★★★★★★★★★★
2019年 123min.
ネタバレ 重要なところもしっかりと。
敬称略
監督 ジェイク・カスダン
製作総指揮 デイヴィッド・ハウスホルター ほか
製作 ドウェイン・ジョンソン、ジェイク・カスダン ほか
脚本 ジェイク・カスダン、ジェフ・ピンクナー ほか
音楽 ヘンリー・ジャックマン
ブレイブストーン博士:ドウェイン・ジョンソン
オベロン教授:ジャック・ブラック
フィンバー:ケヴィン・ハート
ルビー・ランドハウス:カレン・ギラン
シープレーン:ニック・ジョナス
ミン・フリートフット:オークワフィナ
ユルゲン:ロリー・マッキャン
ナイジェル:リス・ダービー
スペンサー:アレックス・ウルフ
べサニー:マディソン・アイズマン
フリッジ:サーダリウス・ブレイン
マーサ:モーガン・ターナー
アレックス:コリン・ハンクス
マイロ:ダニー・グローヴァー
エディ:ダニー・デヴィート
ノラ:ビビ・ニューワース
完璧におもしろかった「ジュマンジ」、そして腑に落ちない点があってちょっと評価が落ちた(わたしの中で、ですよ)「ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル」に続いて、一応シリーズ3作目の本作です。前作の更新の時に「次観たいかと言われれば、やっぱり観たい」と書いたとおり、やっぱり観たいなと思って観ました。ただ、ちょっと日を置いて前作のことを思い出したとき、どうにもウザかったこととか腑に落ちないことはまったく覚えてませんでね、とにかくおもしろかったという印象しかなかったので、じつはとってもワクワクして観始めたという出だしです。なんか始まる前からワクワクする映画って久しぶりなんちゃう、と思っていたことも事実でありましたのです。
さて。
登場人物は前作から踏襲されてますから、不安感は無いですね。そもそもウザかったガキどもも、高校生活を終えて大学生になってればクソガキ感はないのでしょうし、逆に前作の経験を踏まえてどう成長したのかが楽しみになってきます。
↑べサニー。険が取れてやさしい美少女になってますね。
↑マーサ。鼻ピアスがこの子の変貌をもの語ってますよ。
↑フリッジ。まさにアメリカのスポーツ系大学生、という感じです。ユニヴァーシティではなくカレッジ、的な。
↑そして主人公のスペンサー。
さあ、スペンサーだけほかのみんなとは対照的に明らかにクラくって、おっ、とするとどうなる、という興味は沸きますよね。
そして今回は、彼らに加えてお二人、とっても魅力的なキャスティングがされてまして、
↑一人目はこの方、ダニー・デヴィート。
いやあ老けましたねえ。わたしのイメージだと、背が低いのを武器にちょこまかちょこまか動いて、身体だけでなく口も動かして共演者を翻弄するコメディアン。もう75歳ですかあ。でも、
↑身体を張ったギャグは健在ですよ。
↑そして二人目がこちら、ダニー・グローヴァー。
「リーサル・ウェポン」のマータフ刑事。「プレデター2」ではあのプレデターと真っ向勝負されとりましたね。73歳にしてはちょっと、の感は否めませんが、そういう役作りなのでしょう、きっと。
ダブル・ダニーは本作では旧友で、一緒にレストランを経営していた、ということらしいです。
えと、とりあえずどうやらスペンサーとマーサは別れてしまっているようですかね。前作で「ジュマンジ」から帰ってきた時は自信満々でしたけど、それから大学生になって1年経って、遠距離恋愛もあって、元の弱かったスペンサーに戻ってしまった、ということでしょうか。よくある話ですが、気持ちはわかります。最初はあれほどウザかったけれど、一作を通して頑張った姿を目の当たりにし(頑張ったのはドウェイン・ジョンソンでしたけど)、こちらも彼を応援してますから、もう一度あのときの自信満々の自分を取り戻すべく「ジュマンジ」に戻りたいと思ったのなら、「よっしゃガンバレ」、とはなります。
↑そこでこれが出てくる、と。
