の部分はここまでです。お伝えしたいポイントはデメリットがあることを十分知った上で利用したほうがいいということです。

 

それでも、「別な見方をしたい」と思われたなら、続きをお読みください。

 

 SNSについては多様な見方があると思いますが、SNSがなかった1998年に公開されたジム・キャリー主演の『トゥルーマンショー』という映画があります。私には、一部のSNSの同様に、「個人のプライバシーをさらけだし、ドラマ化にして興味をあおる映画」に思えました。

 

 ジム・キャリー主演であり、コメディ風につくられていますが、人間は他人のプライバシーに立ち入り観察(注目)することに強い関心がある、ということをこの映画は教えてくれますが、この映画には、さらに2つの「考えさせられること」が含まれています。

 

1つ目は、「観察される社会も恐いが、観察されない(誰一人自分に注目しない)社会も恐い」ということ。

 

2つ目は「かなりの数の広告が、さりげなく、そしてストレートに入り込んでいる」ということです。

 

広告というものは本来、何かの広告であるということが認知されないように組み込まれるものですが、SNS社会は「広告の社会」そのものであると言っても過言ではないと思います。映画『ツゥルーマンショー』は、現代社会を見通していた映画であったのかもしれません。

 

「見たくもない広告」が有無を言わせず目に飛び込んでくるSNS、あなたの心を傷つけることになる可能性も十分ありますのでご注意を。

 

最後に、「SNSで人と人の心はつながるのか」という問題と、有名人の自殺後の「後追い自殺」の件を、後日noteすることをお約束しておきます。

 

 

円が35年ぶりの安値とか。この国はもはや「豊かな国」ではないとも言われます。


2020年10月5日の朝日新聞「折々のことば」で紹介された一文です。2019年に亡くなられたドイツ文学者の池内紀(おさむ)氏の言葉ですが、人々が「儲ける」ことを最優先させたことから、と氏は警鐘を鳴らしていたようです。

 

故池内氏はゲーテの『ファウスト』も訳されていますが、経済学者であり同志社大学教授の浜矩子氏も、ファウストについて2011年8月7日の毎日新聞紙上で以下のように書かれています。

 

 取り上げられ方に対応して、ファウストに与えら。れる職業や履歴はさまざまに変化してきた。だが、ファウスト物語の中核テーマは常に変わらない。それは「悪魔との契約」である。見果てぬ夢の甘い誘惑で、悪魔はファウストを破壊的な契約へと引きずり込んでいく。

 悪魔の使命は一つしかない。人間から魂を奪って地獄行きの片道列車に取り込むことだ。その使命を果たすべく、悪魔は人間の望みをむやむやたらにかなえてくれる。願望実現の大盤振る舞いと引き換えに、人間は魂を悪魔に売り渡してしまう。巨万の富。あふれる才能。輝かしきキャリア。素晴らしい恋。そして永遠の若さ。

ファウスト物語の多くのバージョンで、ファウストは悪魔に永遠の若さをおねだりする。いくら知恵が深まり、賢さが高まり、見識が深まっても、若き血潮が萎えてしまえば何にもならない。いつも元気で、いつも活力に満ちていたい。そのためなら、魂などは喜んで悪魔に引き渡す。

<引用終了>

 

小泉政権時代に書かれた故加藤紘一元自民党幹事長のブログ「この国の形」から

 

1年ほど前のことだ。インド出張から帰国したばかりの友人が浮かぬ顔をしている。彼はバリバリの商社マンだが、現地でインテリ経済人に難しい質問をされたと言う。「日本人は、なぜみんな不幸そうな顔をしているのですか。一人当たりの国民所得は世界64億人のうちトップ1~2%に入る超リッチ。インドの約15倍の豊かさ。それなのに自殺者は多く、国民はいつも青い顔をしている。インドの人々は貧しいが、結構笑顔も多いでしょう。」

