偶然は一度だけ。二度目からは気を付けよう | 最近の古いモノは!

最近の古いモノは!

「最近の若い者は…」とよく言われますが、
そう言う「古い者」はそんなに立派だったのでしょうか?このブログでは過去の新聞記事等をベースに、「古い者」の昔を検証してみます。
「最近の…」と言われたら、「あなたの時代はもっと悪かった」と言ってやりましょう。



1960年代の事件







偶然の再会!


偶然!

こういうことってありますよね。



学校に遅れそうになっている女子高生。
急いで走っていると、曲がり角で衝突。


「痛いっ!」

そう思いながら、顔をあげると、
そこにはイケメンの男子高校生が。


カッコイイ!



そう思う刹那、男子高校生は悪態をつく。

「どこ見て走ってんだ?」


売り言葉に買い言葉で、女子高生も反撃する。

「あなたが

よそ見していたからでしょ」



そうこうするうちに、遅刻だと気づき、
一緒に走りだす2人。


その後、教室に行った女子高生は、
先程の男子が転校生だと知る。


そして自分のクラスに転入することに…。

なおかつ自分の隣の席



さらに先生が追い打ちをかける。

「彼は教科書が無いから、

 見せてやれ」



そうしていがみ合った2人は、
机を寄せ合って、同じ教科書を覗くこととなる。




次第に興奮状態が治まると…

心臓がドキドキ




こういうことって

ありますよね。







多分、ほとんどの人に経験があるでしょう。



しかし…このような経験は…


なにも女子高生だけに

あるものではない。


20代の女性でもあるのだ。




19666月7日の新聞に以下の記事が載った。

ーーーーーーーーーーーーー
ホステス 執念の二ヵ月
ーーーーーーーーーーーーー



執念の二ヵ月?どういうことか?



東京都板橋署は無職の(24)
強盗の容疑で逮捕した。


調べによると、は4月1日午前2時ごろ
ホステスさん(26)の部屋に忍び込み、
ナイフを突きつけて、現金1万2千円を奪った。

しかし犯人は捕まらなかった。

 

 




その2か月後、偶然があった。


6月4日、Sさんが勤めているキャバレーに、
Yが訪れたのだ。


「あの時の男だ!」


気が付いたSさんは同僚のUさん(24)
Oさん(19)に見張りを頼み、110番した。


勤めていたキャバレーに来店するとは、
何という偶然だ。
 

 

 




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
被害者  えっあいつ…!
 

被害者  もしかして犯人?
 

被害者  間違いない
 

被害者  あの顔を忘れるのもですか。
 

被害者  二ヵ月前私の家に押し入った
 

被害者  犯人に間違いない
 

被害者  私の1万2千円を盗んだ
 

被害者  犯人よ!
 

被害者  あの日は4月1日
 

被害者  つまりエイプリルフール
 

被害者  この話を同僚にしたら
 

被害者  嘘だと思われたわ
 

被害者  エイプリルフールは昨日よ…って。
 

被害者  笑われたわよ
 

被害者  でも、本当よ
 

被害者  被害に遭ったによ
 

被害者  事実、その後に警察が来て
 

被害者  被害状況を確認したら、
 

被害者  さすがにみんな信じていた
 

被害者  そして私に謝っていた
 

被害者  疑ってゴメンって、
 

被害者  まあ謝る必要はないけど
 

被害者  少しは協力してもらわないと
 

被害者  じゃあ警察に連絡するから
 

被害者  ちょっと見張っていてもらおう
 

被害者  Uちゃん、Oちゃん
 

被害者  あの男よ!
 

被害者  見張っていてね。
 

同 僚  ガッテンだ!
 

被害者  ………………………!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 




このようなやり取りは全くなかったが、

2人に見張っていてもらって、警察に連絡した。








2度目の偶然!


しかし不穏な空気を察したは、
周りを警戒しだした。

Sさんを覚えていたということは、
Sさんを覚えているということ。

水商売の女性は客の顔を覚えるのが得意だが、
犯罪者も相手の顔をよく覚えている。


そして店の雰囲気に危険を感じた
その場から逃亡した。


Sさんたちは取り逃がしたのだ。


この犯人はSさんと出会ったことに、

さぞかし心臓がドキドキしただろう(笑)。






しかしその日後、さらなる偶然があった。


見張りをしたUさんOさん
帰宅のため電車に乗ったところ、


なんと同じ車内にを見つけた。


何という偶然


今度は2人とも顔を覚えている。
何と言っても見張りをしたのだから。

 



しかしは短時間なので
顔を覚えていない。





今度こそ逃がすものかと、Uさんが尾行、
そしてOさんは次の駅で降りて110番した。


そしては逮捕された。

 

 

 



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
同僚  うんっ?


同僚  あの男!
 

同僚  Sさんが言っていた奴じゃない?
 

同僚  そうよ、間違いない。
 

同僚  3日前の客よ
 

同僚  あいつは強盗
 

同僚  Sさんが被害に遭ったって
 

同僚  その日はエイプリルフールだから
 

同僚  てっきり嘘だと思ったの
 

同僚  Sさんはよく冗談を言うから
 

同僚  今回もそうだと。
 

同僚  でも、そうじゃなかった
 

同僚  強盗は事実だった。
 

同僚  後日警察が店に来て
 

同僚  Sさんに話を聞いていたから
 

同僚  それで申し訳なくなって
 

同僚  Sさんに謝ったわ。
 

同僚  そしてあの日
 

同僚  あいつが店に来たの
 

同僚  偶然ってあるものね
 

同僚  そこで名誉挽回のため
 

同僚  見張りをしたの
 

同僚  Sさんが警察に連絡している最中に
 

同僚  逃げないようにね
 

同僚  でもあいつは気配を感じて、
 

同僚  素早く逃げたの
 

同僚  2つ目の失態をして
 

同僚  Sさんに申し訳ない。
 

同僚  今度こそ汚名返上よ。
 

同僚  私が尾行するから
 

同僚  Oちゃんは警察に連絡して
 

同僚  早く!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 

 

 




と…いうことのようだ。



強盗犯は
2つの偶然で捕まった。




二か月後に偶然、被害者の店に入ったこと、

そして三日後に、同僚と同じ電車に乗ったこと。


この偶然は神の配材か?




女子高生は男子高校生と偶然にぶつかって
いがみ合いながらもが芽生えた。



ホステスは偶然、犯人が店に来て、
なおかつ同僚と同じ電車に乗り、

そして逮捕された。



一度目の偶然は恋の予感だが、
二度目に偶然は破滅への道か。



偶然も多ければいい

というものではないな。




そう言えば、こいつがSさん宅に強盗に入ったのも
偶然と言えば偶然だな。



つまりこいつが逮捕されたのは
三度目の偶然か?



一度目の偶然だけで止めておくべきだったな。




偶然は一度だけ。
二度目以降はになる。




この犯人の人生訓だな(笑)!