製茶工場では、新茶の仕上げが連日行われています。
今日出来上がったのは、「おくゆたか」です。
お茶が持つ甘味と香りを楽しむことができる「おくゆたか」。
召し上がった後の余韻が深いお茶です。
今回、生産家さんのご厚意で、このお茶の摘採と
荒茶づくりに同行させていただきました。
このおくゆたかの茶畑があるのは、静岡市北部の本山地区。
山の急斜面にあるこの茶畑は、昼夜の寒暖差が大きく、
川霧が多く立ち込めます。
その霧が、適度に日光を遮る天然のカーテンの役目をしてくれるので、
茶葉に旨みをたっぷり含んだお茶に成長します。
他のお茶に比べ「中晩生」といって、少し遅れて芽が出てくるタイプの品種で、
摘採時期のストライクゾーンを見極めるのが極めて難しいお茶。
生産家さんがこまめに畑に出向き、
お茶と会話をしながらその時を待ちます。
今年は、摘採時期の天候や気温のバランスにも恵まれ、
とても良い状態で、おくゆたかを摘採することができました。
お茶を摘むとすぐに行うのは、荒茶工場で茶葉を蒸す作業です。
茶葉は蒸された後、揉む工程を繰り返し行い、形を整え、荒茶に製茶されます。
この荒茶を私達茶問屋が仕入れ、
仕上げ工場でお茶の仕上げを行います。
荒茶の同業者間取引は、「大海(だいかい)」という茶袋で行われます。
基本的にこの大海は30㎏。
荒茶を30㎏作るのには、生茶葉が約140~150㎏必要です。
生産家さんの一年をかけた茶園管理やお茶に懸ける想いを考えると、
単に30㎏という数字だけでは表せない重さをいつも感じて担いでいます。
仕上げ工場では、お茶の魅力を皆さんにお伝えするため、
あらゆる角度からそのお茶の持つポテンシャルを引き出す作業を行います。
こうして皆さんのお手元に届く「おくゆたか」ができあがりました。
今年の極めて狭いストライクゾーンを見極めて摘採した「おくゆたか」。
是非、口の中でゆっくり味わいながら、お楽しみください。


































