経済的生産性と経済的節約性 | 宮沢たかひと Powered by Ameba

コロナ禍を機に、人類は経済的生産性を追い求めるだけでいいのだろうか?という問いを突き付けられています。

 

近い将来、人間の経済的生産性はAIに敵わなくなります。定年等で突然仕事を辞める、あるいは趣味を止めることをきっかけに認知症に突き進むのは、cognitive activation(認知機能活性化)が停止するためですが、仕事と趣味は同時にcognitive reserve (認知予備能)を維持するために役立っています。

 

高齢者が低い経済的生産性でも仕事を続け、趣味を豊かにすれば世の中に出回るおカネの量は自然に増えます。仕事の直接の結果として発生する経済的生産性とは別に、cognitive reserveを維持することが結果として認知症発症を減らし医療費を節約することになるという、言わば “経済的節約性” を政治家と官僚が理解すれば、自ずと今後の経済政策と医療政策の双方に対する考え方が変わってくると思います。