妄想中です♪
☆閲覧注意☆
昨日、旅館に到着して部屋に入ってから一歩も出なかった俺と智
さくらが同じ旅館に泊まってるって聞いて会う確率なんてそんな高いわけじゃないだろうけど部屋から出るって選択肢が無くなった
そんな気持ちだったから部屋から出るってことがちょっと気持ち的に気合いを入れることになってる
「ふぅ」
一つ息を吐いていた
そんな俺に全員が気づいてくれる
智が俺の腰をぽんぽんと2回触れ前を歩く翔さんと相葉さんはチラリと振り向いた
「ニノちゃん、この別邸エリアは大丈夫だよ」
「うん」
「先に行って向こう側にいるか見てくる?」
「カズ」
「何?」
「カズは胸を張ってていいんだよ」
「…………うん。相葉さん、ありがと。大丈夫もし、もし、会っても平気。終わったことだし、今さくらが幸せだろうがそうじゃなかろうが俺には関係ない」
「そうだね。ニノの人生の一部かもしれないけど、今のニノに関わりあるか?って言われたら無いからね。ただの通りすがりだよ」
「うん」
偶然の出会いを運命と感じることは世の中にはあると思う
色んな偶然が人と人を惹き合わせたりもするだろうし
その偶然の出会いで人生が変わるくらいの運命もあるんだろう
でも、俺の人生が変わるくらいの出会いはさくらじゃないな
智がそうなんだろう
ほら、だって俺と智って運命度合い強くない?
俺と幼なじみなのに俺の記憶は無くて、仕事先の社長な智が俺を襲ってとか
運命度合い高すぎだよ
「ふふっ」
「えっ?何、ニノちゃん急に怖いけど」
「ごめん(笑)」
別邸エリアを抜けた先は昨日の到着時より少し賑やかだったこれから観光に向かう人が多いのかもしれない
配車アプリで呼んでたタクシーを見つけて乗り込む
今日は中心地をゆっくりまわるらしい
タクシーは相変わらずの真ん中なのももう慣れた
膝の上の俺の手に智の手が重なる
その手をゆっくりと握れば優しく握り返してくれた智
最初は戸惑ってた智とのこと
だけどずっとずっと俺にだけ向けられる愛情に根負けした感じはあったけど
俺を大切にしてくれてきた智
どんなに時間が経っても俺への愛情が全く減らないから一緒にい始めた頃と変わらない
相手に気を遣ってたのに一方通行だったあの時を思えば今は本当に幸せを感じる
智がよく言う『カズを世界一幸せにする』ってあの言葉
改めて世界一幸せにしてもらってるわ俺
智と繋いだ手をにぎにぎとすれば前に座る翔さんと話しながらにぎにぎと返してくれた