友人は答えに窮し、とりあえず「日本では政治家が良くないからね。」と言ったらしいが、「来月また出張する。今度は何と答えたらいいのだろう。」と真剣だった。

 この質問は難しい。私も多くの識者や選挙区の人々にぶつけてみたが、みんな当惑する。私にも確たる強い解答はないが、あえて言えば、我々日本人は、「足るを知る」(知足)の精神からあまりに離れすぎたのだと思う。自らを隣の人、同僚、親戚、同級生と比較し、自分の持っている車や住まいや子供の進学など、すべて比べ競争し、飽くことがない。「追いつき追い越せ」の精神で走り続け、追いついた後も何かに追いつこうとしている。SMAPの『世界で一つだけの花』がヒットしたのも、まだまだ自分だけの美しさを持った花と自信がもてないからだろう。

<引用終了>

 

加藤鮎子衆議院議員は、9月13日発足の第2次岸田第2次改造内閣で内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画)に就任し、初入閣しました。父は加藤紘一元幹事長

 

昨日のTwitter(現X)より

 

#大阪万博 を成功させるためには

 

2005年の愛知万博「リニモ」乗車中のこと

 

「トンネルを抜けると間もなく会場前駅に到着します」という車内アナウンスに若い女性の声で

 

「ディズニーランドみたいだね」という声が

 

政治家や役人でなく、若い人たちの声をカタチにしないと成功することはない。

<終了>

 

何が違うのかだけを書いていきます。結論はアナログとデジタルの違いでしょうか。

 

1つめはテーマ

 

愛知万博 「自然の叡智」(Nature's Wisdom)  2005年日本国際博覧会 - Wikipedia

 

大阪万博 いのち輝く未来社会のデザイン(Designing Future Society for Our Lives)

 

 「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマは、人間一人一人が、自らの望む生き方を考え、それぞれの可能性を最大限に発揮できるようにするとともに、こうした生き方を支える持続可能な社会を、国際社会が共創していくことを推し進めるものです。

 言い換えれば、大阪・関西万博は、格差や対立の拡大といった新たな社会課題や、AIやバイオテクノロジー等の科学技術の発展、その結果としての長寿命化といった変化に直面する中で、参加者一人一人に対し、自らにとって「幸福な生き方とは何か」を正面から問う、初めての万博です。

 近年、人々の価値観や生き方がますます多様化するとともに、技術革新によって誰もがこれまで想像しえなかった量の情報にアクセスし、やりとりを行うことが可能となっています。このような進展を踏まえ、大阪・関西万博では、健康・医療をはじめ、カーボンニュートラルやデジタル化といった取組を体現していくとともに、世界の叡智とベストプラクティスを大阪・関西地域に集約し、多様な価値観を踏まえた上での諸課題の解決策を提示していきます。

大阪府/2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博) (osaka.lg.jp)

 

2つめはキャラクター

 

愛知万博 モリゾー・キッコロ 愛知万博 キャラクター - Google 検索

 

大坂万博 ミャクミャク 大阪万博 キャラクター - Google 検索

 

3つ目はスタジオジブリの参画ですが、愛知万博の跡地はジブリパークとなり、現在でも自然が保たれています。

 

一方、大阪万博は、スタジオジブリは関与していませんし、跡地利用については「未定」ですが、8月31日更新のホームページには、市民の声として「万博後の跡地には日本の誇るアニメを結集した集客力抜群のテーマパークを作れないか。」と書かれています。

 

大阪市:大阪・関西万博終了後の跡地利用について (…>お寄せいただいた「市民の声」>まちづくり・経済・産業) (osaka.lg.jp)

 

“アニメ”の意味はここには書きませんが、宮崎アニメではなく、『鬼滅の刃』などを大阪市民はイメージしているのでしょうか。

 

いずれにしても、大阪万博はデジタル的(無機質)なイベントになり、成功しないと私は予想しています。