はてさて、これもまあ「いまさら」感が満載なんですが...。
初めに断っておきますが、わたしはいわゆる「スター・ウォーズマニア」ではありません。一部熱狂的な人たちがいて、コスプレしたりとかグッズを揃えたりとか、そういうことではないです。
もちろん、そういう方々を揶揄するわけでもないですし、いろいろな楽しみ方があっていいなと思ってますが、わたしは単に映画ファンなので、ハリウッドの歴史を変えたこのSF作品に敬意を表しながら、普通に映画として楽しんでます。
ので、やっぱり「スター・ウォーズ」といえば初期三部作、1977年「スター・ウォーズ」、1980年「帝国の逆襲」、1983年「ジェダイの復讐」なんです。もちろん三作目は「復讐」です。間違っても「ジェダイの帰還」ではありませんね。🤣
なんて言ってますが、わたしがこの三部作を初めて観たのは中学2年の時、すなわち「帝国の逆襲」です。1966年生まれですから一作目の時は小学5年生なので、それもいたしかたないかと思います。なにしろ“STAR WARS”という題名も、英語を知らないわけですから、なんかこんな形だったよねとか6年生の先輩たちと言いながら、図形としてとらえてましたからね。そんな時代だったわけですね。
ではなぜ「帝国の逆襲」を観に行ったのか、ですが、それにはちゃんと理由があります。
当時わたしはボーイスカウトに属していて、近所ではない友達がたくさんいました。で、その中でもとりわけ仲が良かった友達の家に、1978年、6年生の夏休みに遊びに行った時に、一緒に「スーパーマン」を観に行ったんです。で、それが子供ながらにめちゃめちゃおもしろかった。そこで2年後に、今度はその友達がわたしの家に遊びに来た時に、じゃあまた映画を、となって、話題満載だった「帝国の逆襲」を観に行った、とまあそういうわけです。
でもですね、この映画、2作目から観てはまーったく意味がわかりませんでした。😅
笑えるほど意味不明。
高校2年になって、付きあってた彼女と観に行った「ジェダイの復讐」も、やっぱりなんもわかりませんでしたわ。
で、大学生になって年間400本もの映画を観るようになって、ようやく一作目を観て、それでとうとう話がつながったとまあそういうわけで、そう考えるとこの三部作は、三部作であって三部作にあらず、三作そろって初めて一本の「スター・ウォーズ」という映画になるのだな、ということがわかったのでした。😅
たしかにこれ、壮大な運命の物語、ですからね。ダース・ヴェイダーとルーク・スカイウォーカーの関係とか、ルークとレイア姫の関係とか、ルークとオビ=ワン・ケノービとの出会い、ハン・ソロとの出会い、ハンとジャバ・ザ・ハットとのやりとりなんてみんなこれ、ハリウッド史上最高に強固な運命で紐付けられてますから。シリーズずっと出続けている、C-3POとR2-D2が、いわゆる狂言回し的な役割になっているというのがそれを如実に物語ってます。
だから、やっぱりその後に出てくる「エピソード1」から「エピソード3」、同じく「エピソード7」から「エピソード9」は別もの、という認識になります。だって、オビ=ワン・ケノービのアレック・ギネスがユアン・マクレガーって言われたり、アナキン・スカイウォーカーのセバスチャン・ショウがヘイデン・クリステンセンて言われたりしたらもう誰が誰なのやらさっぱりわからなくなっちまいます。オビ=ワンがユアン・マクレガーって、そもそも横にいるリーアム・ニーソンの方がオビ=ワンぽいじゃないですか。🤣🤣
↑このアナキン・スカイウォーカーが、
↓いまの「ジェダイの帰還」では、ラストで
↑一番左の人になっちゃってるんですよ。
別人やん、て。
わたしが持ってる昔のVHSビデオの「ジェダイの復讐」では、もちろんヘイデン・クリステンセンではなくセバスチャン・ショウさんですから、もう二度とそれが観られないかと思うと、セバスチャン・ショウさんがもう亡くなっていることを思うと、寂しい気がするのはわたしだけではないのではないでしょうか。
だからわたしの中ではこの「スター・ウォーズ」は三部作で完結してるんです。
昨年、意を決して一気にエピソード1からエピソード9まで観ましたが、よけい何が何やらわからなくなってしまったのでした。😭
さてそこでこの三部作ですが、とはいえやっぱり6年間の開きは大きかったようで、登場人物たちの劣化が激しく、壮大な運命の物語を描くのは簡単ではないなと思わせるとともに、だからこそ製作者陣の執念も感じることができ、いろんな意味でスゴイ映画です。
もともと製作のジョージ・ルーカスが黒澤明の映画が大好きで、自分もチャンバラ映画を撮りたいと製作したのがこの映画なわけですが、さすがのハリウッドとでも言いますか、ふんだんに金を使ってエンターテインメントに尽くして、とってもスマートに作り上げてます。
その脚本力と映像技術は、世界の映画史に変革をもたらしたと、明らかに言えるもので、これからも未来永劫語り継がれていくのでしょうね。
当時の特撮は、マットペインティングと言われる、いわゆる実写と絵の合成で成り立っているもので、今のCGのことを考えるとかなり見劣りはしますが、そこはそれ、当時では世界最高技術だったわけですし、それがあったからこそCGがあるのだと思うと、尊敬しかありません。さすが時代の寵児、ジョージ・ルーカス、というところでしょう。
