(☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆)×10,000=-100,000 でも足りない

2006年 63min.

ネタバレ もうしときますわ

敬称 一部女性はアリ

 

 

 監督 三池崇史

 製作総指揮 ミック・ギャリス、スティーヴ・ブラウン、モリス・バーガー ほか

 製作 井上文雄 ほか

 脚本 天願大介

 音楽 コージー・エンドウ・Jr.

 

 女郎:工藤夕貴

 クリストファー:ビリー・ドラゴ

 小桃:美知枝

 内儀:根岸季衣

 その他:岩井志麻子

 その他:江口のりこ

 その他:マギー

 その他:木下ほうか

 

 

 まずはじめに。

 

 えと今回のこのレビューなんですけれども、わたし怒りに震えてます。それでそうとう怒気を含んだ言い回しになってますが、すべてこれはわたしの個人的意見だと思ってご了承ください。映画を愛するものとして本作はいたるところに容認できない部分があるものですから、こうなっております。意見には個人差があります。ご理解のほどお願いいたします。

 

 で。

 

 えーと、2006年に、世界のホラー映画監督13人を集めて「マスターズ・オブ・ホラー」ってシリーズができまして、

 

 そのうちの一作品だそうですよ。テレビシリーズ、です。なんならオープニング、「デーモン・ナイト」とかそんな感じですからね。

 

 で、日本代表の三池崇史が監督した本作はなんか一番グロい作品とか言われて、母国アメリカで放映中止になったらしく。そんなすごいのか、なんてわたしそれ聞いたときは若干色めき立ったものでしたけれど、とはいえ三池崇史ですからね。期待してその期待通りになったことは一回もないですから、過度の期待はしないほうが身のためと思い直した次第ですよ。たぶん彼のことだから、グロ映像ばっかりに力入れて話は二の次、みたいになってんじゃないか、ってそう思ったわけです。

 

 えー、で、そんな思いを胸に秘めて観始めたわけですけれども、の数でおわかりでしょうが、最低でした。なにせの数ではなくって、☆の数、ですからね。

 

 ちなみに邦題は「恐-1グランプリ」なんてなってましたけど、相変わらずクソみたいな邦題だわ、とそこはDVD借りる前から嘆息していたのは間違いないですけどね。

 

 この邦題、ほんとこれちゃんと会議して決めたんですかね。はたまた担当者の個人的意見なんでしょうか。この邦題決めたとき、おおこりゃいい邦題になったわ、とか悦に入ってたんでしょうか。頭腐ってんじゃないか、ってわたしは思います。まあいずれにしてもこんなことをするようなヤツは、地上波でエンディングをカットするクソ野郎と同様、映画の仕事には一切かかわってほしくないと、わたしは心から思いますよ。

 

↑今回こちらがサブタイトルです。

 

 え、じゃあ邦題サブタイトルの「ぼっけえ、きょうてえ」てのはどっから来たん、てなりますけれども、これは原作の題名だそうで、それはそれでナットクではあります。

 

 でもわたし、納得できたのはそれだけでした。もういきなりですよ、

 

↑古い時代の日本の話、ってのはすぐわかりますけれども、なんかね、みんな英語しゃべってんですよ。

 

 いや、なんでやねん、てなりますよね。アメリカ資本だから、だそうなんですけどね、そこは三池よ、意地でも日本語にしろよ、ともうのっけからわたし頭にきました。なにに忖度しとんねん、と。まがりなりにも日本代表で選ばれとんちゃうんかい、ということです。なんかみんな英語ぺらっぺらやし。「スター・ウォーズ」で全宇宙の公用語が英語になってるとかそういうこととはわけがちがうんですよ。アホか、てわたし言いました。

 

↑工藤夕貴、だそうです。言われないとわかんないですね。

 

↑ゆいいつアメリカ人としてこちらのお方、ビリー・ドラゴが出ておられますが、

 

↑なんか演技が大げさすぎなんですよ……。

 

 「アンタッチャブル」で殺し屋の役やってましたけど、あのときはほとんどセリフありませんでしたよね。わたし本作の彼を見て、セリフなくってよかったんやなあ、と思ってしまいました。

 

 ここらへんでとりあえず15分経ちました。全編の4分の1が過ぎたというところですけれども、雰囲気はあるもののなんも怖くないです。ていうか、このまま進んでいってこれ怖くなるんか、とギモンを投げかけることとなりました。

 

↑今はなき木下ほうかも出てます。

 

↑瞬殺です。

 

↑根岸季衣さん。

 

↑江口のりこさん。(左)

 

 マギーも出てましたし、いろいろいろんな方が出演はされとりますね。江口さんきわどかったり、根岸さんお歯黒塗ってトンデモなことやってましたけど、フツーだったらそういうところで驚いたりもするのですけれども、内容が内容だけにそういったのは二の次になってしまってます。なんか役者のムダ遣いという感じがして仕方ありません。

