もう10年以上前のことだが、年末にフェリーに乗って鹿児島までいき、九州一周したことがあった。
深夜大阪南港からフェリーに乗って、翌朝、鹿児島の志布志というところに着いた。
ぼくはその日佐多岬をドライブして、西鹿児島のビジネスホテルに泊まったのだ。
夜、鹿児島の天文館という盛り場で酒を飲み、ひとり、トボトボと繁華街を歩いた。南国かと思っていた鹿児島だったが、冬の風が冷たくて、耳が痛く、手がヒリヒリとした。
天文館わりと賑わっていた。そんな夜の街に当時は、よく路上でギターを弾いてる人がいた。ストリートミュージシャンのまわりに数名の人だかり。
ぼくがふと足を止めると、その若そうなミュージシャンがよく通る声で、静々ともの哀しい歌を歌いだした。
なぜか涙が出た。
涙も鼻水も止まらなくなった。
ぼくは人だかりから離れて、嗚咽しながら泣いた。
ずっと誰の何ていう歌なのか分からなかったが、ネットのおかげで数年前に分かった。
それをまた忘れてしまったが、鼻歌アプリまた分かった。
そしてまた嗚咽しながら泣いた。
歌っている歌手は大嫌いなのだけど