20XX年

 

地球に、新たな法律が施行された!!

 

 

「一番偉い人以外は、発言してはイケないぜ法」

 

 

それまでの地球には、明確なラインが無かった。

 

新入社員が何か意見を言おうとすると3年目の先輩に、

 

「若いお前に、何が分かる?」と言われた。

 

 

3年目になってやっと意見を言おうとすると係長に、

 

「若いお前に、何が分かる?」と言われた。

 

 

じゃあいったい、「いつ」になれば、意見を言っていいのか??

 

明確な「ライン」が無いためパニックに陥っていた地球人たちは、

 

公正なこの法律を施行した。

 

 

 

みつろう国連議長

「えーっと、今回の議題は、

 

地球温暖化問題について、話し合いたい・・・、と。

 

よし、じゃあ、スウェーデンに居る、スミス博士が今年98歳の学者だから、彼に聴きに行こう。」

 

 

 

国連偉い人だけヒアリング委員会のメンバーは、スウェーデンに向かった。

 

 

 

 

みつろう議長

「博士。地球の温暖化問題について、何か意見を言ってください。

 

ご存知の通り、法律が施行されて以降、一番偉い人以外は発言したら死刑になります

 

今回の地球温暖化問題については、

 

アメリカの60歳の研究者も、日本の70歳の学者も何も意見を言えないのです。

 

若い者が偉そうに、って言われちゃうから。」

 

 

 

 

スミス博士

「わしは、98歳じゃが、この問題では、102歳のチベットの僧侶の前では何も言えん。」

 

 

 

すぐにチベットに飛んだ、国連偉い人だけインタビュー委員会。

 

 

 

ミャン博士

「わしは102歳じゃが、ヒマラヤに118歳の仙人がおる。

 

彼より若いワシが、偉そうに言えることは何もない・・・。」

 

 

 

一番偉い人しか「意見」を言えないこの法律は、

 

いつのまにか、ご長寿訪問の様相を呈してきた。

 

 

 

 

ババジ博士

「こ、今年でぇ~、ぜぇーぜぇー。

 

118歳になるワシが言える、ぜぇーぜぇー、ことはぁーぜぇー、

 

123歳のインドの聖人の前では、なにもぉ~ぜぇーぜぇー・・・」

 

 

 

ついに見つけた、地球で一番「偉い」発言者!!!

 

なんと、インドの山奥に居たのだ!!!

 

123歳の、聖人!!

 

 

 

新入社員は、意見を言ってはダメ。

 

主任も、課長の前では偉そうに意見したらダメ!

 

その課長も、部長の前では何も言ったらだめ!

 

この永遠に続くかと思われたゲームの、最終到着地点!!

 

 

 

意見を言っても誰にも文句を言われない、最頂点に辿りついたのだ!!

 

 

 

 

みつろう議長

「つ、ついに見つけました。ここまで、ほんとに長かった。

 

もう旅の途中で、地球の温暖化とか、どうでも良いくらい暑くなりましたよ・・・。

 

さぁ、聖者、アヌ博士。

 

この地球上では、今は、あなたしか意見が言えないのです!!

 

地球温暖化問題、どうしましょうか?

 

思いっきり、偉そうに言っちゃってください!!」

 

 

 

 

アヌ博士(123歳)

「ぜぇ~、ぜぇ~、

 

は、は・・、は、ハギョピ・・・。

 

(ガクッ)。」

 

 

 

 

みつろう議長

「お、おい、死んじゃったぞ!!

 

 

でも、最後に意見を言っていたな。

 

 

ハギョピ。

 

 

きっとこれが、地球温暖化を解決する、何らかのヒントなんだ!!

 

一番偉そうにしてもOKな人の発言なんだから、間違いない!!

 

よし、この「ハギョピ」が何を意味しているかについて、誰かに意見を求めよう!!

 

 

もちろん、法律があるから、若い奴が偉そうに意見を言ったらダメだぞ!!

 

 

えーっと、最年長のアヌ博士が死んだから、

 

今、地球上で発言できるのはただ一人・・・、

 

おい、ヒマラヤに戻るぞみんな!!!

 

 

 

 

 

みつろう議長

「ババジ博士。

 

「ハジョビ」とは、いったい何でしょうか?」

 

 

 

 

 

ババジ博士

「ぜぇー、ぜぇー、

 

ジョムッ。

 

(ガクッ)。」

 

 

 

みつろう議長

「おい、「ハジョビ」のヒントは、「ジョムッ」らしい!!

 

 

よし、「ハジョビ」における「ジョムッ」の関係性について、

 

ミャンマーに意見を聴きに行こう!!」

 

 

 

 

こうして、「若いのが偉そうなこと言うなよ」を、

 

公正に法律で裁くようになった地球では、何も決まらなくなってしまったとさ。

 

チャンチャン。

 

 

 

 

 

 

 

もしも、今、あなたが。

 

「未熟な私なんかが、このことについて意見を言うなんて早すぎる・・・」

 

と思っているなら、それは大間違いである。

 

学んでいる途中の、

 

未熟であるがゆえの、あなただからこそ、

 

気づけた意見が、あるはずだ。

 

 

 

「そんなことはない、私はもっと勉強しないと、

 

何も言う権利は無い」

 

 

とか、あなたがまだ言おうものなら、

 

僕から、一言だけ言っておこう。

 

 

 

 

「ハギョピ・ジョムッ!!」

 

 

 

 

 

あなたは、今すぐ意見を言うべきです。

 

あなたの価値は、「何も知らない事」にあるのだから。

 

(→昨日の記事の、続きでした→)

 

 

 

 

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↓分かっている人と、分からない人。

 

どっちが偉いなんて、無いよね。

 

どっちの方が「貴重」というのも無い。

 

「分からない人」にしか、分からないことがあるのだから。

 

「分かる」がゆえに、分からないこともあるんだから。

 

どっちも、平等に貴重です。

 

こうして宇宙は、「分からない人」と「分かっている人」の議論を楽しんでいます。

 

 

確かこの記事は、新入社員へのアドバイスとして昨日から始まったのですが、

 

アドバイスは、ただ一つだけです。

 

「若いのが、偉そうに」と先輩に言われたら、

 

こう言ってやりましょう。

 

「ジョムッ!!」

 

 

なんか、強力な、呪文のようだし。

 

唱えられた相手が、蒸発しそう。

 

 

今日もこの宇宙で、未熟な僕たちの価値は、絶大です。

 

 

 

↓今日は、下の二つのボタンを押す祭、

 

「ジョムッ!!↓ポチ↓↓ポチ↓

 

  

 

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