夜のピクニック | 流れ星が消えないうちに 忘れられない、忘れられない。

流れ星が消えないうちに 忘れられない、忘れられない。

あの笑顔を。一緒に過ごした時間の輝きを。そして流れ星にかけた願いを――。

 その気配を感じたのか、彼は何気なく後ろを振り向く。
 そして、貴子を見つけると、「ああクローバー☆」と言った。
 彼の目に浮かんでいたのは、驚きでも嫌悪でも緊張でもなく、安堵だった。
 ようやくここに辿り着いた。やっとこの時が来たクレープその目がそう言っていた。
 貴子は、それと同じものが自分の目にも浮かんでいることを知っていた。
 怯えでも卑下でも媚でもなく、ついにこの時が来たという、やれやれ長かったという安堵なのだ。
「足、大丈夫はてな?さっきから変な歩き方してるよ下がり
 貴子は融の足を見た。
「正直、ヤバイと思うあせすげえ痛いさげさげ
 融は膝をさすり、素直に答えた。
「だからさ、気が紛れる話をしてくれないかなルン太多
「そうだね↑
 二人は、どちらからともなく並んで歩き出した。
 前方で、大声で喋り続ける六人が見えるが、随分離れていた。
「じゃあ、あたしが歩行祭で、密かに賭けてたことがあったって話は?
「いいねはーとしゃん
 道は集落を抜け、再び川べりに出た。
 そして、川の向こうには、高台に大きな市街地が見えてきていたふぅあの中に、彼らの母校が、彼らの終点が待っているのだ。
                                つづく