■はじめに
35mmワイドシリーズ、今回は大成光機製Welmy Wide(1958)です。
各社ワイドカメラの中で最安値の機種です。そのため、機能が最小限に絞られています。
■仕様








連動距離計の無い、VF(View Finder)モデル。アルバダ(Albada)式ファインダー。



レンズはTaikor 35mm F3.5(Tessar型3群4枚)。MeterとFeet目盛りの2種類あり。







シャッターはNew Welmy(B,25,50,100,200)。【注】広告ではNew Welmy、マニュアルではWelmyと相違あり。(下記)
チェーンを使い、上部にもシャッタースピードを表示。SP = SPEEDの略でしょう。



枚数計は手動でセット。巻き上げノブに"TAISEI KOKI Co., LTD."銘。巻も戻しもクランク式では無くノブ式。
1954年Leica M3以降、レバー巻き上げが主流となりましたが、何とノブ式です。
以上、安価に製造する為、各所にコスト削減手法が反映されています。


海外OEMで、Star Lite銘もあり。
■製造番号調査結果

74台のレンズ番号確認結果、約8,000台製造(L#1014〜7952)。
前期はMeter、後期はFeet(米国向け)が多い。
■製造番号の事例


マニュアル掲載のL#10002は試作機。










L#1014〜7952。


Star LiteはL#4105, 4173の2例確認。
■外箱、ケース、愛用者登録カード






■マニュアル



タイコール 35/3.5。ウェルミー(B,25,50,100,200)。シャッタースピード上部窓連動式。
■広告(1958年)



タイコール 35/3.5(3群4枚)。ニューウェルミー(B,25,50,100,200)。シャッタースピード上部窓連動式。
6,800円(ケース込)と最安値。
■Welmy Wideのその後
Welmy Wideは1958年の1年未満の製造、販売で台数も約8,000台と少なかったようです。






翌、1959年にはWelmy Wideをベースとした127フィルム(Vest版)使用の、Welmy 44が発売されます。
4x4cm 12枚撮り。当時米国で人気のスーパースライド版です。連動距離計内蔵。
ノブ式巻き上げの赤窓確認ですが、セルフコッキングで二重露出防止。




レンズはTerionon 50mm F3.5(3枚構成のTriplet)。L#10078〜10881を確認。
大成光機のレンズは、Taikor(3群4枚、Tessar型)、Terionon(3群3枚、Triplet型)と言う使い分けです。
シャッターはWelmy(B, 5〜300)。レンズ鏡筒にシャター(SP)と縛り値(F)の両方を表示。

距離目盛りは全てFeetで、∞,30,20,10,15(赤字),10,7,3.5。



赤窓を見てノブ式巻き上げ。巻き戻しは不要。価格は7,900円と安価。
20台調査結果、L#10078〜10881なので、僅か約1,000台製造。
余り売れなかったようで、国内広告と販売は1年未満(1959年)。
米国広告は今回確認できず。距離目盛りが全てFeetなので、米国向けを想定した筈ですが。。。
米国向けの予定が外れ、製造分を国内販売に回したのでしょうか?
■最後に
大成光機は廉価版のカメラを製造、販売していましたが、価格だけでは存続は難しかったようです。
米国ではKalimar銘、欧州ではAirequipt銘のOEM販売を展開していました。
1960年には小西六写真工業(後の、コニカ)が全株取得し、子会社化しています。
コスト下げ拡販図るもブーム去り