お手軽とはいかない会社設立 PartⅢ
会社を創ったことで費用負担が増えるという観点でいえば、まだあります。
自動車保険料や電話料金です。
自動車保険は個人契約から法人契約にすると保険料は増えます。
業務で使用することで使用頻度があがり、事故のリスクも高くなる
ためです。
NTTの電話料金も基本使用料が個人の住宅用で契約する場合と法人の
事務用で契約する場合と異なる料金体系になっていて法人の方が割高
になっています。
あと、絶対に無視できないのは、会計処理にかかる負担でしょう。
個人事業の場合は、財務諸表の作成も義務付けられていませんし、
記帳も簡易的なもので十分です。 結果、お金の管理も個人のお金と
事業のお金があいまいになり、いわゆるどんぶり勘定になりがちです。
したがって、税務署も控除額を10万円しか認めてくれないのでしょう。
一方、法人になるとそれは許されません。 個人のお金と会社のお金
の区別がしっかりとできてなくてはなりませんし、記帳も複式簿記で行う
のが普通です。 そして、各期末には決算を行い、損益計算書や貸借
対照表を作成し、決算から2ヶ月以内に法人税、地方税、消費税の確定
申告をしなければなりません。
法人の会計処理には厳密性が求められ、そのご褒美として65万円の
控除が認められています。
経営者に会計の知識が十分あったにせよ、そればかりに時間をかけ
られないでしょうから、会計記帳なら行政書士とか、税務申告なら
税理士さんにお願いすることをおすすめします。
そして、その分の負担は覚悟しておくべきでしょう。
生き残りを賭けた許可申請
きょうは、行政書士の業務の定番、建設業の許可申請手続きに県庁へ
いってきました。
建設業はもともと財政難で公共工事が削減されていたところへリーマン
ショックで、民間の設備投資も減少していてもっとも不況の業種と思って
ましたが、なんと役所は大変結構混んでて、変な活気もありました。
どうも、大手の元請けが、不況だから余計に下請業者を選別していて
建設業許可を取っていないと仕事を出してもらえないらしい。 だから
少ないパイからより多くとるために建設業の許可をとらざるをえないようだ。
まさに生き残りを賭けた許可申請なのである。
野田宜成先生のセミナーに行ってきました
きのうは経営コンサルタントの野田宜成先生のセミナーに行ってきました。
お題は『せっかくの不況なんだから!不況時代に明日から儲かる方法』
というものでした。
野田先生のパワフルさには圧倒されっぱなしでした。
野田先生いわく、人生が楽しくて楽しくてしょうがないとのこと。
それには、コツがあって、普通のものに楽しいエッセンスをちょっと
加えるだけで変わる、変えられるそうです。
また、うまくいき続ける会社の経営者の特徴は
・マメ ・記憶力がいい ・数値につよいそうです。
また、この不況にもかかわらず、儲けるためには
・時流をつかみ、のること
・あるかも(いままでありえないことでも変革期においては)と思うこと
・変わること(この不況は変革期、自ら時代に合わせて変わることが必要)
そして、時流をつかみ、のるための直観力を磨くには
・旅行 ・読書 ・人に会うこと
だそうです。
なるほどと思うことしきりです。
内容は盛りだくさんで、全部お伝えできないのが残念です。
起業をお考えの方々にもとても参考になる内容なので、機会があったら
聴講された方がいいと思います。
わたしたち士業もややもすると法律の勉強のしすぎで、自覚症状もない
まま狭い固定観念に縛られているので、たまに外部の強烈な刺激で
解きほぐす必要がありそうです。