焼肉屋でのタンと違って、分厚く切った豪快さが特徴
辛口の日本酒で牛たんを食べるとまろやかになって美味しい
仙台では、居酒屋メニューとして親しまれてきた。
そんな牛たん屋から外食業界に革命を起こした男の物語。
東京のランチタイムは、ビジネスマンでこの日も行列
ねぎしの定食は1300円から、決して安くない。
自分へのご褒美として来るお客も。
並んででも食べたいメニュー、牛たん。
柔くて、肉厚。
1981年創業、東京・横浜に34店舗、どこも満席。
ねぎしの功績は、居酒屋メニューだった牛たんを、ランチの定食として大ヒットさせたことだ。
「しろたん」という人気メニュー
牛たん1本から34%しか取れない。
ジューシーで柔らかい。
定食には、テールスープに麦飯、味噌南蛮も欠かせない
ねぎしが初めて牛たんにとろろを組み合わせた。
しろたんセット 1530円。
とろろを組み合わせてヘルシーなセットにしたため、女性客も獲得した。
工場で従業員が手切りしている肉は1切れ35グラム。
ねぎしでは、社内で認定された焼き専門技術スタッフが担当している。
炭火を使って肉汁たっぷりで柔らかい絶妙の焼き加減に仕上げている
炭の温度と焼き時間が重要だそうだ。
ほんのりピンク色の中心部が、最高の食感の証。
牛たんで客の心をがっちり掴み、年商は右肩上がりで56億円、今も成長を続けている。
ねぎしは外食店の中でも驚異的と言える強さを誇っている。
錦糸町店を覗いてみると、並み居る競合店を抑えて大行列。
坪当たりの売上高は、月商約2000万円、飲食店で1位なのだ。
ねぎし本社は質素なビル。
店舗と違い、本社にはお金をかけない主義なんだそうだ。
社内は笑顔が耐えない、楽しそうな雰囲気。
社長室も狭い、イスと後ろの壁がくっつきそう。
ねぎしフードサービス社長・根岸栄治さん。
5月、横浜ジョイナス店がオープン。
![横浜ねぎし](https://stat.ameba.jp/user_images/20150615/20/miyacar/7d/5e/j/o0500037513338205573.jpg?caw=800)
1年に1店舗とは、人気店とは思えない出店ペースの遅さだ。
社長は「1店1店、質の高いいい店を作って
そして地域社会に役立っていくということ」
ねぎしの出店は、人材ありき。
「人の成長を待って店を出している」
「ねぎしで食事した人に、今日は良かったと思ってもらえるように満足の高い店を出す。人で始まって、人で終わる」
客のちょっとした変化も見逃さない、店員たち
ライバル店を寄せ付けないねぎしの人気は、牛たんだけでなく驚くほど親切な接客術にあった。
店のアンケートも、返信の数が多い。
名指しで褒められた店員を表彰している。
アンケートの内容は全店舗で共有されている
根岸社長「究極の企業戦略は親切です」
親切とは、相手を思う気持ち。
親切=気付き、目配り、気配り、心配り
ねぎしの仕事の目的は、お客様の喜びと満足を得る
村上龍の疑問
ハガキ・アンケートはマネをすれば、効果は出る?
社長「半年とか1年で従業員は変わる」
ねぎしには、他の外食チェーンには考えられないしくみがある
焼士認定試験。
審査するのは、ベテラン店長たち。
ねぎしには、現場発の制度がいっぱいある。
店長同士が全店舗の清潔度を評価するクリンネスコンテスト
他の外食店はトップダウンなのに対し、ねぎしの現場発のシステムはやる気が違う。
以前は売上重視の会社だった。
そこでは使われていたという感覚があった。
「自分たちで考え、自分たちで働く店」を作ることにした。
こだわり続けてきたのは、社員が我が事として働く仕組みづくり
ねぎしの店長たちが、年に一度銀行や取引先を招いて経営方針を説明する。
仕事をする集団でないと、従業員の喜びと満足につながらない。
給料アップだけではない
社長「給料や時給が高いから接客態度がいいかと言えば、そんなに良くならない」
文句が言えないように、プランから決めていく。
いい社員が集まり、定着率も高まる。
一番の問題点は時間がかかること
いい風土が人を育てる。
月に1度行っているのは、新宿クリーン作戦。
福島の会津地方に田植えの手伝い、お世話になっているコメ農家の手伝い。
店舗同士、アルバイトの融通もしている
アルバイトの22%が中国人スタッフ
懇親会も開き、中国語の社内報、彼らが楽しく働けるようにしている
店も国籍も超えたチームワークの高さ。
社長「いい人間関係やチーム力は店舗力につながる」
村上「見ていて、すがすがしい。人間を信じる経営は、勇気がいる」
社長「やはり任せると、自分で創意工夫をする」
「人を成長させることで会社が成長する」
とろろで使われるのは、大和芋。
それまでは高級料亭でしか使われなかった。
種1本から1本しかできない
大和芋は、恐ろしく効率の悪い作物。
そんな事情から、大和芋農家は絶体絶命の危機に瀕している
千葉県多古町では後継者不足。
ねぎしでは、2002年に大和芋の直接取引を開始した。
年間220トンの大和芋を使うねぎしにとって、今も続く後継者問題は深刻だ。
ねぎしが、多古町の大和芋のブランド力を高めて
減っていった生産者も徐々に回復させたい
多古町もエールに応えて、出荷量が減った年も、ねぎしへの量を確保してきた。
農家との強い信頼関係も、他に真似のできないねぎしの美味しさと強さを支えている。
★これまでランチには高かったため敬遠していた牛たん・ねぎしだが、
たまには自分たちへのご褒美として行ってみて、接客を味わってみたいものだ。
タイムリーなことに、横浜に新店舗が出来たこともある。
我がブログにおいても、高い接客を受けた時、もっともっと店をクローズアップしていきたい。
「牛たん ねぎし」訪問時の記事はこちら(2012年12月20日)
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http://ameblo.jp/miyacar/entry-11431502172.html