同じく、ハリウッド映画史上にその名をとどろかすスティーヴン・スピルバーグはルーカスの親友で、一作目を観た後におれに監督させてくれとルーカスに直訴したところ、君にはもっと面白い映画を用意しているからと言われて、スピルバーグは「スター・ウォーズ」ではなく「レイダース 失われた聖櫃」をはじめとするインディ・ジョーンズシリーズを撮るわけですが、スピルバーグの撮った「スター・ウォーズ」も観てみたいというのは、贅沢な話なんでしょうかね。☺️
ただですね、そうはいっても手放しで賞賛を贈ることはできないのもまた事実でして...。
まず、ジェダイの騎士の象徴であるフォースなのですが、まあドラえもんの道具のように「なんでもあり」なのは仕方ないですが、最後の「ジェダイの復讐」で皇帝が使ったそれは、明らかにフォースを逸脱していたのではないかと...。ただその力はフォースほど威力はなかったようで、ルークをちょっと弱らす程度のもので、けっきょく最後は、父性に目覚めたダース・ヴェイダーにポイってされてしまったのは、わたしちょっと失笑でしたよ。😅
↑いやこれ、フォースじゃねえだろ、的な。🤣
そして、これがわたしの一番の苦言なのですが、
三部作最後の集大成ともいうべき「ジェダイの復讐」で出てきたイウォークという薄汚い毛皮の獣たちが、せっかくの運命の物語に水を差すというかなんというか...。荘厳な趣でラストを飾るはずが、なんかお笑い路線に入ってしまって、それまでの重い雰囲気を一気に軽々しくしてしまい、薄ーい映画になってしまったんです。
もちろんこれはわたしが勝手に感じたことであって、そうじゃない、彼らのおかげで映画に重みが増した、という意見があるならそれはそれでいいと思います。感じ方は人それぞれ、そこには正解も不正解もないわけですからね。ただわたしはやっぱりあいつらは受け入れられない、ということです。意見には個人差があります、てやつです。😝
そもそもアメリカ人の美意識はわれわれ日本人のそれとは、はるかにかけ離れてますからね。
キャベツ畑人形なんて、わたしからみたら不気味でキモいしかないですが、彼らにはかわいい赤ちゃんのお人形さんということになるわけですから、意見が合わないのは当たり前ですね。🤣
↑全然かわいくないです...。なんなら、汚ねぇ。😅
日本人と欧米人の意識の差というのは、これ以外にもたくさんあって、ルークがいつまでたっても「できないできない」ばかり言って観ているこっちがイライラしたり、C-3POがとことん融通がきかなかったり、なんかだなあ、と思うところはありますね。
だから、なかなかこの映画に賛否両論がうずまいているのでは、と思うわけです。
ところで、わたしが感じた面白い事実があります。
この三部作、観てない人はとことん観ないんですよ。どれだけ「いい映画だ」て言われてても、なんか敬遠してしまいます。実はわたしがそうだったんです。一作目を観るに至るまで、そうとうな紆余曲折がありました。でもね、いざ観たらこれ、すっかりハマるほど面白い、と。
イヤがってたわたしの妹たちに、まあ観てみなよと言って観せたら、「ジェダイの復讐」でのルークとレイアの件りでとうとう「スター・ウォーズ、おもしろーい!」って感動してましたし。
けっこうこれ、あるあるみたいですので、まだ観てない方いらっしゃったら、観てみてもいいかもですね。わたしは保証はしませんけど。🤣🤣
まあ、なんだかんだ言って、こうやって定期的に三部作を観ているわたしも、じつはマニアなのかも、ですね。
映画はなにはともあれ、おもしろけりゃいいじゃん、そういうことなんだと思います。
↑このルーク・スカイウォーカーが...。↓
6年経つとすっかりおじさんです。
これでもまだ、「僕にはムリだ」とか言ってますから、イタイ子なんかもしれないです。
↑この二人は特に...。↓
劣化が激しいかなあ。
あ、いや、劣化というと語弊がありますね。年季が入った、てことでしょうか。特にハリソン・フォードはすっかり大俳優の風格です。「帝国の逆襲」から「ジェダイの復讐」の間に「レイダース 失われた聖櫃」と「ブレードランナー」に出てますからね。14年後に「エアフォース・ワン」で大統領の役をやった時は感慨深いものがありました。「アメリカン・グラフィティ」で彼を見出したルーカスは、やっぱりスゴイんですね。
↑このお方も、「ジェダイの復讐」では衰えましたねぇ。😅
↑この方は変わってませんが...。🤣🤣🤣
特筆すべきは、↓
故フランキー堺さんと
↑故長門裕之さんでしょうか。
さすが名優ですね。😆
今観ると、そこかしこで時代を感じますが、逆にそれがまた映画のいいところでもあります。
もし観られる機会があったら、いろんなことを受け入れながら、たまに舌打ちでもしてラクに観てみてください。
映画は、テレビの前で寝そべって、ポテチでもかじりながら、時にはへらへら笑いながら、また時には感動で涙して、ラク〜な気持ちで観る、それが醍醐味ですからね。
楽しみましょう!
今日の一言
「R2-D2が通るところって、なんかやけに平だなあ...。」