パン作りおいて水は全ての工程で重要な役割を持ち、ほかの素材に働きかけます。
水分を知る
水の役割
1.生地の温度を調整する。
生地の温度はパンの出来を大きく左右します。水の温度を調整することで、生地を発酵しやすい温度にすることができます。
2.グルテンを作る。
グルテン形成には水は欠かせません。また、状況を見ながら水分量を調整することで、生地の硬さを決めることができます。
3.イーストの働きを促す。
糖分を水に溶かすことによって、イーストの働きを促します。
4.でんぷんに吸収される。
水は焼成の際にでんぷんに働きかけ、膨張してパンをふっくらと仕上げます。
5.砂糖や塩などの溶剤となる。
砂糖や塩が水に溶けることで、ほかの材料に働きかけやすくします。
適切な水分量
生地に加える水分量によって、作業工程はもちろん、パンの仕上がりにも大きく差が生じます。その日の気温や湿度によって、微妙な見極めが必要と言えますので、水分量を間違えないよう注意しましょう。
水分の特徴
パン作りに使う水は基本的に水道水で問題はありません。水にこだわってミネラルウォーターを使っても構いませんが、アルカリイオン水は避けてください。アルカリ性や酸性が強い環境では、イーストの働きが鈍く発酵が進みにくくなるので、生地のふくらみ具合が悪くなることがあります。