以前、読者さんからメッセージでご質問を
受け、乳癌検診や乳癌と診断されてからの
標準治療について、日本乳癌学会の
『患者さんのための乳癌診療ガイドライン』
からの抜粋転記に、私の経験を補記して
基礎知識シリーズの記事を書きました。
※詳細は『乳癌検診・治療基礎知識』
テーマ内の記事をご参照下さい。
その際、経過観察については省略して
しまい、最近、コメントでのご質問も
受けた、経過観察の頻度についても
書きました。
腫瘍マーカーについても、
『患者さんのための乳癌診療ガイドライン』
には、どのように書かれているか、
要約転記しておきます。
⬛腫瘍マーカーとは
・腫瘍マーカーとは、血液中に
がん細胞がつくる物質、または、がん細胞に
反応して正常細胞がつくる物質が、
どのくらい存在するかを検査するもの。
・ただし、腫瘍マーカーが高値にならない
タイプのがんもある。(擬陰性)
・また、別の病気や喫煙などで高値になる
こともる。(擬陽性)
・したがって、腫瘍マーカーだけで、
乳がんの再発や転移を見つけられる
わけではない。
⬛乳癌の腫瘍マーカーの基準値
・CA15-3 25.0U/mL以下
・CEA 5.0ng/mL 以下
・NCC-ST-439 7.0U/mL以下
⬛腫瘍マーカーの役割
▼再発・転移後の治療効果確認
・再発、転移し
全身に広がった乳がんの、
治療効果の確認や、
次の治療の検討の、
参考にする。
・腫瘍マーカーの
数値の高低には
大きな意味はなく、
変動をみて治療の効果や、
病状の変化を知るためのもの。
▼再発・転移の発見
・乳がん手術後の再発をチェックする
目的にはあまり役に立たない。
理由①
患者集団でみると~エビデンスによれば~
早期に発見して治療を開始しても
その後の生存期間が変わらないから。
理由②
擬陽性、擬陰性(上述)率も高いから。
・腫瘍マーカーを測定し,数値が上昇して
いた場合は,1~3カ月後に再度検査して
慎重に経過を観察するとともに、
他の検査も併せて行い転移がないかを探す。
腫瘍マーカーだけで何かがはっきりわかる わけではない。
▼早期乳癌の発見(には使えない)
・早期の乳がんで上昇することは少なく,
乳がん検診としての目的にも役に立たない。
ーーーーー
ご参考までに、私の場合は以下の通りです。
・既に初診時、治療前の検査で
腫瘍マーカーも超高値でしたし
その他の画像検査結果も、
ステージ4に限りなく近い状態で
(治療前の検査で
皮膚肥厚、腫瘍内科医曰く浸潤疑い、
手術不能な胸骨傍リンパ節転移も
画像上映っていましたし、
術前に肝臓の影も映っていましたし
pCRせずに脈管侵襲高度な腫瘍が
残りましたし)
術後、主治医曰く
「リンパ節郭清漏れ」もあり、
⬆『転移リンパ節はどこへ消えた』
シリーズの過去記事などをご覧下さい
1年内の転移が最も可能性が高く、
次いで3年、5年
という状況だったので、
・術後1年半(治療開始から2年) までは
毎月、
・術後1年半から現在までは
2ヶ月に1回、
検査をして、
変動を見ています。
・もうすぐ、術後3年。
今のところ、初期治療の、
抗がん剤+ハーセプチンや手術(+放射線)
で下がった値で推移しています。
※ハーセプチン(+活性化自己リンパ球)
が効いたのか、しなくても同じかは
定かではありませんが、
治療効果があって持続しているのだ、
と思っています。
(そう思った方が幸せだから)
・過去記事に経緯を書いています。
・私は、
転移後の治療を考える時間が欲しいのと、
独り親で娘を育てている終活の都合と、
癌の変化の観察が重要だと思っている、
ので、
転移も早期発見すべく、
頻回の検査をしていただいています。
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