映画「野性の証明」です。
高倉健主演、佐藤純彌監督、1978年公開の角川作品です。
オープニングテーマ「野性の序曲」。
なんと勇猛な曲でしょう。
格好いい曲です。
私はこの曲をプロレスラー、ボクサー、格闘技の誰かが使わないかなと常々考えています。
誰か使ったことあるのかな?
ホーンセクションとストリングスが全力でぶつかり合う。
このダイナミズム、入場曲にぴったりだと思うんですよね。
映画の詳しいストーリーは割愛しますが、
元自衛隊特殊工作員の高倉健と薬師丸ひろ子と岩手の刑事夏八木勲は囚われの身になります。
自衛隊演習地の真ん中にある小屋に監禁される。
捕らえた勢力は自衛隊の演習に紛れて三人を殺してしまおうという魂胆。
しかし、健さんが監視役の原田大二郎を成敗し脱出を試みる。
今や敵となった健さんの古巣自衛隊特殊工作隊のヘリが小屋の上空を旋回、三人の命を奪おうと接近してくる。
夏八木「あれが本隊か」
高倉「ヘリが2機ということは22名だ。
俺たちが助かる方法は3つしかないと思う」
無線の声(隊長の松方弘樹)『こちらM2、AW応答せよ』
(無線の電源を切って)
高倉「この演習は3日間続くはずだ。
その間中どこかにじっと隠れてるか、
演習地の外に逃げ出すか、
あるいはあの22名を倒すかだ」
ここで「パーパパパパーン」とテーマ「野性の序曲」が鳴り響く。
健さんが覚悟を決めたときダイナミックに大野雄二サウンドがシンクロ、
このシーンがたまらなく好きです。
「野性の証明」を象徴する名曲「戦士の休息」。
文句なしに名曲ですね。
町田義人のヴォーカルとギターソロが哀愁を誘います。
ストリングスがバックでしっとりと彩っているのも大野雄二サウンドらしい。
エンディングテーマ「悪魔は頼子と共に」。
なかなかおどろおどろしいタイトルですが、悲しく美しい名曲です。
口笛のように高いシンセサイザーを主旋律にバックのギターが絶妙に絡んでいく。
そしてやはりストリングスが彩る。
大野雄二さんは1970年代この口笛音好んで使ってましたね。
「大野節」を凝縮した曲です。
とにかくスケールが大きく暴力的で荒唐無稽な作品ですが、「大野節」で静かに幕を閉じます。
素晴らしいエンディングテーマだと思います。
「野性の証明」は日本映画史に残る大作ですが、
大野雄二の音楽をもっとも思う存分味わえる映画だと思っています。
大野雄二さんのご冥福をお祈り申し上げます。


