衆院選2021 総括 | 宮沢たかひと Powered by Ameba

この度の衆院選2021を私なりに総括します。

 

以下は、9月29日、自民党総裁選挙終了後、衆院選前にフェイスブックに挙げた私の衆院選予想です。

 

■■自民党総裁は岸田さんに決まりました。政策論と並列して政党ガバナンス改革を力説したのが勝因と思います。「政策 & ガバナンス改革」戦略は野党の議員さんたちにも進言しましたが、聞く耳を持ちませんでした。自民党が本気で政党ガバナンス改革をすれば、衆院選で自民党は再び勝つでしょう。■■

 

予想通りとなりました。
 

上記は主に立憲民主党に言いたかったことです。同党が支持を得られなかった一番の原因は共産党との連携であったと思いますが、2012年衆院選の民主党大敗以降の「変われない執行部」と「党内ガバナンス機能不全」も大きな原因です。立憲民主党への不安と不満が自民党を勝たせ、日本維新の会に票が流れた原因となりました。

 

また、岸田総理が自民党のガバナンスと人事の問題点を改善したいという意欲を見せたことを国民は見逃しませんでした。カネに絡む問題はくすぶっているものの、国民は戦後の自民党の実績と経験をある程度評価していますので、また東アジアの安全保障問題を立憲民主党や共産党に任せたいと考えている国民は多くないと思いますので、この度の自民党の勝利は必然です。

 

一方で、日本維新の会は議員数が約4倍になる大勝利でした。既に2019年の参院選において東京で2名の参議院議員が生まれ、関東でも知名度が上がり、評価も高くなってきています。吉村氏が副代表になってから、橋下氏が主張していた「維新らしさ」に更に磨きがかかり、旧態依然とした国会運営を改革してほしいという国民の気持ちが反映された選挙結果であると思います。私は石原慎太郎氏が共同代表を務めていた頃の日本維新の会のメンバーでしたが、その時に比べても「維新らしさ」が先鋭化され、党の理念と方向性に全く迷いが無いように見えます。

 

希望の党の流れをくむ国民民主党もこの度の衆院選で躍進しました。各議員の質を上げ、政党ガバナンスに磨きをかければ、良い保守政党になると思いますので、期待したいと思います。また、理念と政策では日本維新の会とあまり変わるところはないので、国会内で会派を組めば政治に良い緊張感が生まれるのではないでしょうか。

 

私は立憲民主党にも優れた議員がいることは知っていますが、2022年夏の参院選では執行部を刷新し、政党ガバナンスを激変させない限り、勝てないと思います。また、日本維新の会と国民民主党は大躍進のチャンスですので期待しています。さらに自民党には、岸田総理を中心に党内ガバナンスを改革しながら優れた政策を推し進め、強い日本を再興して頂きたいと思います。



●追記 (2021/11/26)


自民党が、本気で政党ガバナンス改革を始めようとしています。立憲民主党代表選挙の数日前に自民党の幹事長がガバナンスコードの議論を始めると宣言するのは、戦略的です。


立憲民主党はまたしても自民党に先を越されました。2012年衆院選以降民主党内ガバナンスの混乱を引き継ぐにもかかわらず、この度の党代表選候補者4人の演説を聞いていても、反省を口にするものの、党内ガバナンスを改革しようという強い意欲を感じませんし、政党改革のための具体案も聞かれません。


今からでも遅くないので、代表候補者には党内ガバナンス改革について熱く具体的に語っていただきたいものです。


(※私はどの政党のシンパでもありませんが、日本の政党ガバナンスの質を上げて頂きたく、党派にこだわらず投稿しています。)