しかしながら賞賛も批判も「シン・ゴジラ」のときほどの熱量がないようには感じます。
昭和50年代ウルトラシリーズの映画よく上映されてました。
多くはテレビシリーズの編集版でしたが、大画面で観られるのが嬉しくてよく連れてってもらいました。
さぞウルトラ兄弟が大活躍するだろうと期待し観に行きました。
その期待は大外れでした。
舞台はタイです。
主人公の少年が仏像を盗んだ盗賊団を発見。
「なんてことをするんだ。返せ!」
と追いかけます。
盗賊団は容赦なく発砲し、その少年を射殺…。
早々に凄惨なシーン…
一気に気分が沈みました。
子どもには刺激が強すぎる描写。
私の「3大子どものころ見た映画のトラウマシーン」は、
「野性の証明」のオープニングテーマ直後の集落事件シーン、
「八つ墓村」のどうかしちゃった山崎努、
そしてこの「ウルトラ6兄弟vs怪獣軍団」の少年凶弾に倒れるのシーンです。
少年はウルトラの母の手により甦ることに。
新たなウルトラ兄弟として、
ではなく、
ハヌマーンに。
真ん中が少年が甦った姿ハヌマーンです。
ハヌマーンはインドの神猿だそうです。
仏教の国タイで人気のあるキャラクターだそうです。
孫悟空の原型とも言われています。
ハヌマーンの最初の仕事は前述の盗賊団の成敗。
巨大なハヌマーンは盗賊団を追いかけ追い込み、
「仏様を大切にしないやつは許さん」
とか何とか叫びながら殺めてしまう。
まじすか。
恐過ぎです。
ウルトラシリーズというより罰当たりな愚か者が痛い目にあう「大魔神」のテイストです。
あまりにも凄惨なリベンジにドン引き。
このあと怪獣が多数出現しハヌマーンとウルトラ6兄弟が共闘して倒し終了。
共闘というかウルトラ6兄弟はハヌマーンの太刀持ち露払いでしたね。
「ウルトラ兄弟」と銘打っているわりには完全な引き立て役。
まあハヌマーンも便宜上この作品ではウルトラ兄弟の一員なのかもしれませんけど。
そもそもなぜ怪獣が現れて暴れてたのか、
知りません。
今見たらたいしたことないのかもしれませんが、ハヌマーンとウルトラ6兄弟の怪獣への攻撃がすごくエグいんですよ。
ウルトラ兄弟が数人がかりで怪獣宇宙人を倒すシーンテレビ・シリーズでいくつもありましたけど、それとは異なり、
「とにかくやっちまえ。とことんやって倒せばいいんだよ」
とでも言い出しそうなエグさ。リンチのようでした。
見た後「これは違う」と子ども心にモヤモヤが残りました。
私と同世代で観た方結構います。
「ハヌマーンとウルトラ兄弟の映画最高だったな!」
と純粋に絶賛する人に一人もあったことありません。
一周回って「トンデモ映画」として面白がる友人はいましたが。
数年後テレビで放送されたことありました。
そのときも「これはやっぱ違うな」と初見のときと感想同じでした。
この作品VHSでソフト化されており、いい大人になってから借りてきて友人数人で酒飲みながら見たことあります。
「トンデモ映画」としてみんなでゲラゲラ笑いながら見ました。
権利関係でタイ側の会社と色々もめて今日本ではソフト化されていないみたいです。
「トンデモ作品」ではあるものの、歴史の一部ではあるので権利関係きっちりした上でソフト化したほうが良いと思います。
まあ改めて見ても
「これは違うな」
と思うでしょうねきっと。
タイ関連、仮面ライダーもあるんだよな~。
仮面ライダーX主題歌のタイ語版。
動画コメントに「一般車両にガンガン抜かれてる」と書かれてて爆笑。
5人ライダーの並走を迷惑そうに抜いていく一般車、コクがあります。