【横浜 割烹 田中家】超老舗・悲願のお食事 実現す | ザ・外食記録 ~今日も閲覧ありがとう~

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いつしか食べ歩きがライフワークになってしまった今日この頃。
美味しかった店はもちろん、雰囲気の良かった店を紹介していきます。
2023年12月に外食記事 4000号を達成しました。
ちょこちょこ地域別索引も更新中。
現在、「いいね」返しが出来ません。

横浜の歴史のある店に待望の入店です。
創業は1863(文久3年)で、161年になります。
坂本龍馬の妻であるおりょうが仲居として働いていたそうで、集合写真が店に残っています。


1か月以上前から予約しておきました。
若女将が玄関で待っててくれました


玄関で三味線でのお出迎えのオプションもあるようです。
上着を預かってくれて、さらに雨を拭いてくれました。

▼2階への踊り場のところにギャラリーがあります


▼龍馬からおりょうへの手紙


▼勝海舟さんの紹介で、おりょうが働き始めたようです


▼歌川広重の「東海道五十三次」の神奈川宿にも登場するさくらやがここの前身
 もとはここは崖の上で、すぐ近くまで海でした
 アメリカ領事館だったところのお寺・本覚寺の土を横浜の埋め立てに使ったとのこと


常連客には、高杉晋作、伊藤博文、西郷隆盛、大山巌、乃木希典、夏目漱石、菊池寛など

▼日本囲碁界の第一人者・呉清源の対局戦も行われました
 その模様を記していたのが川端康成


▼よく見ると硬い扉・ここは別館


▼今はなき本館は平成5年まで宿としていたようです


▼いよいよ席=個室に案内されました
 掘りごたつ式
 床に電気カーペット設置


▼瓶ビール・エビス


▼前菜
 なまいのあおさ海苔
 山笠うどとたらのめ
 アンチョビ・マヨネーズ
 セロリとムル貝きんぴら
 うなぎのしんじょう
 つぼみ菜・薄衣上げ
 うるい・もろ味噌添え


▼日本酒:喜久泉x2
 常温
 若女将のおしゃく
 「田酒」と双璧をなす、青森の蔵の定番酒
 やや甘めでした




▼家紋の入った器
 厚揚げ、カラスミ、クコの実
 みぞれ仕立て
 出汁じるも美味しかった




▼鮮魚
 大間のマグロ:中とろ、赤身
 金魚草(食用花)
 横浜醤油→刺身に合う
 →大間:口の中でとろけました


▼焼き魚:太刀魚の塩焼き
 そら豆の甘酢煮
 →太刀魚ふわふわ、皮も美味かった


▼炊き込みご飯
 鶏肉と焼きネギ
 →いい香りに誘われました
 「お代わりあります」




▼京都の京桜の赤味噌の味噌汁
 かぶ
 白しば漬け


▼爪楊枝
 黒文字というクスノキ科の木材
 香気のある柔らかい口当たりの木


▼白いおしるこ
 白いんげんをこしてマスカルポーネ、クリームチーズをブレンド
 いちご、メロン、牛皮、金粉
 洋の物だったのでビックリ
 デザートの時にほうじ茶




トイレもとてもキレイでした

大女将が田中家の説明に来てくれました。
神奈川宿は「金港町」とも名が残るように栄えていて、料亭は1341軒あり、京都以上の花街だったそうです。
ここで生まれ育った大女将。
経営難や相続税の支払いで、田中家のまわりにあった料亭は次々にのれんを下ろし、跡地はマンションとなりました。
1992(平成4)年に帰国し、5代目として女将が田中家を継いだ時は、まさにそんな「料亭冬の時代」でした。
田中家にも相続税の件が発生し、一部でも移築、保存できないか横浜市にも掛け合ったけど、どうすることもできず、全盛期の半分にも満たない規模に縮小されてしまいました。
現在、神奈川料亭組合は58軒に激減。
「横浜の人はコンクリート好き」「横浜の人が来ない」「みなとみらいか、中華街にばっかり」と、店にとっての厳しい現状をお話ししてくれました。

会計:16338円
クレジットカードOK

▼家紋入りコースターをお土産にいただけました
 「丸に違い鷹の羽」
 調べましたが、半分下に隠れている家紋は家紋一覧から見つかりませんでした


これまで富裕層を満足させてきた料理とサービス。
一時期、夜はお客さんが減っていたが、戻って来たようで、満席の日もあるようです。
クレジットカードも使えるし、施設も料理も器も古いものだけでなく、新しいものを取り入れています。
決して「老舗」と言う名前にあぐらをかいているのではない店だと、来てみてわかりました。

夢のようなひと時でした。
また5年後に来たいねと話しながら歩き、すぐに横浜駅、現実に戻りました。


住所:横浜市神奈川区台町11-1


箱根・小田急 山のホテルの記事はこちら(2019年5月6日)
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http://ameblo.jp/miyacar/entry-12459157680.html

では、明日。