今朝も40℃まで発熱した娘。
クリスマス前最後の幼稚園は当然お休み。息子の幼稚園のお迎えも、お友達ママのご厚意に甘えてお願いして我が家まで連れて来て頂いた程だったので、一年越しで楽しみにしていた「くるみ割り人形」も当然キャンセルという状況で、完全に諦めていました。
・・・が、当の本人は「行く!」の一点張り。
解熱剤でお熱が下がっている間は気分が良いこともあり、行ける、と言い切るのです。娘の様子を見ている限り、解熱剤でお熱が下がっている間に外出する分には、タクシーで往復して外気に極力当てないようにすれば、むしろ精神的には娘にとってはプラスかも?と思わされる程。ドクターの往診結果を待って最終結論を出すことにしました。今回、娘は40℃を超える高熱に加え、咳がひどく、乾いた感じで、珍しく食欲も落ち、顔色が非常に悪いので、肺炎かも知れないという一抹の不安を抱えつつ・・・。
ドクターの往診の結果は、グレーゾーン。
肺の音そのものは悪くないが、良くない咳をしている、との診断。悪化した際にすぐ飲ませられるようにと抗生物質の処方箋も出され、引き続きお電話でドクターと連絡を取りつつ、抗生物質を始めるか否かを決めることになりました。とても「今夜外出させてもよろしいでしょうか?」と聞ける状況ではないことは確か。あとは、親の責任と判断でどうするか、ということに。
「こんな状態で外へ連れ出すなんて、論外!」という気持ちと、「もう二度とないであろうこの機会を楽しみに指折り数えて心待ちにしていた娘の気持ち、お友達の気持ち、行かせてあげたいし一緒に行きたい!」という気持ちとの葛藤が1時間以上続きました。
途中、主人に電話で相談したり、日本の母に(日本時間の深夜にも関わらず・・・)電話して相談してみたり、一緒に行く予定にしていたお友達のママとも話したり。誰と話しても、結論を出すのは結局主人と私しかいないのですが、話すことで自分の気持ちと頭の中を整理でき、少し冷静にもなって考えられたような気がします。
結局、出掛ける間際まで娘の様子を見て、解熱剤でお熱が下がり、落ち着いているようであれば行く、見ていてとても出かけられる状態でなければやめる、という結論で落ち着きました。
お友達ママの「私だったら、どうせ熱が下がって家で起きてテレビを見たり遊んだりしているのなら、同じよ!私だったら行かせちゃうかも。」という言葉も背中を後押ししてくれました。咳をしているので、お友達ファミリーにうつしてしまうことも心配だったのですが、彼らもこの冬は家族で風邪をリレーしていて、いつも誰かが咳をしていたり鼻を出していたりするから、そこは全く心配しなくていい、と言ってくれたことも大きかったです。
夕方、出かけるべき時間の2時間前にお薬を飲ませた辺りから、急に娘がシャキシャキ動きだし、着替えの準備をしたり、持って行くバッグを用意したり、、、私にも早く出掛ける支度をして、と急かしたり。それまでずっと横たわっていたのは、どうやら「行きたいなら今日はお出掛けするまで一日おとなしく寝てなさい。」という私の一言を守っていたからのようでした。(ここでもまた、娘のそこまで行きたかった気持ちを再認識。)
解熱剤を飲ませても、平熱と言うには高すぎる38℃ありましたが、41℃近いお熱から3℃下がっている娘にとっては、とても気分が良いようで、最後は娘のこの「行く!」という強い意志と気力に、私も連れて行く決心をして身支度を終え、主人にもシュターツオーパーで待っていてくれるよう電話をし、タクシーを呼び、出かけました。息子とお留守番をして下さったベビーシッターさんが、「行きたいって本人がこれだけ言ってる時は、行くことできっと精神的にもプラスに働くから、病気も良くなりますよ!楽しんで来て下さい。」とおっしゃって下さったことも、私の中の最後の迷いを拭っ切ってくれました。
到着したのは開演5分前。
小部屋になっているLoge席で、私たちの到着を待っていてくれたお友達とママ(お友達パパも結局インフルエンザで来られなくなってしまったのでした・・・)。娘の体調を気遣って優しく手をとってくれるお友達と、娘と私のことを力いっぱい抱きしめて一緒に観られることを喜んでくれたお友達ママの温かさに、涙がこぼれそうになりました。
2日間幼稚園をお休みしていた後の感動の再会(?)の興奮冷めやらぬ中、すぐに開演となり、子供たちは休憩時間を挟んで最後までトータル2時間、本当によく集中して舞台を見つめていました。
娘は、去年のクリスマスに私の両親が観に行った公演をテレビで見て以来、その録画を何度も何度も繰り返し見ては覚える程だったので、それを実際に見られる喜びで、最後まで身を乗り出して身じろぎもせずに、お友達も、初めてのStaatsoperでの鑑賞とは思えないほど、お利口に静かに座っていて、そんな小さな可愛いカップルの後ろ姿を、私たち大人は後ろから微笑ましく見ていました。
娘がテレビで何度も見ていたお陰で、主人と私もしっかり全ての展開を把握できており、テレビで観るのとはまた違う、舞台と演奏を楽しむことができました。L君親子と共に、ウィーンでの素敵なクリスマスの思い出ができ、娘の体調不良を押しても実現させた強い意志に感謝です。
体調が悪化することは覚悟の上で出掛けましたが、なるべくこじらせずにクリスマスまでには元気になってくれることを祈りつつ。。。

