 

↑岩井志麻子さん。

 

 わたしこの方、ぜんぜん存じ上げないのですけれども、小説家の方なんですかね。狂気ではありましたけど、作りすぎてて現実味がなく、ふ~ん、て感じでした。まあ違う意味で怖かったですけどね。

 

↑SMファンにはたまらないのでしょうね。

 

 要するにですねこれ、まったくホラー映画ではなく、SM映画だ、ということなのでしょう。たぶん岩井志麻子の志麻は、志摩紫光の「志摩」をもじったものなのだと思う次第です。

 

 えと、内容はですね、ビリー・ドラゴはその昔に女郎屋で小桃ちゃんという女郎と出会いましてね、すっかりホレこんでしまって次に来たらアメリカに連れて帰って一緒に住もうと決めていたらしいのですが、小桃ちゃんは度重なるSMプレイに耐え切れず自殺した、とそういうことになってます。まあ実際は工藤夕貴が殺したんだということらしいですけれども。

 

 でもってまたその工藤夕貴が小桃ちゃんを殺した、という理由がもうめちゃくちゃでしてね。たぶん常人には理解不能なことでしょう。原作があるそうなんですけどね、頭がおかしいヤツが書いてるとしかわたしには思えません。

 

 て、よく見たら原作、岩井志麻子じゃないですか。もう「さん」つける気もなくなりました。いやそもそも三池よ、なんでせっかく「マスターズ・オブ・ホラー」に選んでもらったのにこんな原作を選んだんか、って話じゃないですか。

 

 やっぱりねえ、これだからわたし三池崇史の映画はおもんないし好きじゃないんですよ。感覚が真逆なんだと思うわけです。

 

 ということでわたし、ここらへん、だいたい開始45分ごろにはすっかり眠くなっとりました。

 

↑ここはレズフィストプレイの真っ最中ですね。

 

 いや、もうね、わたしそんなん観たいんちゃうんですよ。ええかげんにせえ、という感じになってますね。ナメてんのか、て。

 

↑そしたらまたこんなクソガキどもまで英語でしゃべってやがるし。

 

 いちいち全部が鼻についてきました。この時代の日本のガキが英語ぺらっぺらなんですよ。あり得ないじゃないですか。ハラ立ってハラ立って、リモコン投げつけたい衝動にかられました。しませんけど。

 

↑木下ほうかは木下ほうかで。

 

 ここは過去の回想シーンですけどすっかりDVやってますよ。私生活と仕事が混同しているかのようですね。

 

 で、ここでもう地に落ちますが、

 

↑木下ほうか、自分の娘、すなわち工藤夕貴をレイプ、と。

 

 (筆者注:写真は工藤夕貴ではないです。工藤夕貴の幼少期のころの子役さんです)

 

 まあ、ほうか的になんかの暗示かと思ったりもしますが、それはそれとしてもうむちゃくちゃですね。ひとつ言えるのは、ホラーちゃうやん、ということでしょうか。まったく救いようがありません。

 

↑とうとう工藤夕貴の頭から手が生えてきましたよ。

 

↑グロ版ミギーか、て。

 

 これ、工藤夕貴のお姉ちゃんなんだそうで。じつは工藤夕貴の両親(父は木下ほうかですよ)は実の兄妹で、だから生まれてきた子供は双子だけど奇形脳腫なんですってさ。

 

 倫理観もモラルもなにもないです。

 

 最後はおかげでビリー・ドラゴが狂って工藤夕貴を撃ち殺して投獄されて終わり、でしたけど、サイアクな映画です。駄作とかそういうことではないです。とにかくサイテー、サイアクです。キチ○ガイが考えたとしかわたしには思えません。クズ中のクズが作ったクソ中のクソです。これのなにがホラーか。これのなにが映画として楽しめるのか。こんな小説を読んでなにがいいのか。なんでこんなものを世に送り出す必要があるのか。もうほんと、この世から抹殺してもらいたいですね。

 

 アメリカも上映中止にしたのはめずらしくいい決断だったと思いますよ。ホラー映画という冠をつけてればなにやってもいいってわけじゃないんですよ。

 

日本でも、映倫の審査規格外になったそうで、わたしそれを聞いてなんかホッとしました。

 

 製作総指揮のミック・ギャリス、三池なんか呼んで大失敗したと思ってんじゃないでしょうかね。

 

 ラストもなんかムダに長くって時間調整失敗したんちゃうかとも思ってしまいますし、もうなにしろこれ、日本の恥、だとわたしは思います。なんの価値もない、だれの心も救われない、エンターテインメントとはかけ離れたゴミだと思いますね。

 

 

今日の一言

「いや、脇はアカンやろ、毛細血管のいっぱいつまってるとこ脇、は」

 

 

レビューさくいん

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