【トランプ大統領 誕生 !】 | 宮沢たかひと Powered by Ameba

アメリカ大統領選挙、トランプ氏に決まりました。

 

事前に予想宣言するほど自信はありませんでしたが、直感で、トランプ氏が勝利する気がしていました。日本人が考える以上に、アメリカ人の雇用情勢の悪化と格差に対する怒り、若者たちの教育費負担、それを放置した民主党オバマ大統領への不満、白人たちの民族的危機感などが強く、トランプ氏への投票行動につながったのでしょう。

 

トランプ氏の勝利宣言でのスピーチを聞いていると、思ったより冷静で、礼節と節度をわきまえ、表情も融和で、選挙戦最中と選挙終了後で態度と言動をうまく使い分けているように見え、巷で言われている以上に聡明な人なのではないかという印象を持ちました。ただ、今後の政策については未知数ですので、当然不安もあります。

 

ただ、政治経験と従軍経験が無いことは、それほど問題にはならないと思います。むしろ、共和党のベテラン政治家と官僚の協力を得ながら、ビジネスで得た経験を生かし、国民目線での政治判断ができるのではないでしょうか。

 

トランプ氏の経済政策は今後内向きで自国優先となり、TPPに反対し、日本を含む貿易相手国にとっては厳しい状況になることは覚悟しなければいけないでしょう。

 

安全保障政策も日本に対しては厳しい態度に出るでしょうから、トランプ氏が言うように、日本が独力で自衛できるような方向に持っていかなくてはなりません。東アジアの安全保障態勢についても、仕切り直しです。

 

アメリカ国内での過去および今後の不法移民に対しては厳しい対応をするでしょう。ただ、人工知能AIも雇用を奪う時代に入りますので、移民制限だけで問題は解決しないように思います。日本も、アメリカから多民族国家の歴史とあり様を学び、自国の移民政策を明確にする時期に来ています。

 

アメリカという超大国の歴史的かつ予想外の大統領選挙の結果を見ると、従来の資本主義の限界が見えてきます。「特権資本主義」と揶揄されていますが、企業の役員などの執行部の報酬と現場の労働者の報酬の格差がありすぎます。オーナー社長は株などから創業者として相応の収入があってもいいと思いますが、雇われ社長や雇われ役員の報酬が現場労働者に比較して高すぎます。経営戦略立案と運営は高度な知的作業ではありますが、労働者が製造しなければ企業は成立しませんから、企業内での役割が違うだけです。雇われ役員や経営コンサルタントの報酬は現場労働者の〇〇倍などと上限を設定し、過剰な内部留保に回すくらいなら労働者に還元してもいいのではないでしょうか。

 

さあ、これから人類の運命を決めるかもしれない歴史的「政治実験」が始まります。日本人は腹をくくり、政治に対して真剣にならざるを得ないでしょう。