先々週のM１グランプリで、
「もしも、過去に戻れて１つだけやり直せるとしたら？」
というありきたりなネタが、
とても哲学的に描写されてました。
ボケ担当
「俺やったら、過去に戻ってポイントカード作るわ。
それだけが、やり直したい過去や。」
ツッコミ担当
「しょーもない事に使うなや。
俺やったら、学生の頃に戻って好きな子に告白するな。
当時の感覚で言えば、確実に付き合えてたはずやねん。」
ボケ担当
「そんなもん、戻ったって同じや。
確実に成功していたんなら、当時で、告白してたって。
確実じゃないから、告白しなかったんちゃうの？？」
「もしも過去に戻れる機会」があったとしても、
僕らは「何も変える事は出来ない」し、
「何も変わる訳が無い」というこの哲学的洞察が、
その漫才コンビのネタから、多くの茶の間に分かりやすく届いたんだろうなー。
後悔の全てが、そう。
「あの日、Bにしておけば良かった」
の全てが、そう。
あの日に戻ったとしても、Bにはしないだろう。
だってBにした方が良かったなら、
あの日でBを選んでいたはずだから。
そこに気づけたら。
あなたが、これまでに決断してきた全ての「選択」が、
実は、その瞬間・その瞬間において、
「絶対に揺るぎないモノ」だと分かるだろう。
選択していない方を選択する可能性なんて、あり得なかったのだから。
「あの日に、戻れたら」という後悔の全てが、
ただのマボロシである。
あの日のあなたは、あの選択以外は絶対にしない。
コトバを変えるなら、
あなたが今日より幸せになっていた可能性は無いし、
今日より不幸だった可能性も無い。
常に、最善の道を選んできたあなたなんだから、
世界で一番、「いまのあなた」が幸せだという事になる。
そこ以上も、そこ以下も存在しない「比するもの無き絶対的なイマ」を、
あなたは生きている。
↓M1を見ていて、このコンビのネタは途中までめっちゃ笑えてたんだけど、
こんなに鋭い洞察を出してきたもんで、
そこからは笑えなくなりました(笑)。
どんな後悔であれ、それはマボロシです。
あり得ません。
「あの日、Bにしておけば良かった」と言うけど、
あの日に戻ったとしても、Bにはしないだろう。
だってBにした方が良かったなら、あの日でBを選んでいたはずだから。
このブログの過去記事をあまり読んでなくて、
観察者効果や、「わたし」と「せかい」の関係が分からず、
「ん？」と思っちゃった人にも、ちゃんと説明しておくと。
自動車事故で子供を亡くした親が、
「戻れたなら、あの朝、子供を学校へは行かせない！」と後悔した。
祈り続けて、ついにタイムマシーンが登場。
それに乗って、１９８５年へ戻って。
当時の家の朝の食卓に居る我が子を抱きしめて。
隣りに立っている若いママに、
「これこれ、こう言う事情だから、今日は学校を休ませて！」と伝えて。
若いママは了解してくれて、自動車事故が防げて。
過去から、2018年に帰って来て。
さぁ、何が変わったの？？
あなたは【どこかの世界】の自動車事故を防いで、帰って来ただけ。
それは、【あなたの世界】じゃない。
戻ったら、おっさんに成長している息子が2018年に居ると？？
居たとしても、「1985年～2018年」の「共に過ごした思い出」がまったくない、
息子とおぼしきおっさんと、ハグすると？？
「あ、どうも、あなた（おっさん）に会うのは初めてだけど、
ちょっと、ハグしてもいい？」
「あなたと過ごした３０年間の記憶は無いし、ほぼ初対面だけど、
ちょっと、ハグしていい？」
と？？
いや、めちゃくちゃ他人かもよ。
だって「共に過ごした記憶」ないじゃん！
あんたが、タイムマシーンに乗って家を留守にしている間に、
ぐうぜん、お酒の不在配達で２Fまで上がってたクロネコヤマトの人かもよ？
だって。
何度も言うけど、「共に過ごした記憶」ないんでしょ？？
「いやでもSF映画とかで、よくあるじゃん。
過去を変えたら、一気に記憶もぜんぶ変わるみたいな。
過去を変えたら、「未来の私」の記憶も変わるのよ。」
じゃあ、過去に戻らないじゃん。
記憶が変わってんだから。
未来のその私は、「クロネコおっさんと３０年間暮らした私」なんだから、
過去にタイムマシーンで戻ろうとしないじゃん。
あなたはただ、【別世界】へ行って来ただけ。
それは【アメリカ】へ行って、家へ帰ってきたように。
【1985年】という世界へ行って、家へ帰って来ただけ。
アメリカには、ジェニファーという他人と、その娘が居たように。
【1985世界】にも、私と言う他人と、その娘が居ただけ。
それは「過去の私」に似ていたかもしれないけど、他人じゃん。
だって、「わたし」という現象が同じ場所に２つ発生することは原理的にありえない。
このブログでずーっと言っていることじゃん。
観察者である「わたし」と、その前に構築される「せかい」があるだけ。
それが量子論。
↓この本とか、ずっとその話ししかしてないじゃん長いページ数使って笑
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あなたが、もしも「過去の自分に戻れたら」と思っているのなら。
「過去の自分」にかんっぜんに戻れたとしても、
それは、「過去の自分」なんだから、
「過去の自分」とまったく同じ選択しかしません笑。
だから、過去が変わる事はありません。
そして、誰か別の他人である「私っぽい人」の居る【過去という世界】へ行って来たなら。
それは【アメリカ旅行】へ行って、他人を見て、帰って来ただけですので、
【この世界】は何も変わりません。
「あなた」が帰った後、【その世界】で親子は自動車事故を回避して生き続けるかもしれませんが、
それは、あなたではありません。「その親子」です。
だから、後悔の全てが。
原理的には、ただのマボロシです。
では、最後に今日の名文を。
「あの日、Bにしておけば良かった」の全てが。
あの日に戻ったとしても、Bにはしないだろう。
だってBにした方が良かったなら、
あの日でBを選んでいたはずなんだから。
ーさとうみつろう
色んな過去記事を読んだら、もっと複合的に理解できるんだろうけど、
探す時間なかったので、この過去記事だけでも、必読で⇒未来へ行ってきた「わたし」
↓今日は、下の二つのボタンを押す祭、
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