インドネシアは人口の約9割が飲酒を禁じられているイスラム教徒のため、お酒の入手が難しいです。
ジャカルタなどの大都市でも、お酒を売っている店はほとんど無く、グーグルマップで探してやっと見つけられるといった感じでした。
インドネシアには3週間の滞在予定で、お酒の入手が難しいと思ったため、とりあえず日本からウィスキーを1本持って行きました。
それも数日でなくなりそうだったので、ジャカルタで酒屋を探して買いに行きました。
その酒屋は、外資系の企業がたくさん入っているビルの地下でひっそりと営業している感じの店でした。
ワインやウィスキー、ジンなどたくさんの種類の酒が置いてありましたが、ほとんどが輸入品で、関税が高いためか日本の2,3倍くらいの値段でした。
安い酒は無いか聞くと、バリ島で造っているウィスキーがあるよということで勧められました。
DRUMというウィスキーで、350mlで1,000円ちょっとと、少し高い気がしましたが、これが一番安いものだそうです。
とりあえず、日本から持って来たウィスキーが無くなった後は、このウィスキーをしばらく飲むことになりました。
若干甘みを感じるダークラムのような味で、癖が少なくて飲みやすいので気に入り、その後何本か購入しました。
ジャカルタの後、ボロブドゥールの街に3泊したのですが、ボロブドゥールではお酒を売っている店を見つけられませんでした。
高級ホテルではレストランやバーで飲めるようでしたが、わざわざそこまでして飲みたくはなかったので、ジャカルタで買っておいたDRUMをちびちび飲んでやり過ごしました。
その後行ったジョグジャカルタは、比較的大きな観光都市なので、酒屋や街中でビールが飲めるレストランがありました。
また、街の中にも数件酒屋があり、そこそこ品ぞろえも良かったです。
ただ、闇で営業しているような感じで、外からは何の商売をしているか分かりませんでした。
そして、最後に行ったバリ島はイスラム教徒の数が少なく、バリ・ヒンドゥーという独特な宗教を信仰していて、飲酒には寛容な場所でした。
観光地なので、街中にはバーやレストラン、カフェで普通にお酒が提供されていました。
また、酒屋もたくさんあり、コンビニでも半分くらいの店ではビールを置いてあって、お酒の入手は簡単でした。
ただ、ローカルのビールやウィスキーなどは割と安いのですが、輸入品の洋酒や焼酎などはかなり高かったです。
酒屋やコンビニで買うと、ビール小瓶180円、大瓶330円くらいから。
バリウィスキーが350mlで1,000円くらいからありました。
ただ、輸入品のウィスキーが750ml3,000円くらい、チャミスルが900円くらい、安めのワインが2,300円くらいと結構根が張ります。
僕は味が気に入っていたので、もっぱらバリウィスキーを飲んでいたのですが、バリ島に行った時にバリ産のジンやテキーラがあったので買ってみました。
ジンもテキーラも、350mlで1,000円ちょっとと、ウィスキーとほぼ同じ値段でした。
ジンは心なしか口当たりが甘いですが、良い香りで飲みやすかったです。
ホテルの部屋に氷が無いので、冷蔵庫の中に入れてキンキンに冷やして飲んでましたが、爽快で美味しかったです。
テキーラも甘めの感じがして、テキーラらしい苦みや渋みが無く、ちょっと微妙な味でした。
ビールはインドネシア国内にもいくつかメーカーがあり、国産のビールはそれほど高くはありませんでした。
一番人気があってどこでも置いていたのが、ビンタンという会社のビールです。
店で買うと小瓶で200円前後、お店で飲むと350円から450円くらいでした。
インドネシアで一番人気ということで、すっきりしてとても飲みやすい味でした。
ただ、原材料に米を使用しているのかどうか分かりませんが、僕は若干ぬか臭さを感じました。
ビンタン・クリスタルというプレミアムビールもあり、50円ほど値段が高めでした。
味はかなりクリアでドライな感じで、ホップの香りが良く飲みやすかったです。
バリ島では、シンガラジャというメーカーのビールもあり、ビンタンよりも1割ほど値段が安めでした。
独特のホップの香りがあり、エキゾチックな感じがして、僕はビンタンよりもこちらの方が好きでした。
アンカーという老舗のメーカーのビールもありました。
コンビニで買うと、500mlで400円ちょっとと若干高め。
こちらはちょっと苦めでしたが、日本のビールでいうとキリンラガーに近いような感じで、馴染みのある味でした。
バリ島のコンビニや酒屋には他にもたくさんのメーカーのビールが置いてあり、すべてを飲み比べることは出来ませんでした。
僕は日本ではよくワインを飲むのですが、インドネシアで売られている輸入ワインは関税が高いためか日本の2~3倍くらいする感じだったため、飲んでいませんでした。
しかし、バリ島で入ったレストランでバリ産のワインを置いているということで飲んでみました。
グラスで600円、ボトルで2,600円ほどと、インドネシアの物価にしては若干高めでした。
赤ワインのグラスを注文して飲んでみましたが、味はかなり微妙。
タイで飲むグラスワインは、高い店ではワインセラーに保管してあり、安い店でもパック入りのワインを冷蔵庫で冷やして出すので味にばらつきは無いのですが、ここの店のは常温(と言っても、インドネシアなのでかなりの高温)でした。
恐らく保管も常温でしてあったと思われ、劣化した感じの渋みの強い味でちょっといただけませんでした。
やはり、お酒も料理と一緒で、現地の人たちが一般的に好んで飲んでいるものが、その土地の気候や風土に合っていて良いのではないかと思いました。