なんか持ってたみたいですね、スペンサー。捨てたはずでしたけど、あとから拾いに行ったのでしょうか。けっこう早い段階で弱気の虫が顔をもたげたのかもしれません。お約束どおりスペンサーは「ジュマンジ」の世界に入ってしまいますよ
で、スペンサーの友だちが、スペンサーが「ジュマンジ」の世界に戻ってしまったのを知って助けに行く、という流れはまったく悪くないですね。観ているこっちも、「おう、行ってこい!」となりますよ。
↑で、入ります。
まあ、無理やり感もありましたけどね、でもみんな入ります。ところがここからがこの映画のおもろいとこなんです。
↑お帰りなさい、マーサ、です。
なんて思ってたらですね、いやいやなんとキャラが前作と変わってんじゃねえか、となるんですよ。もうね、なんでそんなこと考えたんかって思いますけど、とにかく役柄がシャッフルされて、脳内混乱がおこりますね。
一応、整理しときますよ。
↑今言ったように、マーサは
↑こちらの方で変わらないのですが、
もうね、ここからが厄介なんですけど、
↑前回スペンサーだった彼は、
↑こちらのペンギンさんで
↑前回フリッジだった動物学者は
↑マータフ刑事、
↑オベロン教授は前回べサニーだったのに今回は
↑こやつ(フリッジ)だそうです。
いやあ、こんがらかりますけどね、めちゃめちゃおもろいですよ。これ撮影してて監督とか「ジュマンジ」世界での役者さんたちとか混乱せんかったんですかね。
ただこれ、やっぱり役者魂、いうんですかね、「ジュマンジ」世界での役者さんたちが、現実世界のキャラにちゃんと合わせてるってのがスゴイとは思いましたね。特に動物学者役のケヴィン・ハートはもうスタンディングで拍手したいほどダニー・グローヴァーでした。ちなみにオベロン教授役の人は本名をジャック・ブラックと言われます。めっちゃカッコいい名前ですけど、モグリの医者ではないですね。わたし笑ってしまいました。
↑で、最初にライフを削られるのはやっぱりこの方なんですね。
↑秒殺でした。
前作よりもギャグに磨きがかかってますよ。とっても楽しそうに撮影したのがよくわかります。
↑忘れちゃならない案内役、ナイジェルも出てきてくれました。
そういえば、ゲームが終わって現実世界に帰るには、この人と握手をしないといけないんでしたね。なるほど、なキャスティングです。
↑今回の敵役、ユルゲン(ロリー・マッキャン)です。
ヴァン・ペルトは出てこないのですね。まあ前作ではやられたことになってますから仕方ないのでしょうが、でもやっぱりそうなると、相変わらずゲームの内容が変わっているのが腑に落ちませんけどね。まあただこれ自体がそもそも理解不能な世界の話なんですから、そこはそれで突っ込むところでもないんでしょうね。前作の時はそこで★を減らしたんですけれども、前作の続編となればもうそれは不問にしなければならないのだと思います。わたしも映画を通して成長したのでしょうか。
ああ、ちなみに敵役って言っても、どうせ殺されキャラですから、観ていてもそれほどの怖さは感じられませんでした。前作のヴァン・ペルト氏も同じくで、ロビン・ウィリアムズのときの敵役とはちょっと違いましたね。
で、ここでハタと気づかされます。
↑あ、べサニーは残ってるんや、て。
でもまたこれが重要なファクターなんですよ。純粋に、ああなるほどな、すげえなあ、となるわけです。
↑次にライフが減るのはこちらの方ですね。
まあそうでしょう。で、
↑ダチョウにつつかれて爆発しました。
わたしここで前作同様「うーわっ」て言ってしまいましたよ。
↑この方は前よりさらにパワーアップしてヒドいキャラになってます。
冒険ゲームなのになんでこんなキャラが、って自分で言ってましたけど、確かに、です。
↑アレックス(コリン・ハンクス)も再登場。
ということはシープレーンも出てくるんやな、とそれだけでまたワクワクします。現実世界に取り残されたべサニーは、みんなを救出するためにこの人に助けを求めるのですね。いちいちつながってて、わたし涙を禁じ得ませんでした。あ、そうそう、わたし前回触れませんでしたけど、もちろんこの方はトム・ハンクスの息子さんです。でもトム・ハンクスいうよりはデンジャラスのノッチに似てますけどね。
