完璧じゃない鏡 | みやこのこのみ

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ライター&ライフスタイルコーディネーター、前川みやこのブログです。
日々の生活の中で、心にピピッと響いたもの、こと、ひと、ことばなどを
つれづれなるままに書き綴ります。

みなさん、ってどういう基準で選びます?

 

例えば姿見だったら、

頭から足の先まで、全身がちゃんと映ること。

もちろん、歪んでたり割れてたりは言語道断!

くもっていても嫌だし、透明感がなくくすんでるのも嫌。

 

ファッションの店なんかだと、

ほんの少し縦長に映る、細見えの鏡なんかもあるが、

これはまあ、いいとするか。

 

ということで、鏡というのは

とにかく機能性が最も重視されるインテリア雑貨と言える。

 

しかし、最近ふと思った。

そんなに精密に映す必要って、ある?

 

フランスのインテリアブランド『lignr roset(リーン・ロゼ)

カタログを眺めてみると、

この機能性を無視した……というより

もはや、逆転の発想

「鏡は、正直にはっきり見えなくてもよし」

という考え方で生まれたような

と〜っても素晴らしい鏡が多いことに気づく。

 

例えば、こんなふうに。

 

『DEMI-TENTES』Marie C DORNER

 

これが鏡?

どう見ても、壁に飾ったオブジェなのだが、

確かに、丸い部分は鏡だ。

 

その丸い鏡の周りはというと

ブロンズ色に囲まれている……あ、でもここも鏡!

ちゃんと、向かい側の壁が映っている。

 

『DEMI-TENTES』とは、フランス語で半音のこと。

はっきりと映し出すだけでなく、

グレーとかブロンズの、

半音違う色調にだって映るんだよ、という意味かな?

 

街を歩いていて、ショーウインドウに映る自分を見るような、

夜の窓に映った自分にドキッとするような

そんな鏡も、ちょっといい気がする。

 

 

下の写真は、様々な色の鏡の組み合わせが美しい。

リビングなどの壁に鏡をかける場合、

映り込むものなどが気になって悩むことが多いが

これは鏡というより、壁を飾る作品なので

そんなことが、まったく気にならない。

 

それでも、ちゃんとメイクのチェックができるし、

シャツの首元の空き具合だって確認できる。

どこもかしこもくっきり!でなくていいんだ。

そう思うと、

なんだか空気が軽くなった気がしてきた。

 

 

『OMBRE』Busetti Garuti Redaelli

 

この鏡も、上のものと同じ発想。

三角形、あるいは台形のクリア、ブロンズ色、またはスモークガラスを

MDFの裏材に接着したミラーだ。

 

映ったものが、違った美しさを見せてくれる。

 

 

『BISCUIT』Michael Koenig

 

ビスケットというネーミングがいい。

まさに、ビスケットを重ねたような形の鏡だ。

 

こうやって、様々な大きさのミラーを組み合わせると

ただ1枚の大きな鏡がどーんとあることのつまらなさ

しみじみと感じてしまう。

 

映し出すことにこだわるのではなく

映し出すものにも、存在の美しさが必要だと

教えてくれているようだ。

 

こんな鏡に自分の姿を映すと

きっと元気になれるような気がする。

 

『WALL JEWELLERY』Jutta Werner

 

この階段の脇に、普通の鏡がかかっていたら、

この写真自体が、どんなにつまらないものだったことか。

 

鏡というより、

素晴らしいアートなのに、鏡にもなるのよ!

そんな風に説明したほうがわかりやすいだろう。

 

ウォール・ジュエリーも然り!

壁にかけられた宝石……

本当に、今すぐにでも欲しい!ラブラブ

 

 

 

 

 

 

 

 

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