そして、
↑こちらがスペンサーだそうです。
ミン・フリートフット役のオークワフィナ。
もうね、脳がマヒしますね。でもってこのオークワフィナさんがまたいい味だすんですよ、これが。女芸人みたいな。最近で言うとわたし日本のドラマ「あなたの番です」で中国人(?)の役をやった金澤美穂さんを思い出しました。金澤さんもすっかりコメディアンだと思ってたんですけど、じつはちゃんとした役者さんで、「ブラックポストマン」ではイヤなヤツを好演しとりますね。「ハヤブサ消防団」にもチョイ役で出てました。これからイチオシの女優さんです。て、あ、カンケーないですね。すみません。
↑でもね、いい役者といったらこの方はほんとにスゴイと思いますよ。
前作の時の更新でも言いましたけど、元プロレスラーですよ。プロレス同様、回を追うごとにパワーアップしてますね。コメディ要素も備わってますし、頭が下がります。
でもって映画はまったく休ませてくれません。
↑これまた二人、入れ替わるんですよ。
すげえおもろい、って声に出して言っちゃいましたからね。まあここのシーンではすぐまた元にもどりましたけど。
↑よっぽどこの方に女役をやらせたいようですね。
そしてお待ちかね、
↑シープレーン再登場です。
よし、べサニーよくやった、なんて思ってましたら、
↑後ろのお馬さんがべサニーでした。
ま、たしかにキレイなお馬さんではありますが。
でもね、ギャグだけでは終わらないのが本作のすごいところなんですよ。
↑ドウェイン・ジョンソンとケヴィン・ハート。
すなわち、ダニー・デヴィートとダニー・グローヴァーのダブル・ダニーなわけです。ここの二人の会話のシーンはなんか別の映画のようでした。年老いた旧友の友情と行く先を描いた感動作、みたいな。
いや、その話は映画的には全然フツーなんですよ。よく聞いたらほんともうすっかり聞き古されたよくある話。でもね、このノンストップのギャグありアドベンチャー映画で一瞬こんなとこ見せられたら、そらしんみりと感動しますって。なんならわたし、ドウェイン・ジョンソンとケヴィン・ハートじゃなくって、ダニー・デヴィートとダニー・グローヴァーが見えてましたからね。もうなんかほんと、いい映画やなあ、ってなりました。役者もスタッフもみんな素晴らしい、って。
↑入れ替わりの泉、らしいです。
まあちょっとラストに向けて都合よすぎるかな、って一瞬思いましたけど、よく考えたらこれゲームの中でしたからね、都合よくなきゃいかんのですよ。いろいろ考えとるんやねえ、と感嘆です。エンターテインメント再び!なわけです。
で、みんな前作のキャラに戻りました。なんかいい感じです。こちらもやっぱりホッとするわけですよ。でもまだ1時間20分。映画は2時間ですからあと40分も残ってます。これで終わるはずはないな、と、じゃあ次に何が起こるんや、と、前のめりになりますよ。そしたらやっぱり外しませんね、ダブル・ダニーがとらわれました。で、残りのみんなで助けに行く、とそういう流れです。ワクワクが止まりませんよ。ちなみにダブル・ダニーは、デヴィートがオークワさんで、グローヴァーがお馬さんです。このグローヴァーがお馬さんてのは、さきほどの二人の会話をしっかりと反映させているので、やっぱり脚本力スゴいんです。
あ、そういえば、
↑キスはちゃんとできるようになっとられました。
そういうシーンを入れるタイミングも絶妙なわけです。
↑そしたらお馬さん、ただのお馬さんではありませんでした。
わたし、「おおおーっ!」て声が出ましたね。
↑そして大団円。
これにてみんなで「ジュマンジ」を唱えてゲーム終了、とあいなりました。
まあまあこれ、とにかく感動しました。話の内容、配役の絶妙さ、役者さんたちの演技、脚本力そして演出。どれをとっても非の打ちどころがありません。前作をはるかにしのぐエンターテインメント、観てよかったあ、とは観了後のわたしのセリフです。
↑この子のこの笑顔、サイコーです!
今日の一言
「洪水を治めるためにタマを捧げる、て、そらキツイわ」